中井侍を出ると、次は小和田。ながーいトンネルを抜けた先に小和田駅がある。以前下車したのは臨時の「急行秘境駅号」。あのときは大勢の秘境駅マニアが降りていかれ、しんと静まりかえっているはずの駅が人わんさか~の状態。今回は普通電車で下車なので、秘境駅を独り占めにできるかと思ったら・・・・私の他に同業者が1名。
小和田駅に降りて、1名の乗客がいるのではないですかっ!とパチリ。駅の改札口に向かおうとしたら、前にいた同業者が突然うしろを振り向く。何なんだ!?と私も思わず振り向いたら、車掌さんが駆け足で「お客様、お客様」と声をかけたっぽい。同業者がいなければ、なかなか気づかなかったかも知れない。
このきっぷを提示。東京から東京までくるりと1周するきっぷだけど、経由欄に「飯田線」と印字されていますので、小和田駅も途中下車可と判断し、「ありがとうございます」とお辞儀され、もう1人のお客さんのところに駆けつけ。よく見ていなかったんですけど、細長いきっぷなので、青春18きっぷ。青春18きっぷは普通列車ならどこでも乗り放題なので、小和田でも途中下車はオッケー。
駆け足で後ろに戻り・・・
颯爽と出発。車掌さんが下車客のきっぷを確認するのは素晴らしい仕事だと思うんですけど、例えばの話ですが、無人駅の千代駅から乗り、ロックオンしない限り、きっぷを買うことはできない。そのまま乗り過ごして、小和田駅で回収する段階になり、「千代から乗りましたけれど、目的地は鹿児島中央なので、ここは途中下車」携行POSを操作し、「豊橋から鹿児島中央までずっと新幹線ですか?」「いいえ、違います。豊橋からずーっと東海道線で岐阜まで行きます。岐阜から太多線、高山線で富山。富山から北陸新幹線で金沢。金沢から先は北陸本線、小浜線、舞鶴線で綾部まで行きます。綾部から幡生までずーっと山陰本線。幡生から山陰と山陽で門司。門司から鹿児島本線ですね。西小倉まで。西小倉から日豊本線で南下して、都城という駅で吉都線に乗りかえます。吉松に着いたら、肥薩線ですね。肥薩線で隼人という駅に行って、再び日豊本線で鹿児島中央。この乗車券お願いします」
千 代 → 鹿児島中央
経由:飯田線・東海道・太多・高山線・富山・新幹線・金沢・北陸・小浜線・舞鶴・山陰・山陽・鹿児島線・日豊・吉都・肥薩・日豊・鹿児島線
みどりの窓口のマルス端末でさえ、発券に時間がかかり、携行POS端末で操作となると倍以上の時間がかかる。10分も停車させたら、大幅にダイヤが狂うことになる。こんなきっぷリクエストされたら、どうする!?車掌さん!?
私が車掌だったら、千代から小和田までのきっぷを発券。590円を徴収し、このきっぷを原券にして、豊橋のみどりの窓口で目的地まで買い改めてください。という判断になりそう。豊橋の窓口で収受済の590円を差し引き、「区間変更券」なるものを発券。
天皇陛下が皇太子時代に御結婚されたときのお相手は小和田雅子さまだったので、1993(平成5)年のご成婚時は小和田駅を結婚式場にしたくらい大ブームだった時代もありました。