龍や馬を牽いた人物や翳 ( さしば )、波形文などが描かれた竹原古墳玄室奥壁
左の玄門に描かれた北を守る亀と蛇が合体した 「 玄武 」
右の玄門に描かれた南を守る鳥 「 朱雀 」
古墳の横にある 「 諏訪神社 」
竹原の諏訪神社の境内地にある竹原古墳は、
装飾古墳として歴史・美術史的に高く評価されていて、
国の指定史跡になっている。
竹原古墳は、昭和31年3月18日に、
若宮町 ( 現宮若市 ) 在野の考古学者で
九州考古学会員の清賀義人氏らによって発見されたものである。
奥壁の絵が発見された時の 「 神秘的なものを感じ、
特に雄渾な龍や翳 ( さしば ) に驚嘆し、
すごい壁画だ 」 という感想が残されている。
諏訪神社の横の石垣で築かれた直径約18m、高さ約5mの円墳で、
石室は玄室、前室、羨道で構成されている横穴式石室である。
玄門と奥壁にはそれぞれ色を使った壁画が描かれている。
□ 龍は、赤い火を吐き、爪をとがらせ尾を逆立て、
体に赤い斑点が描かれている。
四神の青龍だともいわれている。
□ 翳 ( さしば )は、日除けに用いる団扇のような物で、
古代の豪族が儀式や行列に使用し、権威の象徴とされていた。
□ 波形文 ( なみがたもん ) は、左右対称の波形で、
唐草文ではないかともいわれている。
□ 三角連続文は、赤と黒の縦に描かれた三角形の連続文で、
旗を表しているのではないかといわれている。
□ 馬を牽いた人物の馬は小型の馬で、人物は冠を被り、
「 みずら 」 という髪型に上着とズボンを穿き、
先の尖った靴を履いている。
所在地 / 福岡県宮若市竹原731-2