第142回 2016年11月8日 「あったかオシャレに!多彩な縞の世界~福島・会津木綿~」リサーチャー: 白石美帆
番組内容
福島県会津地方で作られている「会津木綿」。多彩なバリエーションのしま柄、厚手の木綿の温かさが人気で、織元の生産が追いつかないという。今回のリサーチャーは、女優の白石美帆さん。老舗の織元では、年代物の古い織機を使って美しいたてじまと温かさを織り出す秘密を知る。また、会津木綿を使ったストールやバッグを作る工房を訪ね、木綿への思いに触れる。あたたかさと質実さを備えた会津木綿。その確かなワザに迫る。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201611081930001301000 より
1.HARAPPA(はらっぱ)(原山織物工場)
「原山織物工場」は明治32年創業以来、会津若松市日吉町の地で「会津もめん」の伝統を、営々と守り続けてきました。
ところが、前社長の原山公助さんが平成27(2015)年11月に急逝。
一時は廃業を決断されましたが、会津木綿の素材に惚れ込んで工場と取引のあった「ヤンマ産業」のデザイナー・山崎ナナさんが
再建したいと申し出て、前代表の従兄に当たる小野太成さんに声が掛かり、平成27(2015)年に新法人「HAPRAPPA(はらっぱ)」が
設立されました。
前社長の原山さんは「染め場」を担当されていました。
織物は復活しましたが、染め場は封鎖されたままです…。
「染めから織りまで」出来る工場の完全復活のためにも、「染め場の復活」を目指していらっしゃいます!
そして令和元(2019)年、染め場の修復工事も終わり、 若い染色職人も育ち、再び「染めから織りまで」出来る、
唯一の会津木綿工場になりました。
HAPRAPPA(はらっぱ) 福島県会津若松市日吉町4-25
2.山田木綿織元
「山田木綿織元」さんでは、現在も昭和初期の旧式の豊田式織機を使って美しい経縞(たてじま)の「会津木綿」を織り出しています。
会津木綿の柄といえば縦模様。
定番柄だけでも50~60種類、見本帳には200種類以上の柄があるのだそうです。
創業者は、手織り機(手機)を作る大工だったそうです。
山田木綿織元を操業した時代は、ちょうど、力織機(機械織機)が出回り始め、繊維産業がまさに先端産業であった頃でした。
多くの人々が新たに力織機を手に入れ、会津木綿の生産を始めた時代で、大正時代の最盛期には、大小30もの工場が会津木綿を作っていました。
しかしそれを頂点として徐々に工場は減し、昭和50年代には9軒程度にまでなり、現在は2軒。
「山田木綿織元」さんは今も丁寧に、丈夫に会津木綿を織られてらっしゃいます。
織物が出来るまでの行程を分かりやすく見学することも出来ますので見学されてはいかがでしょうか?
山田木綿織元 福島県会津若松市七日町11-5
3.IIE Lab.(イーラボ)
会津木綿を使ったストールやバッグを作る工房です。
「IIE Lab.(イーラボ)」は伝統ある「会津木綿」にイーラボならではのアイデアも、ちょっと入れて、「古い、けど新しい」オドロキ、日々のくらしが愉しくなる、そんなアイテムを提案している研究所です。
ブランド名の「IIE(イー)」は、「311」を逆さから見ると「IEE]。
あの日から始まった悲しみ、苦しみを全部ひっくり返すぞという意味。
こちらの店舗は、廃校の幼稚園に少し手を加えた、趣のある建物になっています。
更に、時代の流れから廃業になってしまった会津木綿の織元を新しいカタチで復刻。
令和2(2020)年1月29日より「会津木綿 青㐂製織所」というブランドをスタートさせました。
30年あまり眠りについていた大正時代の織り機を復活させ、昔ながらの製法を当時織っていた方に伺い、廃業した織元の布の特徴であった「丈夫さ」や「会津らしい色彩感覚」を活かしながら、今のくらしに溶け込むデザインを加え、織り上げています。
IIE Lab.ファクトリーストア 福島県河沼郡会津坂下町大字青木字宮田205
*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Fukushima/Aizumomen より
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