アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

女性科学者…「女性」を冠することが男女差別

2014年03月16日 | Weblog
 「手軽にできるSTAP細胞 カッコイイ!」
 「ノーベル賞当確か!」
 「実験に割烹着とは柔軟な!」
 「笑顔が可愛らしい」
 …まさか?まさか?「時の人」から、今や「渦中の人」となっている。真相は一体どこにあるのか?

 「若返りも夢じゃない」…確かに彼女は、言いました。日本中の何千万の人が、この言葉に希望をもったことか?私とて、諦めてはいますが、「ひょっとしたら」と、希望のようなモノを感じましたよ。
 「おじいちゃんと同じニオイがする」「どうして頭のてっぺんに毛がないの?」「(顔に)シワが多いなあ」と、小学生に言われる。STAP細胞で加齢臭を消し、髪を増やし、シワのないつるんつるんの顔になれるのなら、それも悪くない。やっぱり、諦めてはいなかったということか。

 「女性は生まれつき科学に向いていない」と、発言して、ハーバード大の学長を辞任したサマーズさんを思い出しました。
 クリントン政権で財務長官を務めた人が、どうしてそんな発言をしたのか?
 ハーバード大学生の男女の人数は、ほぼ同じ。SAT(の成績は、女子学生の方が高い。SATは、Scholastic Assesement Testで「大学進学適性テスト」。
 ところが、サマーズさんが学長だったある年、「テニュア」を取得した教授が32人。そのうち女性は4名だけだった。テニュアの説明は、結構面倒。日本語にすると、「正教授」。学界で実績を評価された人で、終身雇用を約束されるわけです。アメリカの大学は…「レクチャラー(講師)」→「アシスタント・プロフェッサー(助教授)」または「アソシエート・プロフェッサー(準教授)」→「テニュア・プロフェッサー(正教授)」。「助教授」「準教授」は、契約制で2年ごとに更新は出来ますが、6~8年でテニュアになれなかったら大学を去るしかない。

 閑話休題。サマーズさんとしては、「28対4」という数字が頭にあったため、うっかり、男女差別とも受け取られる発言をしてしまった。この推測、それほど外れていないと思いますが。

 割烹着の女性科学者には、なんとか挽回していただきたい。サマーズさんに恨みも辛みもないが、世の中が、「サマーズさんは正しかった。やっぱり女性は科学に向いていない」と、決定づけてはなりませんから。