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もともとは広尾線とレールを結ぶはずだったのに、利益の出ない赤字ローカル線を廃止するか、経営を地元に委ねる第三セクター化への転換を迫られ、広尾線はJR北海道に引き継ぐことなく廃線。地域の足を確保するため、様似からえりも岬、広尾まではJR北海道バス。旧広尾線は、帯広市に本社を置く十勝バスに引継ぎ。
国鉄バスからずっと変わらない、つばめのマーク。東京から下関行きのドリームふくふく号も、昔はJRバス関東と下関のサンデン交通が共同運行。客室は2階、1階はサロンがあって豪華なバスだったのに、現在は運行しなくなりました。新幹線や九州各方面の寝台特急より安く、山口の実家へ帰るのによく利用していました。九州方面の寝台特急も2005(平成17)年、すべて廃止。あれから10年目の2015(平成27)年3月、北海道方面の寝台特急(北斗星、トワイライト、カシオペア)廃止。唯一残るのは、電車形式のサンライズ出雲、瀬戸号。
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前面のマークはJR北海道のもえぎ色にJHB。JはJR、Hは北海道、Bはバス。行き先はえりも岬なので、始発から終点まで乗り通して、郵便局に立ち寄って、約2キロ先のえりも岬まで徒歩。
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日高本線沿いの風景に似ていますが、バス車窓からの眺めです。日高本線沿いは馬さん、こちらは牛さん。
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まもなく、えりも岬に差し掛かります。
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えりも岬でどっとお客さんが降りていかれ、終点までの乗客はわれらと、もう1人のお客さん。
ここは岬小学校バス停前からの眺め、岬小学校。強風ワールドだというのに、小学校だけではなく周辺にも家が建っています。風速10メートル以上の風の吹く日が年間290日以上ある。(ほとんど1年中と言ってもよい)。また岬付近では暖流の黒潮(日本海流)と寒流である親潮(千島海流)が交流する地域なので、濃霧が発生しやすい。1年中風が強くて、濃霧も出る。ある意味で、青ヶ島より過酷な環境かも知れません。
テレビでえりも岬の強風について報道されることが多く、ここに降りれば強風にあおられるのではと想像していましたのに、この日は珍しく風も出ていませんでした。正直に言って、拍子抜け。
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冬場は冷たい強風に耐え抜く「えりも岬郵便局」。夏は風も出てくるので、クーラーはあまり使わない地域かも知れません。同じ北海道でも、札幌市は夏になれば30度を超す日も稀にあります。特に盆地の旭川はマイナス40度を記録しているし、夏も35度の酷暑日もありますっ!!