猫たちと暮らすようになってかれこれ45年。
うちではおやつなるものをお出ししたことはなかった。
それが、スピカの口の中に腫瘍ができて、ご飯も薬も喉通りにくうなった時、
チュールを買うた。
おやつ用やのうて、総合栄養食のチュール。
苦い粉薬も、これに混ぜたら嫌がらんと舐めてくれた。
けどスピカはそれからすぐに亡くなってもて、山ほど残ったチュール。
捨てるのもなんやし。
もこりんがおやつとしてもらえることになった。
封を切ったら、もこりんがいそいそと寄って来る。
ふんふんふん
くんくんくん
TVなんかで観たら皆、チューブのまま絞り出して舐めさせてはる。
けど私、あれ、なんかようせんのです。
まず小皿に必要量だけ出して、
それを指ですくうてもこりん様の口元へ。
またすくうて口元へ。
またまたすくうて口元へ。
しまいにもこりん、
「もーっ、チューブでもお皿でも、
あたしに直接舐めさせなさいよ !」
てな目つきになってくる。
けどね、けどね、
あんなチューブの切り口、そのかいらし(可愛らしい)ベロでぺろぺろしたら、
ベロ怪我せえへん ? 切れてまえへん ?
チューブごとぺろぺろさせてる人見るたんび、
なんか心配で心配で。
そんでね、わざわざ指につけて差し出してるのは、
お皿直接なんて、もったいないもん。
指からぺろぺろしてほしいんだも~ん♪