雑種犬「風(ふう)」のひとりごと

元保護犬でセラピー犬風愛(ふあ)8歳とパピーの鈴々(すず)の楽しい毎日を575で綴ります。天国の鈴ちゃんの話も出るよ

愛犬を 叱っていい時 あかん時

2016-10-03 13:08:20 | ワンワン相談室
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昨日は、鈴ちゃんとのお教室デーでした。


「風ママは、犬の専門知識があって人にも教えているのに、なぜお教室に通うの?」と

質問されたことがあります。



それは、ズバリ鈴ちゃんのためです。


行動分析学という科学的な方法を学んだ私にとって

犬のしつけ方やトレーニング方法、どう学習させればいいのかなどの理論は

わかっているのですが


その実践となると、鈴をとりまく様々な環境によって変わってきます。


自宅の部屋の中という、ある程度狭くて変化の少ない環境ならば

パピーでうちに来たばかりの鈴だって、トレーニングもラクラク。


家の中ではいろんなことを教えらたんですが、

環境が少しでも変わるとダメダメの鈴ちゃん。


大きな壁がありました。


「家の中で楽しそうなら、それでいいやんか!!」という考え方もありますが

私は鈴を引きこもり犬にしたくなかった。


鈴の楽しめる場所を少しでも増やせるようにしたい。

そして、教室でほかのワンちゃんと学びながら、徐々に自信をつけていってほしい。



そう思って、千葉に引っ越ししてからお教室を探したんですが

どこが行動理論(科学的な根拠)に基づいたトレーニング方法で教えているのかも

わからなかったので2年前までは、どこにも通っていませんでした。




それがちょぅど2年前、風ちゃんの優良家庭犬の試験があって

結局風ちゃんは、その時すでにオスワリがスムーズにできない状態で

失格になっちゃたんですが、


その会場にいらした方から「教室の情報」を得ようとしたんです。


するとちょうどその会場に、ある先生に「教室を開いてほしい」とお願いしている人がいらして

私も便乗したいとお願いしました。


その数か月後から、月1回ですが、我が家から車で10分のところでお教室がスタート。


鈴は、一回目から参加しています。


最初は、フードを口にすることさえできなくて、ちょっとした変化で

心を閉ざして「閉店ガラガラ」状態で

ママの足元で丸くなって動けないことも多かった鈴ちゃん。



そんな鈴が通ううちに、徐々に変わってきていることを感じました。


最初は、ビビリ犬特別クラスにいた鈴ちゃん。






だけど今では、知らないうちに上級クラスにいて、まわりには

風ちゃんレベルというか、優良家庭犬の合格犬がゴロゴロいるクラスになっていました。


昨日は9頭というワンコの多いクラスでのレッスンでしたが

鈴ちゃんとてもうれしそうで、尻尾フリフリでいろんなことをやってくれました。





ただ、ほかのワンちゃんと違うのは、慎重派の性格。


「オイデ」で呼ばれると、ほかのワンちゃんは飼い主さんのところにダッシュしていくのに

鈴は、ゆっくりと周りを見渡しながら、慎重にゆっくりと私のところに歩いてきます。




比べちゃいけないけれど、風ちゃんはダッシュでいつも来てくれた。



鈴も来てくれるようになったけれど、一目散じゃなく、あちこち周りの様子を確かめながらなんですよね。


これは、鈴の性格だから、個性だと思って焦らず待つことが大事だと感じています。





さて、今日は「ワンワン相談室」の続きを少しだけ。


まだタロウくんの吠え対策のアドバイスは、続きがあるんですよ。


タロウちゃんの吠えの原因は3つあって、それぞれに対策が必要です。


●不安な気持ち→安心できる工夫をする

●警戒する気持ち→人やほかのワンちゃんに徐々に慣れさせる工夫をする

●守らなきゃいけないと頑張る気持ち→タロウくんが守るべき範囲を小さくする工夫をする



ということで、次は
●守らなきゃいけないと頑張る気持ち→タロウくんが守るべき範囲を小さくする工夫をする


という話をするつもりだったんですが、少しタロママさんのコメントで気になったことがあったので、


その前に、犬の学習心理としつけについての

基礎的なことを書きますね。


その気になったことというのは、

「以前、ネットで検索して吠え対策で、吠えたら、犬の嫌がる事をすればいい的な書き込みがあっから、吠えたら、低い声で怒ってました😢」



というものです。


このネットの書き込みは100%間違っているわけではありません。

「低い声で怒る」という行動は、犬同士の威嚇の時にも使われる「嫌だ」ということを伝える

犬にはわかりやすい行動です。


生前の風ちゃんは、はしゃぐ鈴に対して、よくやっていました。




心理学用語でいうと、「低い声で怒る」ことは、犬に対して「罰を与える」ということになります。


犬のトレーニングや学習は、行動分析学からいうと、オペラント条件付けということがベースになっているんです。

その条件付けには4パターンあるんですがその中のふたつを


噛み砕いていうと


「犬がある行動をした後に、報酬があると、その行動を繰り返しするようになる」

「犬がある行動をした後に、罰があると、その行動をしないようになる」


というものです。


単純に考えると

「犬が吠えた時、犬をほめると、犬はもっと吠えるようになる」

「犬が吠えた時、犬の叱ると、犬は吠えないようになる」


ということになるんですが、犬にもこころがあって「吠える理由」というものがあるんです。


何に向かって、どういう気持ちで吠えているのか

それによって対処が変わるんです。


ドッグトレーニングは、犬にいろいろと学習させることですが

犬は、不安や恐怖を感じている時には、学習できないことが多くあります。


平常心だったら、すっと学習できることが、不安や恐怖を感じている時はその機能が低下するんですよ。


犬の吠えには、いろいろ理由があります。


タロウちゃんのような警戒吠えもありますし


飼い主に何かを求める「要求吠え」。

そのほかにも「威嚇吠え」「喧嘩吠え」「歓喜吠え」「退屈吠え」などなどいろんなタイプがあります。



飼い主さんに向かって「はやくオヤツをよこせ」と要求している場合は

その要求をかなえずに無視することがオススメで

さらに飛びついてくる場合は、背中を向ける方法をとって

要求を叶えないことが必要になってきます。



ここで無視するだけでなく、「低い声で怒る」方法もあります。


犬が飼い主に要求した時に「低い声で怒られた」ことにより

犬が飛びつきも吠えもやめたならば

その「低い声で怒る」ことが、その犬に罰としての効果があったことになります。




つまり、その犬は飼い主さんに「はやくオヤツをよこせ」と要求したけれど

飼い主さんは「いやだ」と返事した感じですよね。



こういう場合も確かにあるので

「ネットで検索して吠え対策で、吠えたら、犬の嫌がる事をすればいい的な書き込みがあった」


というのは、実際に効果があった経験から書いたものだと思われます。





では、警戒吠えの時の犬の心理を考えてみましょう。


「侵入してきそうなヤツがいて不安なんだ」と吠えていると

飼い主のママさんが「低い声で怒りました」。



その時のワンコの気持ちを想像してみましょう。


うわぁー、頼りのママまで、イヤがっているやんか。

こりゃぁ、よっほどヤバイやつが、うちに侵入するのに違いない。

さっきよりも、不安が増してきたよ~。

だったら、もっともっと吠えて、追い返さないと

ママを困らせることになる。

頑張って吠えなきゃ。



こんな感じじゃないでしょうか?


タロウちゃんは、飼い主ではなく外の人に向かって吠えていたので

タロママさんの「低い怒り声」は、自分ではなく吠えていた対象に向けられたものだと

思ってしまいます。


それに、「低い怒り声」でママの様子がいつもと違うことで、不安が増して

警戒心に追い打ちをかけます。


それから、吠える行動が増したとしても、それは当然のことのように感じます。


だけ飼い主としては、吠える愛犬に慌ててしまって、早くなんとかしたくて

感情が不安定なったりします。


犬は、その飼い主の不安定な感情にも敏感に反応して、犬も方もいっしょに不安定な感情になっちゃうんですよ。



では、警戒吠えの現場では「低い声で怒る」ことをせず、どうしたらいいのでしょう。


愛犬が指示に従える状態なら、得意の行動

「オイデ」でも「オスワリ」「ハウス」でもいいので合図を送ります。

その時、飼い主の方を見て、少しでも吠え止んだら

愛犬の好きなオヤツ類、できれば時間のかかるガム系のものを与えてみましょう。


ハウスがあるのなら、その中に投げ込んで

安心なハウスの中で食べるように仕向けるといいですね。


その時、ガムなどに夢中になっているなら

侵入者に対する警戒度は低め、軽いトレーニングを続けることで

吠えはマシになるはずです。



ただし、恐怖度が高く、犬が興奮して、「オイデ」「オスワリ」「ハウス」などの合図が耳に入らない。

大好きなオヤツやガムも無視するようなら、環境を整えることからはじめて、「大丈夫だ」ということを理解してもらうまで、気合を入れてトレーニングする必要があります。




犬の心を想像してみてください。

不安や警戒、恐怖を感じてる時に、もっと不安になるような行動は厳禁です。


もちろん、この度合いもワンコの性格タイプにもよるんですけれどね。







最後まで、読んでくださって、ありがとうございます。


在りし日の風ちゃんショットです。



これは「なつのみち公園」に続く「なつのみち」の遊歩道ですね。

帰り道が緩やかな下りになっていて、いつも帰りだけ

風ちゃんをハーネスで引き上げて歩かせていました。

その途中の休憩シーンです。

後ろ足が立たなくなっても、お散歩していた懐かしい時間ですね。