かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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1700万の債務を2800万で和解した話

2011-08-20 | 事例
「100万で和解を申し込もう。」
社長の1言は命令と同じです。
彼は早速通知書に記載されている担当者に電話をしました。

サービサーからの譲り受け通知と請求です。
他の大口の3行は和解済みです。小口の地銀だけが残って居ましたが
漸くサービサーに譲渡をしたのです。

「債権は1700万しかないですから、100万で十分でしょう。
 他の和解は3%内外ですが、ここは6%近くになります。」
今迄、サービサーとの交渉を一手にやって来た彼も自信が有ります。

7年前、銀行に返済出来なくなりました。返済は止めましたが会社は続行して居ります。
会社の不動産は競売になり今の事務所は借物です。
しかし場所が以前は隣県でしたが、今は都心の立派なビルです。
今迄和解したサービサーはこれを調べなかったらしいです。
「競売されて今は借り事務所」と云うだけで和解に応じてくれました。

「100万ですか。上司にはその旨伝えます。しかし難しいと思います。
 せめて500万くらいでしたらお互いに土俵に上がること出来ますが。」
電話をした時のサービサーの担当の返事です。

彼も社長に報告しました。
「100万で不足ならば幾らだったら良いか言ってくるだろう。その時はそれで検討するとして100万で
 話にならないと云う事は少しおかしいじゃない。だって元は只同然だろう。当社も少し強気に出ましょう。 
 又、今後資料など要求が有っても断りましょう。」

日を置かずしてサービサーの担当者から100万では和解出来ない電話が有りました。
「では幾らならばよいの?」
「それは此方から言えません。御社でご検討願います。それとお宅の決算書、
 残高明細も付けて3期分頂けだけませんか。」
「和解すると決まっていれば提出も出来ますが、決まって居ないのに出来ません。」
後二言三言のやり取りで完全に事態は決裂です。

予測通りの訴訟が有りました。
彼は代表者に代わって出席し、100万で和解を申し込みました。
100万だったら裁判官も此方を味方して和解を薦めるだろうという思惑も有りました。
案に相違し和解は不成立、サービサーの欲する通りの判決になったのです。

資料は渡してないし、差押えは出来ないだろうと高をくくってそのまま放置です。
判決後10日ほど経ってサービサーから増額しての和解の打診が有りましたが、
100万以上は出来ませんと答えて居ます。

それから4-5日経った日です。昔の親しかった得意先から「貴方の会社の売掛金の差押えが来ました。」
と連絡が入ったのです。勿論今は其処には取引が有りません。
しかし其処から裁判所の書類を送ってもらうと、銀行やら売掛金やら全部で16軒が差押えになって居ます。
恐らく銀行から借りた時に提出した決算書から探したのでしょう。1軒を除いて今は付き合って居りません。

其の1軒が問題でした。今は全体の70%以上を取引して居ます。
此処が有ったから会社も待ちなおしたのです。この時も600万有りました。
担当の部長からは散々文句を言われましたが、何とか事無きを得ました。

すると1ヶ月も経たないうちに差押えは取下げになったのです。
600万も取ったのだからこれで終わりだろう。
彼も社長もほっとしたものです。
ところがそれから4日たった時、今度は其処1軒だけ差押えです。
差押えになった分を取り返そうと、懸命に納めたので今度も500万有りました。
取り下げは、差押えの枠を外し、又新たに差押をするための準備だッたのです。

部長はかんかんです。
もう1回有れば即座に取引はやめます。と引導を渡されて今回も許して貰いました。
一方サービサーには此方の弱みは握られたみたいです。
何回でも差押をすればよいのです。

どう頼んでも新会社にしても口座は取れず、今の会社で無い限り取引は難しいです。

又取下げが有りました。急がなければなりません。
後400万払って全部で1500万で和解しようと、申し込んだらNOです。
仕方無い、全額の1800万で終らせようとしましたがこれもNOです。
遅延損害金が1200万ついて全部で2900万と言うのです。
しかし折角の和解だから100万負けて2800万ならいいですよ。
と馬鹿にした話です。

残金1700万を払って和解しました。
恐らく最初500万と言えば成立したかも知れません。
一寸甘く見すぎたのでしょう。
最後まで其の姿勢を変えなかったのも、サービサーを感情的までにしたのです。

これで後は保証協会だけか。
まさか保証協会とはこの様な問題は起こさないでしょう。


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8月19日(金)のつぶやき

2011-08-20 | ツイッター
16:41 from web
親の後を継いで、町工場の社長。職人としての腕も確か。
しかしもう駄目。親父の頃の得意先も2代目になって、町の修理やなど
相手にしない。家業を見切れば食べていけないから今迄やっていた。
愚痴を聞きながら思って居た。「自動車修理屋なんて今でもあったの?」
16:58 from web
修理屋が落ち目になりかけた頃、最悪でも其処に小さくても
賃貸マンションを建てればと希望もあったが、今となっては土地が
小さすぎて場所も向いていない。先の事が全然わからなかった。
家業を継ぐと言うことは50年先の世間を考えないと駄目だね。
19:06 from web
給料未払いが基で労働基準監督署に呼ばれた。
其の前に3期分の決算書を提出させられた。
今日売り先など住所・電話がわかるリストの提出を言われた。
労基が何故こんなもの必要か。従業員に代わって差押でもやるのかな。
by oguchi_keiei on Twitter


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