11月26日土曜日。本日の「くろしお丸」は欠航となりました。次回は、明日、臨時就航の予定が組まれています。
秘境を走る列車として多くのファンを魅了してきた「奥出雲おろち号」が23日、ラストランを迎えました。しかし、その裏で定価の100倍以上という切符の高額転売が問題となっています。
■秘境列車「ラストラン」に殺到
島根県と広島県を結ぶJR木次線(きすきせん)の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」。
出発地となった出雲市駅のホームには、別れを惜しむ多くの人が詰めかけました。
乗客:「今まで古い車両で良く頑張って走ってくれたなと思って、“お疲れさま”ですね。寂しいですね」「天気も、おかげさまで良くなりましたので。ラストランにとっては、絶好の天気なのかなと思います」
大勢の鉄道ファンに見送られながら「おろち号」が出発。
1998年4月から運転が始まり、およそ四半世紀にわたり、中国山地の山々を駆け抜けてきました。
ガラスのない大窓の客車が特徴で、そこから見る大自然の風景は、まさに“壮観”です。
撮影者:「2~3年に1回、楽しみに乗車していました。景色が風光明媚(めいび)で素晴らしいところでもありますし、沿線の駅で一生懸命手を振る姿、また乗務員さんの熱い思いとか伝わってきたので、今回すごく感動した乗車となりました」
様々な人の思いを乗せて走る「おろち号」。しかしその裏で、ラストランに水を差すような“ある”行為が横行していました。
それは“指定席券の高値転売”です。
指定券は通常、大人1人530円ですが、一部のオークションサイトでは、2万円を超える価格で落札され、なかには100倍を超える5万6500円で転売されていたものもありました。
法的に問題はないのでしょうか。
■県の迷惑行為防止条例に抵触する可能性も
23日にラストランを迎えた「奥出雲おろち号」。指定席券はオークションサイトで定価の100倍を超える5万6500円で転売されていました。
専門家は、こうした行為は組織的に行われているケースがあり、転売目的だった場合、県の迷惑行為防止条例に抵触する可能性があると指摘します。
島根県弁護士会 消費者問題対策委員会委員 佐藤力弁護士:「島根県には、ダフ屋行為を禁止する条例がありますので、不正に転売する目的で購入したり、並んだりする行為は条例で罰則の対象になる。50万円以下の罰金または拘留もしくは科料」
一方で、条例が制定されていない自治体もあるため、通常料金よりも高額で転売された指定席券については、鉄道会社が無効にするなどの対策が必要だといいます。
佐藤弁護士:「何よりも、乗りたい人が乗れない。そこは公正に手続きをする必要がある。お金さえ出せば割り込みが認められるということは不公正。これは、きちんと規制してもらわないと(いけない)」
(「グッド!モーニング」2023年11月24日放送分より)
これはずっと昔からの疑問。列車種別が普通・快速なので、指定席券はたったの530円。転売目的で1ヶ月前の10時打ちに成功した指定席券をオークションサイトなどで出品し、のどから手が出るほど欲しい人達が入札し、最終的に定価より100倍以上の値段で落札。それでJRの収入は、指定席券の530円のみで5万以上で転売した場合、差額は自分の懐へ。
出発駅であらかじめ全席指定席券を発券し、出発駅で本当に乗りたくて、目的地までの乗車券を所持しているお客さんに販売すればよい話です。
乗ったのは、2016(平成28)年9月4日。当時は定価の520円で購入し、ダフ屋によるプラチナチケットではありません。東京駅に熱転写インクリボン式のMV30型がまだ残っていたのを利用し、永年保存可能なインクリボンで発券。