「香梨-かおり」
■香梨/かおりとは?
●正式名称は平塚16号
「香梨」又は「かおり」という名前で流通している青梨がありますが、これは正式な品種名ではなく、正式には平塚16号となっています。
これは神奈川県平塚市において、1953(昭和28)年に「新興」に「幸水」を交配し、生まれた実生から選抜育成されたものですが、樹勢が弱いことに加え、毎年安定した収穫ができない傾向にある上、収穫した果実の日持も良くない為、見捨てられ、品種登録もされなかった品種なんだそうです。
しかし、果実は大玉で肉質もよく、何よりも香りが他の梨とは違った華やかな香りを放つことから見直され、一部の農園で栽培されるようになりました。
もともとの性質である栽培の難しさや日持の欠点があるため流通する量は極めて少なく、希少性の高い梨となっています。
●香梨/かおりの特徴
果実は大玉傾向にあり、今回入手したものは千葉県市川産のものでしたが、一つで680gを超えるものでした。栽培環境などによっては1kg以上にもなるとのことです。
表皮の色は薄い黄緑色で、すべすべしていますが、これは袋掛けで育てるからで、無袋の場合はサビが多くできてしまうようです。
そして香り・・・リンゴにも似ているような和梨っぽくない甘く華やかな香りがします。
果肉は心地よいシャクッとした歯ざわりで、とてもみずみずしく、酸味があまりなくて甘みが程よく口に広がる感じでした。
■香梨/かおりの主な産地と旬
●主な産地
香梨/かおりを栽培している地域は少なく、政府がまとめた平成23年産の栽培面積を見ると、千葉県が最も多く、9.2haで全国の約半分を占めています。次いで秋田県、栃木県、東京都、徳島県のみとなっています。
●香梨/かおりの収穫時期と旬
収穫適期が短く、9月上旬から中旬頃までとなっています。出荷している産地が少ないこともあり、出回るのは限られた日数となるので、見かけたら即買いしないと次にいったときにはもうないと思います。日持もよくないので、産地でも主に直売所で販売されているようです。
*https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/nashi-Kaori.htm より
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