「甚五右ヱ門芋-じんごえもんいも」
【産地】最上地域>真室川町小川内
【特徴】普通の里芋よりも子芋、孫芋が細長くなり、ぬめりが多く柔らかい。
【食味】親芋も柔らかく食べられる。芋煮はもちろん洋食でも注目されている食材。
【来歴】室町時代から400年以上続く佐藤家の家宝として伝わる里芋。屋号から名が付き、現在20代目となる。種芋を冬越しする方法は一子相伝で門外不出。
【時期】10月~霜降期前
*https://tradveggie.or.jp/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e4%bc%9d%e7%b5%b1%e9%87%8e%e8%8f%9c%e2%80%9506-%e5%b1%b1%e5%bd%a2/#i-17 より
アルカ認定日 2013年1月4日
生産地 山形県最上郡真室川町大沢地区
生産者 佐藤春樹(一軒のみ)
生産量 栽培面積約50a、生産量およそ4000kg
生産時期 収穫9月末/出荷時期10月初め
出盛り10月中旬/旬の時期10月中旬
主な調理方法 餅と共に茹でたサトイモを搗き、固めたのを薄く切り油で 揚げ大きく膨らませせんべいに。芋煮、煮物、おでん
問合せ先 森の家
食材の特徴
甚五右ヱ門芋は、山形県真室川町の消滅の危機に瀕した伝統的な在来種のサトイモの代表の1つである。茎部は緑、地際は紫がかる。小芋は通常の芋より細長く、皮の厚さも薄い。芋がまばらに付くため収量も3分の1。茹で上がると、きわめて軟らかく繊維のざらつきが少なく、まるで杵搗き餅のようなふわふわ、とろっとした食感で、里芋とは思えないなめらかさで絶品である。
歴史的、食文化的位置づけ
佐藤家の総本家は佐藤大和守信基(さとうやまとのかみのぶもと)で、現在も残る。その舎弟と文献に記されている佐藤大和守下野(〃しもつけ)が矢の沢の屋号、甚左エ門家の祖とされている。甚五右ヱ門芋はおそらく室町の後期ころから栽培されてきたのではないかと推測される。佐藤氏宅では粘りを活かし、昔から餅と共に茹でたサトイモを一緒に搗き、固めたものを薄く切り油で揚げ大きく膨らませせんべいなどにして食べたと言われ、地域で広く食べられてきた。
生産を取り巻く状況
地域では、おいしいサトイモということで、かつては広く栽培されてきた。佐藤信栄氏の曽祖父の時代には、春になると佐藤家のサトイモが美味しいと種芋をもらいに地域の人が多くやってきたという。 しかし、収量が現在主な品種となっている石川早生群に比べて1/3と低く、味の良いものを生産しようとすると土地を選ぶ必要があることなどから、しだいに生産が減少していき、現在では、佐藤信栄氏1軒になってしまった。
*https://slowfood-nippon.jp/jingoemon-imo-taro/ より
私たち佐藤家は代々、畑を耕し、丹精こめて米や里芋を育て、山菜や川魚など自然の恩恵を受けて暮らしてきました。
「森の家」とは古くから伝わる私たちの屋号です。
森の家に、室町時代から代々受け継がれてきた伝承野菜が「甚五右エ門芋(じんごえもんいも)」です。
一般的な里芋品種「土垂れ」よりもずっと収量の少ない手のかかる品種ですが、土と時間が自然に育むままに、品種改良することもなく、おじぃとおばぁと佐藤家の先祖が代々守り抜いてきた一子相伝の里芋です。
甚五右エ門芋を育てる畑を覆うのは、大谷地の緻密な粘土層です。
甚五右エ門芋はこの土壌からしか生まれません。
甚五右エ門芋はとても粘り気が強く、その食感は他に類をみないほどに柔らかく、口中でとろりと溶けるよう。
煮くずれしないのに箸で割ればほろりと身をくずすほどに柔らかく、切り口は雪のように白く美しく。
甚五右エ門芋は宝石のような、自然の恵みの結晶です。
甚五右エ門芋とこの畑の土は、森の家の宝です。
畑の奥の「魔ヶ谷地(まがやち)」は、おじぃの昔話にも出てくる魔物が棲む場所。
リスやカモシカ、うさぎ、たぬき、きつね、いたち、熊など野性のけものたちも顔をだします。
清らかな水がこんこんと湧き出ては、甚五右エ門芋やその他の伝承野菜、山菜、キノコ、様々な作物にちからを与えます。
昼と夜、夏と冬の寒暖の差が激しい気候も作物たちをおいしくします。
森の家は、真室川の風土が育くんだこの自然のおいしさを、みなさまにお届けしていきます。
*https://www.morinoie.com/imo より