いいもの見ぃ~つけた!

「いいもの」は探せばいっぱいあります。独断と偏見による個人的「いいもの」情報発信所です。

今年の祭りはどうなる?-仙台七夕

2021-07-18 14:34:06 | 祭り

 【今年の仙台七夕まつりについて】

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、飾りの規模を大幅に縮小した七夕まつりとして開催いたします。県境を越えた人流の抑制のため、県外の皆様には来場を自粛頂きたいと存じます。仙台七夕まつりを楽しみにお待ちいただいている県外の皆様には誠に心苦しい限りではありますが、ご理解いただきますようお願い申し上げます。

 日程:2021年8月6日(金)・7日(土)・8日(日)<例年同様>

 内容:安全・安心な形で開催するため、例年全国から200万余の観光客を迎える豪華絢爛な仙台七夕まつりの開催は難しく、飾りの規模を大幅に縮小した七夕まつりとして開催することで、伝統と文化を継承し、来年の盛大な開催に繋げてまいります。

 ・中心部商店街の飾りの規模を大幅に縮小して開催いたします(周辺地域商店街は例年同規模での開催を予定)。
 ・勾当台公園市民広場を会場に実施している「おまつり広場」等のイベントは中止いたします。
 ・県境を越えた人流の抑制のため、県外の皆様には来場を自粛頂きたいと存じます。
 ・感染防止対策を徹底いたします。
 ・店頭での飲食物の販売を一部制限いたします。

 2021年7月2日

*https://www.sendaitanabata.com/ より

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<桃> あかつき

2021-07-18 14:21:59 | 食品

 「あかつき」

 平成27年産特産果樹生産動態等調査 第一位だったのが「あかつき」。

 ■あかつきとは?

 ●「白桃」×「白鳳」
 あかつきは1952年(昭和27年)に、農林水産省の果樹試験場(現在の独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所)において「白桃」と「白鳳」を交配育成した中生種の桃で、1979年に品種登録されました。

 育成当初各地の桃産地で試験栽培が行われましたが、200gに満たない小玉にしかならず、そのほとんどの産地が商品化を断念しました。その中で唯一福島県が栽培方法を試行錯誤し、300gを越える大玉が収穫できる技術を確立し、品種登録に至ったそうです。その経緯から「あかつき」という品種名は福島県の「信夫三山暁まいり」にちなみ命名されたとの事です。現在福島を代表する品種であると共に、全国各地で栽培されるようになりました。

 ●あかつきの特徴
 あかつきの果実は250~300gほどで玉揃いがよく、ふっくらとした扁円形をしています。果皮の色は全体に桃色に色付いています。若いうちは皮は手で剥けませんが、熟すと手で綺麗に剥くことができます。

 果肉は白っぽいクリーム色でうっすらと紅が混じっています。肉質は緻密で溶質ですがしっかりと硬く日持が優れています。食感も硬すぎるということは無く、適度な存在感と染み出す甘い果汁は桃ならではの美味しさを感じさせてくれます。糖度は12~14度と高く、酸味はあまり感じられません。

 桃の主要品種の中ではトップクラスの品質と言われています。

 ■あかつきの主な産地と旬
 ●全国のあかつき生産量トップ10

 政府がまとめた統計データを見ると、平成25年産では、全国で1738.9haで栽培され、桃全体の中で18.8%をあかつきが占め、日本で最も多く生産されている桃となっています。

 主な産地は、福島県で、全国のあかつきの生産量の半分以上を生産しています。次いで長野県、山梨県、山形県と続きます。

 ●あかつきの収穫時期や出回る旬
 あかつきは福島県や山形県では8月上旬頃から収穫が始まり8月いっぱい続きます。沢山出回るのはお盆前の8月中旬頃から8月末までとなります。

*https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/momo-akatuki.htm より

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<言 葉> 夏の言葉 海霧

2021-07-18 13:09:32 | 言葉

 「海霧-じり」

 太平洋を南風に乗り北上した湿った空気が、海上で冷やされて生じる濃霧のこと。特に北海道太平洋沿岸では「ガス」と呼ばれ、海難の原因ともなる。

 子季語には、海霧(うみぎり)/海霧(かいむ)/ガスがある。

*https://kigosai.sub.jp/001/archives/16601 より

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<日本酒> 自然郷 峰乃白梅 純米

2021-07-18 13:03:06 | 日本酒

 SAKE COMPETITION 2019

 【純米酒部門】GOLD 第6位 峰乃白梅 純米

 国鉄が展開した「ディスカバージャパン」のキャンペーンに乗り、「越後三梅」のひとつとして、1980年代の地酒ブームを牽引したのが、『峰乃白梅』だ。

 霊場弥彦山にもほど近い

 その醸造元は越後平野のほぼ中央、新潟市の日本海寄りに蔵がある。
 岩室温泉を挟んで山岳信仰の霊場弥彦山と、四季を通してトレッキングが楽しめる角田山(かくだやま)が並ぶが、長者原山とも呼ばれるこの角田山の山麓に広がる福井地区が、『峰乃白梅』のふるさとだ。
 このあたりは、旧石器時代や縄文時代の遺跡、古墳時代前期の古墳などがあることから、1万年以上も昔から開けていた土地であるらしい。

 城下町として栄えた歴史

 蔵の裏手には小川を、奥には国定公園の多宝山を望む
 江戸時代には、長岡藩の支藩・三根山藩一万石の城下町として栄え、また北国街道筋にあって岩室温泉や弥彦神社に近いことからにぎわったという。
 「冬の日本海からの北風が山を越えて吹き下ろすため、酒造りの季節は極寒となり、酒を醸すのに絶好の環境となります」 と代表取締役の高橋芳郎さんは、蔵の立地について語る。
また、これらの山に降った雨は黒御影の層で長い年月をかけて磨かれ、弥彦・角田山系の伏流水となって蔵の周りに湧き出している。
 蔵の裏手を流れる小川には、夏になると無数の蛍が飛び交うというから、きれいな水の証だろう。

『芳醇』を醸す

 ラベルを新しくした『峰乃白梅』純米吟醸・純米酒・本醸造
 こうした恵まれた自然条件と、この土地ならではの良質な水は、すっきりとしたきれいな味わいの酒を生み出す。
 「新潟淡麗辛口にとらわれることなく、3年前より芳醇旨口の純米酒に挑戦し、飲み飽きしない芳醇な造りに力を入れてきました」と高橋社長は話す。
 芳醇なお酒にこだわるのは、コメをしっかりと磨いて水を生かし本格的な品格を追求するゆえだろう。「今期からは、かねてより目標にしていた芳醇辛口にも挑戦にしています」と高橋社長。
 美味しい本格派を求める情熱に終わりはないようだ。 蔵の歴史は寛永年間(1624~1643年)に遡る。徳川幕府は3代将軍家光の治世。
 この頃、越後三根山藩に酒を献上したとの記録が残ることから、じつに380年にもわたって酒造りをしてきたことがわかる。
 新潟県内で2番目に歴史ある蔵ということになる。 なお三根山藩は江戸末期の戊辰戦争で、荒廃した本家長岡藩にコメ100俵の救済米を贈った、いわゆる「米百俵」の逸話でも知られている。

 『峰乃白梅』の名に込めた想い

 代表銘柄を『峰乃白梅』としたのは、1979年のこと。
 隣町の漢学者・斎藤而立庵師より贈られた漢詩から採ったもので、品質では山頂を目指して「峰」を、味わいには清らかさを求めて「白梅」を冠したという。
 かくして「越後三梅」とうたわれ、新潟地酒の地位を確立。 全国新酒鑑評会では平成25・26・27酒造年度3年連続金賞、関東信越国税局酒類鑑評会では平成25・26酒造年度の吟醸の部・純米の部にて2年連続優秀賞W受賞を果たしている。
 また、新潟県で伝統のある越後流酒造技術選手権大会では、令和元酒造年度に入賞している。
 「3年前にラベルを一新しました。水にぬれてもはがれないようにしたのです」と高橋社長。

 『菱湖』と共に新しい世界へ

 芳醇旨口を追求した『峰乃白梅』のラインナップ
 かつては、淡麗辛口の酒を追求し主なラインナップとして展開してきた峰乃白梅酒造だが、新たな世界の開拓を試みている。
 『菱湖』(りょうこ)のリリースはそのひとつだ。 このシリーズは、芳醇旨口を楽しめる新潟県内では珍しいもの。その名は、江戸後期に蔵の近くで生まれた後 “幕末の三筆“と称えられ大活躍した書家の巻菱湖〔まきりょうこ〕に由来している。
 すっきりとしたフルーツ系の香りと、ふんわりとした甘みを強みに、乾杯酒から食中酒まで対応できる酒質。酸とのバランス感も良くフレッシュな余韻が心地よく、飲み飽きしない。
 例えば季節限定酒の『純米大吟醸 おりがらみ生』は、爽やかな梨やメロン系の果実の香りとなめらかな麹由来の甘みが印象的な味。45%に精米された山形県産山酒4号を100%使い、無濾過生原酒で詰められるため微発泡感もあり、適度な酸味は食事にも合わせやすい。
 また、同じく季節限定酒の『純米大吟醸 備前雄町 ひやおろし』は、その名の通り岡山県産備前雄町を100%使用し、酒米【雄町】の特徴を活かしたジューシーで濃厚な味わいを醸している。酵母を工夫し、搾りたてをビン貯蔵することで、飲み頃になるまで時間が経っても香りが劣化していない。オマチストも唸る、香りと奥行きを感じられる酒。
 『菱湖』は、現在の日本酒トレンドを取り入れた芳醇な感覚の新ブランド。芳醇“旨口”だけでなく、香りを活かした芳醇“辛口“にも現在挑戦している。今後のさらなる展開に期待が寄せられている。
それでは蔵元おすすめのお酒を紹介しよう。

 峰乃白梅酒造株式会社 新潟県新潟市西蒲区福井1833

 峰乃白梅酒造のラインナップ

 「峰乃白梅」純米吟醸・吟醸・純米・本醸造 など

 

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<伝統野菜> 山形 角川かぶ

2021-07-18 12:56:44 | 伝統野菜

 「角川かぶ-つのかわかぶ」
 【産地】最上地域>戸沢村角川

 【特徴】形は短く細い。上部は赤か紫色で下部は薄く色づく。交配が進んでおり、形と着色の程度は同じ集落内でも様々である。各家々で好みにあったかぶを選抜しているという。

 【食味】肉質はしまって歯ざわりがいい。甘酢漬け、甘酒漬けなど

 【来歴】昔からこの地域で栽培されてきた。

 【時期】11月上旬

 *https://tradveggie.or.jp/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e4%bc%9d%e7%b5%b1%e9%87%8e%e8%8f%9c%e2%80%9506-%e5%b1%b1%e5%bd%a2/#i-15 より

 

 角川かぶ

 山形県戸沢村の伝統野菜「角川(つのかわ)かぶ」を購入しました。かぶなのに丸くなく、赤大根のような姿をしていて、ちょっと辛味があるのが特徴だそうです。甘酢漬けがポピュラーなようなので、さっそく作ってみました。確かに少し辛味があるけれど歯ごたえがよく風味豊かでなかなかの味わい。3日ほどすると辛味がやわらいでうまみが増した気がします。

 登録日:2012年12月10日

*https://www.yasainavi.com/blog/archive/67 より

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<慣用句・諺> 愛想が尽きる など

2021-07-18 12:19:02 | 慣用句・諺

 「愛想(あいそ)が尽(つ)きる」
 好意や信頼が持てなくなる。

 

 「愛想(あいそ)も小想(こそ)も尽(つ)き果(は)てる」
 《「こそ」は口調をよくするために添えたもの》あきれ果てて、全く好意が持てなくなる。

 

 「愛想(あいそ)を尽(つ)かす」
 あきれて好意や親愛の情をなくす。見限る。

 

 「愛想-あいそ」とは

 《「あいそう」の音変化》

 1 人に接するときの態度。また、人当たりのいい態度。

 2 人に対する好意・信頼感。

 3 (多く「お愛想」の形で)

  ㋐相手の機嫌をとるための言葉・振る舞い。

  ㋑客などに対するもてなし・心遣い。

  ㋒飲食店などの勘定。

 

 「開(あ)いた口(くち)が塞(ふさ)がらぬ」 
 驚きあきれてものが言えないさま。

 

 「開(あ)いた口(くち)へ餅(もち) 」
 思いがけなく幸運が到来すること。棚からぼた餅。

 

*goo辞書 より

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<経産大臣指定伝統的工芸品> 岡山 備前焼 

2021-07-18 11:49:29 | 経済産業大臣指定伝統的工芸品

 「備前焼」

 Description / 特徴・産地

 備前焼とは?
 備前焼(びぜんやき)は、岡山県備前市周辺で作られている陶器です。備前焼は日本六古窯のひとつとされており、信楽、丹波、越前、瀬戸、常滑(とこなめ)と並んで、今も残る伝統のある窯として位置づけられています。
 備前焼の特徴は、釉薬を使わない独特の製法です。一般的に焼きものは釉薬を塗ることで光沢が生まれ耐水性が増しますが、備前焼ではそれを使わないため、光沢がなく素朴な印象となります。また、釉薬には模様付けの際にも使用されますが、その作業がないために、ひとつひとつが異なる模様になり、ひとつとして同じ陶器には仕上がらないことも備前焼の魅力です。
 釉薬を使わない理由は、備前焼に使用されているヒヨセと呼ばれる備前周辺で採れる粘土にあります。ヒヨセは、他の粘土と比べてうわぐすりがのりにくい性質です。備前焼では、この粘土の性質をいかに克服するかを考え、使わずに長時間窯で焼くことによって、耐久性のある焼きものへと大成させました。

 History / 歴史
 備前焼は古墳時代に朝鮮半島から伝わったとされる、青灰色が特徴的な須恵器(すえき)の製法をもとに発展していった陶磁器です。備前焼として形成したのは平安時代だという説が有力で、生活のためのお椀や瓦を作ったことが始まりだとされています。
 鎌倉時代には備前焼の特徴的な色のひとつとされている赤褐色のものが、室町時代にはヒヨセという備前周辺の粘土が使われるようになりました。また、安土桃山時代には当時実質的に国を治めていた豊臣秀吉や茶道の道を極めた千利休にも、備前焼は愛されていたと言われています。
 特に、茶道においては備前焼の素朴さが、茶道の詫び寂びの精神とうまく合致していたため多くの人に深く愛好されていました。そして現代、備前焼の精神は今もなお引き継がれています。
 1956年(昭和31年)には金重陶陽が備前焼の陶芸家として人間国宝に選ばれ、その後も藤原啓や山本陶秀など数々の人間国宝を輩出しています。

*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/bizenyaki/ より

 

 1000年の伝統を越え、今も土と炎がせめぎ合う備前
 古墳時代から作られた、須恵器をルーツとする備前焼。日本を代表する伝統窯には備前、瀬戸、常滑、丹波、信楽、越前があり、六古窯(ろっこよう)と言われるが我が国で最も古い窯である。
 うわぐすりをかけずに、良質の陶土を昔ながらの松割木を燃料にしてじっくりと焼き締める。土と炎の出会い、その融合によって生み出される素朴な肌合い。地味で飾り気はないが存在感を持って頼もしく語りかけてくる。日本美の原点といわれるゆえんである。

 
 自然ありのままの美しさが備前の特長
 伝統的工芸品に関しては知識があまりない人でも一度はその名を聞いたことがあるのではないだろうか。1000年にも及ぶ歴史を持ち、今だに人々を魅了して止まない秘密は何なのだろうか。そこのところを備前焼作家であり、協同組合岡山県備前焼陶友会元理事で備前焼伝統工芸士会会長でもあった堀江祥山さんに伺った。数々の受賞歴を持つ、この道50年以上のベテランである。「備前焼は粘土、作り、焼き方の三拍子が揃って始めて良い物ができます。備前焼の命とも言える土は田んぼの底から取れるので田土(たつち)と呼ばれていますが、ここでしか取れません。鉄分を多く含み、粒子が細かく、粘り気があります。」通常、冬の間に掘り出し、1~2年ほど風雨にさらした後、山土と黒土を混ぜ合わせて使用するそうだ。これを釉薬(ゆうやく)をかけずに長時間ゆっくりと赤松を使って焼き締めることによって備前特有の土味の自然美が生まれるのである。


 風土と歴史そして地理的要因が備前焼を広く世に知らしめた
 「備前焼は古墳時代の須恵器の製法から発展し、平安時代には陶工達が邑久からここ伊部に多く移り、現在の原型ができ上がったと言われています。ここ伊部に陶工が移ってきたのは、良質の粘土や赤松の木、温暖な気候など優れた作品づくりに欠かせない条件を備えていたこと、更に山陽道沿いで又海路も近かったなどがあげられます。鎌倉時代初期から後期にかけてさらにその特徴を備え、室町時代からの茶道の流行で一躍世にでました。」特に桃山時代には豊臣秀吉が「わび」「さび」の趣ある風合いを好み、備前焼を推奨したため、茶陶の名品が多く作られ、最も隆盛の時を迎えたという。陸海の交通手段を合わせ持っていたことも、広く世に流通させる要因になったそうだ。その後、江戸時代に入ってからは藩主池田光政が備前焼を保護、奨励し窯元から名工を選び、ご細工人として扶持を与え、酒徳利、水がめ、すりばち、種つぼなどの実用品が多量に生産され、備前焼が生活に入っていったのもこの頃だそうである。


 ひとつとして同じ物ができない備前焼、磨きつづけたい伝統の技
 「備前焼は、炎のあたり方や灰の降りかかり方で器の表情を出します。だから窯の中での器の置き方の少しの違いで焼き具合が違ってしまいます。炎を満遍なく通し、独特の表情を出すには窯の中に色々な形の器を、少しずつ、バランス良く置かなければなりません。それにはでき上がった作品を全て焼くわけではなく、焼くかどうか選別します。しかも備前焼は粘土の関係で鋳込生産ができないことから、1点ずつ手作り(ろくろ成形も含め)です。だから大量生産はできないのです。」
 窯焚きは堀江さんのように伝統的登り窯を使っていると、焼き入れは年に一度か二度だそうだ。だから半年かけてその日のために作品づくりに全身全霊を傾ける。失敗したら半年間の努力が全て水の泡となる厳しい世界だ。そういう意味でも作った作品を全て焼きたいと思うのが人情だが・・・。


 伝統的登り窯。その大きさに圧倒される

 「今まででこれはよくできたと満足できるものはひとつあるか、ふたつあるかです。その時はよしと思っても翌日になれば駄目だと思う物もある。作れば作るほど満足できなくなります。この奥の深さがこの焼きものの面白さです。いつまでも勉強ですね。」この日は実際に土練りとろくろを回していただいたが、粘土に触れた瞬間に表情が一変したのには驚いた。その手際の鮮やかさにも。帰り際に、素晴らしい器をいただいた。飲み口にざらざらが少しあったようでその部分を熱心にヤスリで磨きをかけながら「これで渡して唇を切ったら、備前の名折れになるからね。」穏やかな口調ながら、その言葉には熟練の職人だけが持つ真剣さと伝統を守る工芸士の責任の重大さを感じた。こうして、受け継がれた伝統が備前焼を愛する人々の心をとらえて離さないのだろう。

 職人プロフィール

 堀江祥山 (本名寛之)

 1923年、岡山県勝田町生まれ。
 1937年窯元に入り、1964年窯を築き独立。細工物に精通。
 現在は花器類、茶陶を主に制作。時には置物も。備前陶心会初代会長。岡山県備前焼陶友会理事。受賞歴優秀技能者岡山県知事表彰、労働・通産大臣表彰、伝統展、支部展、日陶展、県展入選。


 こぼれ話

 主な窯変

 備前焼といえば窯変(ようへん)で知られます。窯変とは、窯の中の状況によって器の素地や自然の釉薬が偶然に起こす変化のことです。偶然に生まれる自然の作用は、様々な文様を描き出していきます。

 主な窯変をご紹介します。
 胡麻(ごま)
 窯焚きのときに薪の灰が器に降りかかり、高温で溶けて自然釉(しぜんゆう)となったもの。ゴマをまぶしたように見えることから。さらに釉がかかって流れた物を「玉だれ」という。桟切(さんぎり)
器が窯に置かれたときに炭などに埋もれてしまい、直接炎があたらなかったために、その部分が還元焔焼成されて灰青色や暗灰色になったもの。火襷(ひだすき)
 窯詰めの際に器どうしがくっつかないよう巻いたわらに含まれるアルカリ成分と、素地の土の鉄分とが化学反応を起こし、器表面に赤褐色の筋模様が生じたもの。緋襷とも書く。牡丹餅(ぼたもち)
 大型の器の上に小さいものを載せて焼くとき、そこだけ火と灰が直接当たらないため、載せた器の形に赤く模様が現れたもの。「饅頭抜け」とも呼ばれる。青備前(あおびぜん)
 ふつうは酸化焼成で赤っぽく焼けるが、窯の中の位置などによって還元焼成となり、素地の鉄分が変化して青みがかった焼き上がりとなったもの。人工的に青備前の焼成をすることもある。

*https://kougeihin.jp/craft/0418/ より

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