「 タケノコを戴いたの! 持っていくわ 」 と Nさんからの電話
「 ありがとう 私が取りに行くわよ 」
Nさんの家はすぐ近くだけど 3ヶ月ほど前に逢った時の彼女の姿が目に浮かびました
癌の闘病中で 足取りも気力ない その様子が・・
「 いいの いいの 今 行くから 」 と言って まもなく 現れた彼女は すこし痩せて
でも 顔を見た私の直感では 「 健やか 」 そのもの!
憑りついた病魔が消え去ったという 印象なのです
「 腫瘍マーカーが500もあったのに 今は12なの 」と Nさんは微笑みます
「 よかった!」
ハグしながら 私は同じ言葉を繰り返しました
私の周りでは 同時期に 彼女を含め3人が癌にかかりました
互いによく知っている間柄です
2人は半年余の闘病後 昨夏 帰らぬ人となりました
だから 安易な気休めは言えなかったのです
暖かい日を選んで 一緒に散歩をしたり 彼女の話を聞いてあげるくらいしかできませんでした
彼女の病状は 決して楽観できるものではなかったのに そこから生還できたのは なぜだろう?
それは 「 必ずよくなる 」と 素直に信じる心なのかもしれません
*** アオモジの花 ***