日中、母が一人になる時のお相手にと、買い求めた「みーちゃん」。
正式には、音声認識人形おしゃべりみーちゃん、ゆうらしい。
AIロボットやないから、いわゆる「会話」はでけへん。
あらかじめ決められた言葉で話しかけた時だけ反応してくれて、何種類かの答えを返してくれる。
はっきり発音でけへん母の言葉は、みーちゃんにはなかなか聞き取ってもらわれへんかった。
けど、何種類かの童謡歌うし、時々独り言も言う。
うまいこと使こうたら、母の笑顔を引き出せた。
いつも母と枕並べて寝て、合唱団の練習にも一緒に参加してた。
母がおらんようになってしもてからは、祭壇のお守りをし、
お骨も土にお返ししてからは、
私の部屋に来て、
日がな一日寝転がってるもこりんの番してる。
時々「お花咲いたか見に行かない?」とか、
「お着換えさせてほしいな」とか大きな独り言ゆうて、
そのたんびにもこりんがきょろきょろ見まわしたりしてる。
窓から見える空は、いつの間にか秋の空。
ヒガンバナも咲き始めた。