アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

2億3千万人の出生登録がぁ…ないっ!

2014年01月19日 | Weblog
 全国中学生人権作文コンテストの作品の中に、「クイズの景品に赤ちゃん」という中2の女子の作品がありました。パキスタンでは、捨て子は生き延びてもストリートチルドレンになり、自爆テロ犯として利用される。子どもがほしい人にもらわれた方が幸せ…。赤ちゃんを景品にしたクイズ番組は、捨てられた赤ちゃんの未来と人権を守った…。
 捨て子問題、日本では、身近な事ではないが、「グローバルにものを見、考える」時代にあっては、看過できない。中学生が、このことに衝撃を受け、人権作文に書いた。日本の中学生、グローバル思考ができるようになりました。

 国連人口基金の「世界人口白書2013」は、「母親になる少女」のタイトルで、発展途上国の思春期の妊娠問題に焦点を当てています。その内容には、唖然とさせられました。
 18歳未満の少女の出産が年間730万件に上る。ここまでは、「そうですかぁ!」ぐらいの印象。そ、そのうちの200万件を15歳未満の少女が占める…この数字で、「えっ?」と、固まりましたよ。
 思春期の妊娠は、ほとんどの場合、少女たちが選択したものではないはず。「貧困」「児童婚を容認する家族・地域社会からの圧力」「性的暴力」…少女たち自身の力ではどうにもならない状況の中で起きる…。

 国連児童基金でも報告書を公表しています。テーマは、「子どもの出生登録の問題」。世界で5歳未満の乳幼児のうち、35%に当たる2億3千万人もの出生登録がされていない…。されていない!ナイジェリアの打楽器奏者、カクラバ・ロビさんが日本へ来たとき、「戸籍がないから、パスポートを取得するのに手間取った」と、言っていましたので、アフリカでは国によっては戸籍がないんだなあとうすうす気づいてはおりましたがね。21世紀の現在、2億3千万人もの出生登録がぁ…ないっ!と、いうことはその子たちは、学校教育、社会保障の対象外。野生生物か?

 世界ではいまなお多くの子どもたちが、未来を奪われ、社会から排除されている。 日本の片田舎の中学生が心をいためて心配し、作文に書いています。日本の大人としては、子どもたちの人権にかかわり、なにかアクションを起こさなければ…。アクションの前に、「目を向ける」だけでも…。