帰還事業の初期、到着した人達に一戸建ての住居が提供された、電気・水道がついている、
「これなら まあまあかな」
係官が、
「どうですか」
「ありがとうございます」
ニコニコとして、
「それでは ニッポンにいる友人や親類に 手紙を書いてください」
なんだかヘンだと思いながらも、
「文化住宅を提供されました あなたも早くいらしゃい・・・」
書き終えると北朝鮮の役人の態度が一変した
「さあー なにをぐずぐずしているんだ」
「・・・」
「荷物をまとめて 出るんだ」
「ここは わたしの住居ではないんですか」
「おまえたちの住むトコロは 別にあるんだ」
栃木の山奥の炭焼き小屋が御殿に思えるほどの、みすぼらしい集合住宅・・・
つまり、彼らは「おとり」で、こうやって、次から次へと呼び寄せた、その総計が9万人以上、日本人妻が数千人、その年の冬が越せなかった日本人女性がいたという、
「ペタリと尻をおろし 日本の方を見ていました」
今年の日本の冬は寒かったが、あの国は、こんなものではない、それに、あの国の人々の視線、身も心も凍りついてしまったんだろう。
NHK、江戸の街を放火して回ったロウシたちを匿(かくま)ったセゴどんなんかやらないで、こういったドラマをやってもバチは当たらないと思うが・・・