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<The Wonder 500> ものづくり 474 玉川 Time Machine Vintage

2023-01-01 07:28:47 | The Wonder 500

 「 474 玉川 Time Machine Vintage」

江戸時代の製法で造るTime Machineには、現代のオーソドックスな日本酒と比べて約7倍のアミノ酸が含まれています。
それもあって、しぼりたての段階ですでに、通常の造りの酒であれば5年から10年ものの古酒を思わせる淡い琥珀色をしています。
「ビンテージ」バージョンは3年間の瓶貯蔵を経た長期熟成酒で、熟成の効果で色合いはさらに深く美しく、風味はコクを増しています。
新酒のときには、どこかみたらし団子を思わせる香りも時間とともに変化し、干しブドウ、イチジク、奈良漬けといった要素も加わって、複雑な香りの競演を楽しんでいただけます。
尚、オリが下がることがありますが、風味や品質に影響はありません。

 木下酒造有限会社 京都府京丹後市久美浜町甲山1512

 1.変化が面白い玉川
 時間軸と温度の違いによる味の変化は、日本酒の最大の魅力だと私たちは考えています。 玉川の酒は少し温度を変えて飲むと驚くほど違う表情を見せ、ロック、冷酒、常温から極端な熱燗や燗かん冷ざましまで、さまざまな温度帯で楽しんでいただけます。 温度を変えながら、合わせる料理による味わいの変化もお楽しみください。
 2.長持ちする玉川
 一般に「日本酒はデリケート」と言われていますが、玉川にはあてはまりません。玉川は丈夫な酒。すなわち熟成を楽しめる酒、傷みにくい酒なので、急いで飲む必要はありません。 飲食店などのお得意先からも、「玉川は封を切って最初の1杯より、最後の1杯のほうが美味しい」とのコメントを数多くいただいています。また社内でも、封を切ってから数ヶ月、数年間置いた商品を飲んで「旨い!」と感動することは珍しくありません。 丈夫な酒は、管理の楽な酒でもあるのです。
 3.食中酒の玉川・旨みの玉川
 玉川の味の軸は「旨み」です。飲みごたえのある酒が多いため、バーのように、酒だけを楽しむシチュエーションで喜ばれています。 その一方で、幅広いタイプの料理と相性のよい玉川は、国内外の居酒屋やレストランで食中酒としても好評をいただいています。 玉川が料理の魅力を引き出し、料理が玉川の魅力を引き出す。「この料理にはこの玉川!」という絶妙な組み合わせを発見したときの喜びは格別です。
 4.育つ玉川
 木下酒造では、さまざまな形で熟成に取り組んでいます。 しかし、どんな大古酒であろうと、生まれたときはすべて「無ろか生原酒」。その生まれたままの姿で、玉川の各商品を季節商品の「無ろか生原酒限定品」として、毎年秋から翌春までご案内しています。 また、いわば酒の出発点である無ろか生原酒に「加水」や「火入れ」などの処理を行い、バラエティ豊かな味の方向性を持たせた上で、熟成をかけたものを通年販売しています。 「正しい/正しくない」「完成/未完成」という視点で捉えるのではなく、日本酒が持つ無数の“美味しい”を色々な形で表現し、皆様に楽しんでいただきたいというのが私たちの願いです。 ぜひ、「無ろか生原酒」という出発点から、多彩なバージョンの玉川の変化と成長をお楽しみください。
 5.温度による変化が楽しい玉川
 玉川の商品の多くは、少し温度を変えると飲んだときの印象が激しく変わります。 燗はもちろん、冷蔵庫から出した酒が常温に戻っていくときの変化や、氷を入れたあと、温度とアルコール度数の移り変わりによる味の変化もとても楽しいものです。
 6.玉川の適温は高め
 日本酒には商品によって合う温度、合わない温度がある上に、個人の好みもあります。冷やして飲むのがお好みなら、それはそれでもちろん楽しいことです。 しかし玉川の商品に関しては、しっかり冷やすよりも、少し高めの温度で美味しく感じることが多いと私たちは感じています。 日本酒を美味しく飲むための適温は人によって違いますが、玉川の旨さを引き出すには、各温度帯で「標準」とされる温度より高めの温度でお試しいただくことをお勧めします。
 7.燗の一般論と玉川のお薦め
 日本酒の燗について、次のような言葉をよく耳にします。
 「日本酒の温度を上げすぎると味が崩れる」
 「一度燗をつけた酒は冷めると不味くなる」
 「生酒は燗にしてはいけない」
 「大吟醸クラスの酒は燗にしてはいけない」
 1と2に関して言えば、そういう酒が存在するのは事実ですが、玉川のほとんどの酒はそうではありません。一般的には、熱い燗酒は味が荒く、きつくなるイメージを持っている方が多いようですが、玉川の酒では逆の現象が起こるケースがほとんどです。ぬるめの燗をつけると味が固く、苦味や渋みが目立つ傾向があります。ところが、しっかり温度を上げると逆に優しい旨味が膨らみ、味の輪郭が柔らかくなります。
一般的に「飛び切り燗」の温度は55℃と言われますが、玉川の燗つけマニュアルが存在するなら、この温度は最低ライン、燗の入り口に過ぎません。しっかり熱くし、冷めながら変化する味を楽しむのがお薦めです。燗冷かんざましも、元の常温の酒とはまた違う旨さがあります。
燗の温度も嗜好で決まりますので、正解はありませんが、木下酒造のスタッフが玉川の酒をヌル燗にして飲むことはほとんどありません。

 3と4に関しては、生酒と吟醸(特に大吟醸)の酒の中には、冷やさないと味の輪郭がぼやけ、美味しくないものが多くあります。玉川はというと、このタイプの商品でも燗にして楽しんでいるお客様は少なくありません。恐れずに、一度お試しください。

 いずれにしても、“正解”はありません。色々な温度帯で遊んでいただき、変化を楽しんでいただければ幸いです。


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