ああ、今日も生きて夕暮れを迎えた。有難い。それにふさわしい生き方をしたか。していない。一日、ぶらりぶらりして過ごした。それでも、生かされていた。すまないなあと思う。
山茶花の花が朝日を受けて美しい。美しい顔をしている。
一斉に咲き出したよう。いまだ、いま咲いてなきゃ、って。
おはようございます。まもなく朝の9時。朝日が山茶花の花盛りを照らし出しています。
☆
生かされていながら、文句を言う。文句を言う立場にはいないのに、言う。あれこれ言う。言っちゃいけないよ、とたしなめる。
きらきら輝いて花を咲かせている山茶花の花の恩情に悪いと思わないか。射している朝の日の明るい光の温情に悪いと思わないか。
寂しい悲しいなんて思ってちゃいけないね。嬉しがっていなくちゃいけないね。100が100,1000が1000、全部いただきものなんだからね。
しかもそれがことごとくみんな明るい貌をして、嬉しく生きてくれ、楽しく生きてくれ、ってわたしに頼んでいるんだからね。
「頼まれているわたし」という登場人物を舞台に立たせてみる。観客席からそれを眺めてみる。「頼んでいるものたち」が、移り変わり舞台に顔を出してくる。