かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

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紛らわしい連帯保証人

2014-03-04 | 事例
支店長は首を盾に振りません。
「本来ならば担保を任売で処分してくれるのが一番良いです。それがすぐに出来ないならば、
 一先ず今回の300万を落としなさい。」と云うだけです。
もしお金がないならば、CS保証で300万当行が融資をしてやろう。ただし此のお金は1日でも遅延すれば直ちに
18%の遅延損害金が付きます。又万一不良になれば債権はすぐに当行をはなれCSに譲渡されます。
と付け加えます。
そんな金、怖くて頼めません。
「知人に買ってもらおう。そして立ち直るまで使わせてもらおう。」

担保は、母名義と彼名義が繋がった不動産で、共有ではなく、区分所有です。
実は、最初はすぐ近くの母だけの不動産でした。後日担保だけを差し替えたのです。
最初の時に、母は担保提供と同時に5000万の保証人にも成りました。
後日物件だけを入れ替えました。

此の時に、以前の契約書から担保提供だけを抹消し保証人の契約はそのままにしました。
新物件は、用紙を変えて、連帯保証人兼担保提供の連帯保証人を抹消した担保差し入れ書のみになっています。
契約書の大きさも違い、2通は別々保管のために、解かり難い契約書になっています。

彼の資産は此の担保しか有りませんが、母は、会社の不動産や隣の駐車場など、無担保不動産を持っています。

銀行の新米担当も、契約書2通有るとは気が付かず、5000万の保証人は忘れて、母は担保提供者であって保証人では無いと断言しております。
彼もその言葉を真に受けて、母は物件さえ提供すれば保証人の責任は無いと信じています。

今回の会社のピンチ、彼は母に担保の処分許可を貰いました。
母は心良く同意してくれましたが自分が5000万の保証人ではないかと心配しています。
彼はGに判断して貰うことにしました。

最初連帯保証人を消して担保提供の契約書を見たGは保証人では無いと言明しました。
しかし事情を聴いて、疑問が湧いて来ました。担保の差し替えで保証人を解除する例など普通は有りません。
念の為にその古い契約書を見せてとお願いしましたが、当時は差し入れ方式のために、彼は
持っていません。
銀行に頼んで、返してもらうか、コピーを貰いように指示しました。

取り寄せた契約書はGが考えた通り、保証人承諾の契約書になって居ました。
彼はそれでも信じません。担保を処分すれば、母は保証人ではないと無理に思い込んでいます。、

銀行の借り入れは3200万です。
不動産を買って呉れる人は2200万の提示です。
「1000万不足か、此の分は私がボツボツ返していけばよいでしょう。」
彼の考えです。

「駄目だ。そんな事をすれば銀行はすぐにお母様に残額を請求します。
 お母様はあの辺に更の不動産を幾つもお持ちです。
 其れがやられますよ。遅延損害金もたっぷり取られます。
 又、本当に売却するなら、譲渡益に対してモロに税金が掛かります。此の対策も必要でしょう。
 一緒に検討しましょう。」
彼はパニクッタみたいです。

彼は、自分一人で弁護士2軒を回り、Gの言葉が正しい事が身に浸みました。
安易の自分の考えや、其れを後押しする知人の言葉が信頼できない事を知ったのです。

Gの意見は
「不動産を売却するならば、全額返済しか有りません。知人が買うと云って居ます。
 譲渡益の税務対策のために、今すぐ期限の利益の喪失通知を貰いましょう。
 これで何とか成ります。
 ただし此の銀行は、喪失通知とともに、その日から遅延損害金を取りますから、早く売りましょう。
 念のために 知人の買値が相場かどうか他の大手に見積もりを取った方がよいですね。」

しかしながら、此の場になって母の意見が違ってきました。担保を手放して、さらに1000万
出す事は出来ない。1000万は彼が作りなさい。そしたら処分しても良いと云うのです。
銀行はCSが断られたから担保売却しか有りませんと云っています。

彼の兄弟だけでお金を出したらと、ぐずり始めたのです。
あれほど、担保を手放して解決するといって居たのに、急に考えが惜しくなったのでしょう。

身内が集まりました。本家筋の母のために出し合います。
誰が幾らで清算はどうするかと言う事は教えてもらえませんでした。

これで銀行とは完全に縁は切れるでしょうし,担保も母の保証人も解除してもらえます。

もう1行銀行と取引が有ります。解除した彼の物件は,絶好の狙い的になります。
Gは身内の名義に変えるよう進言しましたが、「会社は絶対に再興する」と云う彼の言が
優先しました。名義は変えません。

Gは余程の改善策がない限り、会社は近いうちに又危機に陥ると予想しています。
でも身内の前で、本家の事業は先が危ないとは云えませんでした。


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