「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

星になったスキルヴィング

2023-07-07 03:52:51 | 馬の詩 ・ それぞれ...

横たわるスキルヴィングに寄り添うルメール騎手

 

 

 

 

 

 

日本ダービーの4コーナー

もうこの辺りで馬体に異変を感じた筈

それでもゴールを目指す

競走馬として生まれた習性なのか

失速したままゴール板を過ぎた途端

それまで張り詰めていた心の糸が切れたのだろう

内ラチに寄りかかるように転倒した

 

思いもよらぬダービー2番人気の最期に

鞍上のルメールがそっと寄り添い額を撫でた

 

 

第90回日本ダービーより


シングンマイケル 「 ボクらは君を忘れない 」

2020-04-18 18:44:56 | 馬の詩 ・ それぞれ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 ボクらは君を忘れない 」   シングンマイケル

 

 

第22回の中山グランドジャンプは

新型コロナウイルスの影響で

無観客で行われれ

中山の誰もいない泥んこの馬場を4250mも走る

 

歴史的偉業達成がかかったオジュウチョウサンが

もっとも恐れていたシングンマイケル

そのライバルが

最終飛越の着地で転倒し

もんどり打って首から落ちた

その時

聞こえる筈のない悲鳴が

誰もいないスタンドから

ジョッキーの白い帽子に伝わった

 

その光景に

我らはただ 涙する

 

 

 

1番 シングンマイケル号 ( 金子光希騎手 )
10号障害飛越着地時に転倒したため競走を中止
馬 : 頚椎関節脱臼 ( 死亡 )


馬の詩より  「 時を超えて 」  ワールドプレミアと武 豊

2019-10-20 16:37:41 | 馬の詩 ・ それぞれ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「 時を超えて 」    ワールドプレミアと武 豊

 

 

思えば・・・

最年少で勝った スーパークリーク

ダービーの雪辱を果たした ダンスインザダーク

サンデーサイレンスの血の強さを見せた エアシャカール

誰もが注目した名馬 ディープインパクト

 

時代は昭和、平成、令和へと変わったが

三つの時代と時を超えた武豊の手綱に操られ

ワールドプレミアがやって来た

 

 

第80回 菊花賞より

 


 「 魂が震えた17年ぶりの勝利 」  和田竜二 と ミッキーロケット

2018-06-24 16:06:53 | 馬の詩 ・ それぞれ...



鞍上の和田竜二が感極まるほど、よく走ったミッキーロケット





 「 魂が震えた17年ぶりの勝利 」  和田竜二 と ミッキーロケット



サトノダイヤモンドや
ヴィブロスの影に隠れた存在だった
ミッキーロケット
その馬を優勝に導いたのは
テイエムオペラオー以来
17年ぶりにGⅠを勝利した和田竜二

その勝利騎手インタビューで
テイエムオペラオーと岩元先生の名が出ると
思わず声を詰まらせた

その感情が
テレビの画面を通して
ダイレクトに伝わって来て
見ているボクも泣きそうになった





第59回 平成最後の宝塚記念より

馬の詩より  「 カンパーリを超えた日 」  ワグネリアンと福永祐一

2018-05-27 16:08:10 | 馬の詩 ・ それぞれ...















 「 カンパーリを超えた日 」  福永祐一




 昭和53年のダービーで
 カンパーリを3着に導いた福永洋一
 
 父は天才と呼ばれ
 いくつもの大レースを手にしたが
 ダービーだけ勝てなかった

 その父の成し得なかった夢を
 19度目の挑戦で
 やっと手にした
 ダービージョッキーの称号は
 ワグナーの音楽を愛する人 ワグネリアンと
 ともに頂いた称号




平成30年5月27日
第85回 日本ダービーより

 「 15年目の春 」  藤岡佑介

2018-05-06 16:08:01 | 馬の詩 ・ それぞれ...



15年目にして初のG1を勝利して引き上げて来てファンに手を振って応える藤岡佑介













   『 15年目の春 』  藤岡佑介 


 NHKマイルを
 ケイアイノーテックで勝った藤岡佑介は
 15年間GⅠ勝利とは無縁だった
 そんな藤岡佑介に訪れたのは
 15年の月日が
 わずか1分32秒に凝縮された  
 勝利だった
   
   



 第23回 NHKマイルカップより



藤岡佑介くんとは面識はないが、
お父さんの藤岡健一調教師とは面識がある。
まだ南井克巳さんが騎手で、藤岡さんが調教助手だったころ
お互いの所属厩舎である宇田明彦先生の馬房で会ったことがある。
そのとき栗東トレセンから草津駅まで
藤岡さんの運転する車で送って行ってもらったことを憶えている。
その子どもが騎手としてデビューした時から注目し、応援をしているが、
弟の藤岡康太くんの方が先にジョーカプチーノでG1を勝ってしまった。
騎手の先輩として、また兄として辛く苦しい経験だったと思う。
焦りもあっただろうが、これで少しは気分的に楽になったのではないかと思う。
長かった分だけ今日の勝利を噛み締めてほしい。
本当におめでとう!



カーリング女子 「 初の快挙 」  LS北見

2018-02-24 22:50:35 | 馬の詩 ・ それぞれ...
























 「 初の快挙 」  LS北見


カーリングの歴史に残る
銅メダルという
初の快挙に
感動で
みんなが泣いた





平昌オリンピック カーリング女子3位決定戦より
 ( 2018.2.24 )

女子マススタート 「 初代女王 」   高木菜那

2018-02-24 22:17:18 | 馬の詩 ・ それぞれ...





































 「 初代女王 」 高木菜那



今回初の試みの新種目
マススタート
スタミナとスピードを競う
氷上のポイントレースの
初代女王を狙う16人の乙女たち

高木菜那は
スタートから中団で
忍んでいるのか
控えているのか
まるで忍者のように
オランダ勢をマークして
虎視眈々と逆転を狙う

ラスト勝負で
鮮やかに差し切った
初代女王の
平昌の仕舞い劇





平昌オリンピック 女子マススタートより
 ( 2018.2.24 )


 「 金色に輝くタイトルホルダー 」  小平奈緒

2018-02-18 22:05:00 | 馬の詩 ・ それぞれ...





























 「 金色に輝くタイトルホルダー 」  小平奈緒 



 ソチの5位から
 四年ぶんのリベンジを果たしたい
 小平奈緒

 500mのスペシャリストが
 氷と対話して掴んだ栄光は
 金色に輝くタイトルホルダー



   

平昌オリンピック スピードスケート女子500mより
 ( 2018.2.18 )

 「 奄美から想い想う 」  愛加那

2018-02-04 16:18:56 | 馬の詩 ・ それぞれ...








    「 島 想々 ( 島から想い想う ) 」  愛加那




   もう 晩秋になるというのに
   島では蝉が鳴き 蝶が舞う
   ここは琉球でもなければ
   薩摩でもない 
   この島には独特な言葉と
   節回しの唄がある

   龍郷湾の阿丹崎
   ここから遥か離れた夫を想い
   二人の我が子
   菊次郎と菊草を想う

   島 想 々
   素朴で純情な奄美の血を受けた
   黒い瞳と黒髪の愛加那は
   生涯一度も内地の土を踏むこともなく
   その人生を閉じた




鋭く抜けた 第51回 オークス馬 「 エイシンサニー 」

2017-05-21 08:14:17 | 馬の詩 ・ それぞれ...







 「 より鋭く 」  エイシンサニー 



  その根性は 男まさり
  その差し脚は 稲妻のよう
  そんな彼女に
  若い岸 滋彦が
  サンドピアリスに続いて
  クラシックへの野望を膨らます

  オークスで
  人気になったアグネスフローラの
  二冠の夢を打ち砕くように
  エイシンサニーの勝負根性が
  緑の芝に砂塵をあげて
  直線鋭く突き抜けた





 第51回 オークスより


第3回 ヴィクトリアマイル覇者 「 エイジアンウインズ 」

2017-05-14 06:35:52 | 馬の詩 ・ それぞれ...

  『 風 』   エイジアンウインズ



  府中の馬場に
  マイルを制した風ひとつ ・・・

  女ばかりの戦いなら
  負けるわけにはいかないウオッカと
  GⅠを獲れる力がありながら
  なかなか勝てないベッラレイア
  父も母も手綱を取った師が送る
  ニシノマナムスメ
  これらの馬群を抜けた
  内で粘るブルーメンブラットと
  外から追い上げるウオッカの間で
  黄色と赤の勝負服が先頭でゴールした

  この時
  府中にアジアの風が吹いた





 第3回 ヴィクトリアマイルより


想い出のシンウインド 「 病床に贈った手製の壁掛け 」

2017-05-13 17:49:57 | 馬の詩 ・ それぞれ...

あれはちょうど去年の今頃だった。
前橋競輪での仕事を終えて、羽田から出版社(芸風書院)に
電話を入れて知った訃報に、一瞬自分の耳を疑った。
まさかと思い、もう一度聞き直した。

萩原迪夫さん(日本現代詩歌文学館振興会副会長、芸風書院社長)が亡くなったのだ。
肝硬変のため順天堂病院に入院、加療中の身であったことは知っていたが、
こんなに早くとは思ってもみなかった。

私が初めて萩原さんと会ったのは、
そぼ降る雨の中を傘を差して迎えに来てくれた後楽園駅の改札口だった。
小柄で眼鏡をかけ、優しそうな顔をして立っていた。
これが、最初で最後の出会いであった。

これまで出版に際して、幾度となく手紙のやり取りを行なってきたが、
実際こうしてお会いするのは初めてであった。
喫茶店で小学館のデスクを交えて文学や出版の話、
それに競輪や競馬などいろんな話をした。
前日行なわれた競馬(京王杯スプリングカップ)に話題が移ると、
みんなは興奮気味に話した。
このレースを勝った馬はシンウインドである。

萩原さんとは 「 今年の暮れか、来年そうそうにでも単行本として」という返事をいただいて、
水道橋の駅で別れた。
その後、お互い手紙の交換で状況を知らせ合った。
夏に過労で肝臓を苦しめ入院しているとの便りが届いた。
『 病室には私の好きな馬を飾っています。これを私は牧場と呼んでいます。』
などと書かれた手紙を手にして、
私と萩原さんの共通の思い出の馬 『 シンウインド 』 の壁掛けと
ブローチを作って送る約束をした。
それはお盆のころの暑い日だったように思う。

シンウインドが着いてすぐのお礼の便りに『シンウインドありがとうございました。
早速牧場に入れさせていただきました。』 
『肝血管腫瘍という厄介な病気は手術も危険ということで、
目下全身をチェックしながら進めています。』と書かれてあった。
その後、三度便りが来たが、
それほどまで悪くなっているとは思わなかった。 

 『私が二十年余にわたりすすめてきた日本現代詩歌文学館が
この五月二十日に開館いたしました。
ここ数年は全国を巡り振興会を結成し、
みなさんの協力をお願いして参りました。
文学館の完成までといった気持ちで少々無理をしたものですから、
入院を余儀なくされました。』( 中略 )
 『小学館の相賀社長には貴方のことを話してあります。
生きているうちに貴方のものはなんとか出版したいと思っています。』
という自筆の手紙のあと代筆で
『貴方の詩集のことをいろいろ考えています。』と便りが届いたが、
急逝されるとは思ってもみなかったので残念でたまらなかった。

もっとたくさんのことを話したかった。


第35回 京王杯スプリングカップの覇者  「 シンウインド 」

2017-05-13 11:41:21 | 馬の詩 ・ それぞれ...







   「 春の風 」  シンウインド 





  ドロンコの京王杯スプリングカップ
  小雨にけむる欅をこえて
  直線へやって来た
  内から外へいっぱいに広がり
  力まかせの追い比べ
  みんな真っ黒になってやって来る
  どの馬も前脚ばかり目について
  まるで陸上の 『 腿上げ 』 みたいに
  重そうにあえいでる
  内から黒い帽子がやって来た
  南井が懸命に追う
  小雨にけむる遠いゴールに
  春の風が吹く





  第35回 京王杯スプリングカップより



第4回 NHKマイルカップの覇者 「 シンボリインディ 」

2017-05-07 01:56:50 | 馬の詩 ・ それぞれ...

  「 未発走の終止符 」  シンボリインディ 



  イラ立つあまりゲートを蹴って
  自らの生命をも奪ってしまった

  もう二度と戻れない
  緑のターフ

  走ることも
  立っていることさえ
  ままならぬ

  シンボリインディ
  未発走の終止符




シンボリインディ  牡5才
父 エーピーインディ
母 ゲーリックテューン

平成13年4月1日 中山競馬場
ダービー卿チャレンジTの発馬機内で
右下腿骨開放骨折のため予後不良