かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

自宅の仮差

2015-09-03 | 事例
「サービサーが自宅の仮差をやってきました。同時に何か裁判もやってきました。
 自宅が取られると大変です。裁判所が東京と云うことで東京の弁護士を紹介して貰いました。
 弁護士は裁判は出席して争うとの事です。何か着手金と言って事前に30万要求があります。
 費用もかかります。こんな時、ふと先生の事を思い出したので電話をしました。
 自宅は取られない良い方法はないでしょうか。」

聞けば、銀行からの借入金を払わない普通の請求不払いの訴訟です。

「その裁判はね。此方は何にもしないで放っておくのが一番ですよ。
 弁護士を依頼するなんて一番の愚の骨頂です。」

借りて払ってないことは事実だから、どんなに優秀な弁護士を付けようが負けます。
ですから此方は答弁書も出さないし、口頭弁論も欠席にします。
と、以下詳しくその事情を説明してやりました。

「唯、判決がどう出ようが良いですが、一つだけ、注意しなければならない事が発生します。
 差押え許可証の債務名義が渡りますから、差押え出来ないように注意しましょう。
 相手は、判決が出るまでに自宅など処分されれば大変ですから仮差しをしただけです。
 実際に裁判になって勝訴して、差押えが出来るようになっても、自宅は絶対に 競売には
 なりませんよ。」

「その理由は、現在すでにローン残 2300万、 次に地銀の 3000万、もうひとつ信金が
 2500万、合計7800万の担保が付いて、かつ満額借りている状態です。
 ところが自宅の時価は2300万で売れるかどうかというところです。
 この時にサービサーが競売をかけた場合、上位の抵当権者に満額払わないといけません。
 大損をすることになります。無剰余と言う言葉を使います。」

ラフな計算ですが、競売は出来ないでしょう。
仮に下位者が上位と組んでも、自分には配当は有りません。
会社の競売は生涯出来そうもありません。

詳しく説明をしてあげると当人は漸く安心をしたみたいです。
弁護士も断りました。

それにしても、最初の弁護士は少し大袈裟ではなかったでしょうか。
弁護士を入れた瞬間から本人は自宅の競売を意識しだしたみたいです。

この裁判は何もしないで放って置くのが1番ですと言えないものでしょうか。