〈リバイバル・アーカイブス〉2022.4.25~5.9
原本:2021年4月12日
2021年4月6日 16:14 富田林市富田林町 旧杉山家住宅
ただいまここで浪花千栄子展が開催されています。
『アチャコ青春物語』『お父さんはお人好し』など、花菱アチャコとの共演で人気を博しました。
なかには本当の夫婦と思っている人もいたそうです。
いろんな映画にも出ておられます。
最近すばるホールの『追憶・浪花千栄子の思い出』で上映された『お父さんはお人好し』。
本名の南口(なんこう)キクノにちなんで、「軟膏効くの」と起用されたとか...
「浪花千栄子展―富田林が生んだ名女優」は4月25日(日)まで...
旧杉山家住宅で開催されています。観覧料400円
竹好きだったといわれる「浪花千栄子」さん。連ドラでもよく出てきました。
女優の時代に竹の美しい嵐山に居を構え、料理旅館もしていたのもうなずけます。
「おちょやん」でしばし出てくる竹藪と満月とビー玉。
その場所を発見しました、たぶん。富田林市東板持町二丁目の厳島神社の竹薮です。
見上げると東側に竹薮、小さい頃のキクノさんが起きている時間の満月が昇り始めるころに見える竹藪はここだけ。ここから見上げていたかも...
坂をあがった所の氏神さん、厳島神社。
この地蔵さんの入った左側がキクノさんが生まれた実家(東板持町二丁目5)のようです。
板持惣墓(西板持と東板持の共同墓地)にある旧国宝(重要美術品)の板持十三重石塔。鎌倉後期の作品。
楠公さんも南口キクノさんもこの石塔はご存じであったと思います。
粋な黒塀、見越しの松が似合う西越井家
キクノさんは8歳まで東板持で過ごし、8歳から17歳までの年季明けまで道頓堀の芝居茶屋の仕出し屋に奉公します。
そして、17歳から2年間、富田林の材木商 越井本家の分家である西越井家(本町15)で奉公します。
残念ながらNHKの連ドラ『おちょやん』ではここの部分が省略されていましたね。
長大な巽蔵 この横の本宅の玄関右脇のお部屋で寝起きしていたようです。(2021.3.毎日新聞より)
ここではとても優しいご寮さん(商家の若奥さん)イクさんに出会い、幸せなひと時を迎えます。
レンガ積みが全盛であった頃の大正期のイギリス積みの煉瓦塀 越井本家にも残ります。
自著の『水のように』では、「まことにとうとい2年間」「人間を形づくる最終段階で、この奥さんによって、かろうじて、その段々を踏みすべらさないですんだ」と表現しています。
互いの行き来は、女優になって世間に知られるようになってからも続いていたようです。
戦中に富田林に疎開したり、戦後の一時期本町の借家で過ごしたりといろんなエピソードを聞きますが、女優になっても、ふるさと富田林を忘れずにおられたことばかりが伝わってきます。
脇役は主役をより引き立てるために演技すると聞きますが、いろんな配慮ができて自分の立ち位置を自分でわきまえたからこそ、「名脇役」としての「浪花千栄子」があるのでしょう。
参考文献:2021.3.毎日新聞
関連記事:「浪花千栄子」さんは富田林の出身 2020.12.12.
写真撮影:2021年4月6日
2021年4月12日 アブラコウモリH
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