只今、遊藝黒白シリーズの最新刊第4巻を読んでおります。
第1巻はまだ読んでおりませんが、こうしてたくさんのピア二ストがされている話を知ると、どのピアニストもたいへんな勉強家、強い情熱、探求心、好奇心、知性、思慮深さを持ち、なんとなくこの道に進んだ人は一人もいない事が分かります。
作曲家に対する真摯な気持ちを皆さんお持ちです。
少しだけピアニストの世界を知ることができ、とてつもない世界に生きている方たちだとわかりました。
この巻も面白いです。
ほー、なるほどと思ったことを2つご紹介します。
シフの話
「音楽は打ち負かしたり征服するものではなく、その中に溶け込んで自分を表現するもの。演奏家は楽曲の解釈を呈示しなければなりませんが、余計なことはしてはいけません。フレーズをシンプルに弾くのではつまらない、表面に化粧を施すべきと思っている人もいます。しかし、すべてのフレーズでそんなことをしたら台無しになってしまいます。美食を楽しむのはいいですが、満腹になってもさらに食べ続けるなんて無理ですよね。」
この表現、わかりやすいです。
スティーヴン・ハフの話
「楽派というものが形成される鍵は、作曲家にあると思います。フランス楽派・ロシア楽派は作曲家とピアニストの相互関係によって形成されました。多くの傑出した作曲家自身が、偉大なピアニストでもありました。イギリスにはその点が欠けています。」
ハフの話はそういうことだったのかと思いました。
この本のシリーズを読んでいると、ロシアとフランスの教育が素晴らしいことが分かります。ハンガリーもそうでしたが、教育体制が変わってしまい今はそうではないそうです。シフ、コチシュ、ラーンキ等が自分たちが学んだ頃はとても良い教育を受けることができたと言っています。バルトーク、コダーイ、クルターク、リゲティ、ピアニストのドホナーニ。ハンガリーには素晴らしい作曲家がこんなにいるのに、今は活かせずにいるようです。
ドイツにも音楽史に燦然と輝く作曲家が大勢います。しかし、ドイツ・ピアノ楽派が存在しないのはナチスのことがあったので自信を持てないのだと、この本のどなたかが仰っていました。一つの考え方ではあると思います。
ピアニストがこの演奏家は素晴らしいとか、このピアニストのこの演奏が素晴らしいといった話もたくさん載っています。
ラフマニノフの演奏は多くのピアニストが、あれほどのピアニストは今も存在しないと言っています。
ラフマニノフが「パガニーニの主題による狂詩曲」を作曲した時、ひとつ変奏ができるたびにホロヴィッツに意見を求めていたそうです。
しかしホロヴィッツはこの曲も2番のコンチェルトも演奏していません。歌う要素が少ないことが理由のようで。ラフマニノフが「パガニーニの主題に~」の演奏で自分より素晴らしいと褒めたのが、モイセイヴィッチの演奏です。
ラフマニノフはホフマンに第3番のコンチェルトを献呈していますが、ホフマンは演奏しなかったそうです。ラフマニノフはホフマンの柔らかな音が素晴らしいと、自分より優れたピアニストだと思っていたそうです。ホフマンにその気持ちは届かなかったのでしょうか・・
ピアニストが語る尊敬するピアニストの話が色々あって、それも興味深いです。
ラフマニノフ、ホロヴィッツ、リヒテル、ルプーは人気です。コルトーも何気にちょこちょこ出てきます。
第1巻はまだ読んでおりませんが、こうしてたくさんのピア二ストがされている話を知ると、どのピアニストもたいへんな勉強家、強い情熱、探求心、好奇心、知性、思慮深さを持ち、なんとなくこの道に進んだ人は一人もいない事が分かります。
作曲家に対する真摯な気持ちを皆さんお持ちです。
少しだけピアニストの世界を知ることができ、とてつもない世界に生きている方たちだとわかりました。
この巻も面白いです。
ほー、なるほどと思ったことを2つご紹介します。
シフの話
「音楽は打ち負かしたり征服するものではなく、その中に溶け込んで自分を表現するもの。演奏家は楽曲の解釈を呈示しなければなりませんが、余計なことはしてはいけません。フレーズをシンプルに弾くのではつまらない、表面に化粧を施すべきと思っている人もいます。しかし、すべてのフレーズでそんなことをしたら台無しになってしまいます。美食を楽しむのはいいですが、満腹になってもさらに食べ続けるなんて無理ですよね。」
この表現、わかりやすいです。
スティーヴン・ハフの話
「楽派というものが形成される鍵は、作曲家にあると思います。フランス楽派・ロシア楽派は作曲家とピアニストの相互関係によって形成されました。多くの傑出した作曲家自身が、偉大なピアニストでもありました。イギリスにはその点が欠けています。」
ハフの話はそういうことだったのかと思いました。
この本のシリーズを読んでいると、ロシアとフランスの教育が素晴らしいことが分かります。ハンガリーもそうでしたが、教育体制が変わってしまい今はそうではないそうです。シフ、コチシュ、ラーンキ等が自分たちが学んだ頃はとても良い教育を受けることができたと言っています。バルトーク、コダーイ、クルターク、リゲティ、ピアニストのドホナーニ。ハンガリーには素晴らしい作曲家がこんなにいるのに、今は活かせずにいるようです。
ドイツにも音楽史に燦然と輝く作曲家が大勢います。しかし、ドイツ・ピアノ楽派が存在しないのはナチスのことがあったので自信を持てないのだと、この本のどなたかが仰っていました。一つの考え方ではあると思います。
ピアニストがこの演奏家は素晴らしいとか、このピアニストのこの演奏が素晴らしいといった話もたくさん載っています。
ラフマニノフの演奏は多くのピアニストが、あれほどのピアニストは今も存在しないと言っています。
ラフマニノフが「パガニーニの主題による狂詩曲」を作曲した時、ひとつ変奏ができるたびにホロヴィッツに意見を求めていたそうです。
しかしホロヴィッツはこの曲も2番のコンチェルトも演奏していません。歌う要素が少ないことが理由のようで。ラフマニノフが「パガニーニの主題に~」の演奏で自分より素晴らしいと褒めたのが、モイセイヴィッチの演奏です。
ラフマニノフはホフマンに第3番のコンチェルトを献呈していますが、ホフマンは演奏しなかったそうです。ラフマニノフはホフマンの柔らかな音が素晴らしいと、自分より優れたピアニストだと思っていたそうです。ホフマンにその気持ちは届かなかったのでしょうか・・
ピアニストが語る尊敬するピアニストの話が色々あって、それも興味深いです。
ラフマニノフ、ホロヴィッツ、リヒテル、ルプーは人気です。コルトーも何気にちょこちょこ出てきます。