アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

友だちを傷つけながら優勝しても…

2014年01月16日 | Weblog
 時々訪問する小学校…授業を見ていると、「班対抗」に出くわします。「競争は良くない」という考えの先生も少なくないと思うのですがぁ…個人ではなく、「班」になったら競争もいいのでしょうかねえ?学校対抗も気にならないらしい。
 「姿勢のいい班から、休憩に入っていいです。はい、3班OK…6班OK…」
 姿勢については、競争もいいでしょう。問題は…
 「全員がプリントの問題に正解した班から…していいです」
 こうなると、競争大好きな私でさえ、「エッ?」。

 すこぶる飲み込みが悪い子がいる班は、いつもいちばん最後になってしまいます。救いは、飲み込みの悪い子は、「自分のせいでみんなが迷惑している」とは考えらえないところでしょうか。

 「一人一秒のプレゼント」というエッセーに載っている話は…
 先生は、脚に障害のある男の子から「ぼくが走ると負けるから」と運動会のクラス対抗リレーに出ないと告げられていた。クラスの一部の子が、その男の子がいるかぎり1等にはなれないと話しているのを偶然聞いてしまったからだ。
 翌日、先生は問いかけた。
 「リレーは、みんなが力を一つに合わせてがんばるところが素晴らしいんだよ。大切な友達を傷つけながら優勝したって、何がうれしい?」
 先生の言葉に沈黙が続いた後、ある男の子が手を挙げる。
 「クラスみんなが一人1秒速く走れば38人で38秒速く走れる。そしたら勝てるよ」
 その日から子供たちは毎日遅くまで練習を重ね、クラスは1等になった。

 いい話です。ところでこのクラス、1位になれなかったら、足の遅い子が責められたのでしょうか…。
 先生が問いかけた言葉、いいですよ。100点満点として99点です。1点引いたのは…「足が遅い」「(学習面の)飲み込みが遅い」そんなことは皆違うことであって問題にすることではないんだよ。このことを、敢えて付け加えてほしかった。 
 クラスで、「練習、学習すれば、1位になれる」というわけではない。蓮舫さんじゃないけど、「2位でも3位でも、最下位でもいいじゃないですか!みんなで目標に向かって頑張ったんだから」。