アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

養老院より大学院

2009年03月05日 | Weblog
  桑田さんも生涯学習…

 元巨人の投手で、「投げる借金王」という愛称があった桑田真澄さんが、早稲田大学の大学院スポーツ科学研究科に合格。早稲田の大学院って…そんなに簡単に入ることができるのか?それとも桑田さんが猛勉強したのか?大学を卒業していなくても大学院へ行けるのか?

 文科省の大学振興課によると、高卒の学歴では「基本的には、入学資格はない」とのこと。しかし、学校教育法施行規則には、「大学による個別入学資格審査にパスした場合は、大学院の受験資格がある」と、解釈できる記述がある。つまり、「高卒大学院生」がいても何の不思議もないことになる。
 文科省は、「(高卒大学院生は)それぞれの大学が、大学卒と同等以上の学力があると認めた場合ですから…通常の大学院入試より厳しくなります。ただぁ…、その学力をどのように量るのかについては、基準などあるはずもなく、大学の酌量ですからぁ…」と、学校教育法施行規則の補足なのか解釈の仕方なのか、とりあえず説明しています。

 早稲田大学広報課は、高卒での出願資格について、「これまでの経験や論文などの課題、面接などを勘案して、大卒相当の学力かどうかを決めます。個人によって経歴はまちまちなので、一つの尺度だけで量ることはありません」としている。まあ、「有名人なので、話題性が高いから合格させました」とは言わないでしょう。桑田さん本人は合格について、「レフトフライが、風が吹いてホームランになった」と表現したが…うまいんじゃないの!「勉強しよう」という桑田さん。それだけで十分偉いです。

 実は、私もH大学の大学院を調べました。H大学は、法政大学でも北海道大学でも箱根駅伝大学でもありません。放送大学です。しかしBUT!「専門分野の筆記試験がある!倍率がきわめて高い」大学を出てから、38年も経っているのです。専門分野については何も覚えていない。現在の専門分野は、「わけの分からないことを言って人を煙に巻くこと」ですから。そんなわけで、今回、大学院挑戦は見送りました。なお、放送大学大学院で、筆記試験があるのは「修士全科生」だけで、「修士選科生」「修士科目生」は、書類選考のみ。

 内舘牧子さんの著書に、「養老院より大学院―学び直しのススメ」があります。…このタイトルが、おもしろいです。「養老院」という言い方が、古めかしくなつかしいです。還暦だからこそ、笑えるもの。私は、内舘さんのファンです。目が凄いです。人間離れしています(←ほめてないかな?)。ほかにどんな人のファンなのかって?櫻井よし子さんとか…。櫻井さん、何人(なんぴと)にも反論させない、殺気だった論調。妥協とか折衷案とかファジーとかではなく、「白か黒か!」と、はっきりさせるところがファンの理由です。

 内舘さん、東京から、仙台の東北大学大学院文学研究科修士課程(平成18年に修了)へ通っていました。宗教学専攻で、研究テーマは、「神事としてみた相撲」でした。元東北大学相撲部監督でもあった!御本人は、フンドシをつけて部員に胸を貸すこと…は、なかったらしい。また、現在も日本相撲協会の横綱審議委員です。内舘さんには、もっともっと頑張っていただきたい。何をって?失格横綱の追放に頑張っていただきたい。はっきり朝青龍を批判出来る数少ない人の一人ですから。朝青龍を、「私の中では引退した人」と、評するなど小気味よい。このような人が、横綱審議委員というところが地獄に仏みたいなものでありがたい。朝青龍は、批判されると、「オレと相撲とるかコラ!」と突っかかってきますから、危なくて批判できないのです。「やくみつるさん」も頑張ったけど、勝負を挑まれると逃げ腰になりますよ。立ち合いの張り手で失神ですよ。勝負が決着したあとでもパンチが来ます。ラグビーなら、「レイトチャージ」で反則なのですが、相撲では看過される。おっと、このテーマになると延々と続くので、相撲界問題は強制終了。

 沖縄県大宜味村(昨年、バラバラ殺人事件があったことで一躍全国区になった村)の平良由起子さん、51歳。桑田さんも内舘さんも偉いが、平良さんも同等かそれ以上に偉い。勉強の必要性を感じ、48歳でコザ高(定時制)に進学。起床は、朝6時。主婦・母・社員(御主人の会社に勤務)…をこなし、午後2時過ぎに自宅を出て高校へ。車で往復3時間半(130km)。授業を終えて自宅に戻るのは深夜。その合間に、大学受験の勉強をコツコツ続けてきた。
 そしてこのほど、琉球大学法文学部総合社会システム学科(夜間主コース)に合格!定時制高校から、50歳を過ぎて琉球大学に合格する。「なんもいえねえ」です。ただただ感服するのみ。

 「地方在住だから学びたくても学べない」「入試を突破できない」など、理由をつけて何もしない…これではいけない。平良由起子さんに触発されました。とりあえず、読めるけど書けなくなった漢字の書きとりから始めるかなぁ。