7月7日(日曜日)午後1時からJR四ツ谷駅近くのスクワール麹町3階錦華の間に於いて首記講演会が開催された。出席者は、250名前後か。回を重ねるごとに出席者が増えている。
BSN新潟放送アナウンサーの石塚さん(母親が佐渡赤泊出身)が司会を務め、東京新潟県人会平会長の挨拶から始まる。
美しい島に次なる資源を求めるとしたら観光資源ではないかと申して、佐渡には多くの資源があることを述べ、佐渡にファッションショウを持ってきたら・・・と提言された。

平東京新潟県人会会長の挨拶。
次いで坂田首都圏佐渡連合会会長の挨拶。連合会の現状、6月のふるさと里帰り団体旅行の経過を述べ、私どもの活動をさらに伸ばしたい、世界遺産の活動についてもさらに強力に参加してゆきたい旨を述べられた。

坂田首都圏佐渡連合会会長の挨拶。
金子佐渡市副市長の挨拶では、佐渡の現状について述べ、特にトキの自然界での繁殖状況については厳しいものがあることを理解してもらいたい旨を述べた。

金子佐渡市副市長の挨拶。
司会者から祝電の紹介があった後 北村 亮さん(新潟県教育庁文化行政課世界遺産登録推進室長)による講演。
演題は「佐渡金銀山の世界遺産登録に向けて」。
スライドを使って、“世界遺産とは” から始まって、世界遺産の分類、世界遺産の数や日本における世界遺産数、世界遺産登録までの流れ等の基礎的な話を、次いで佐渡のおもな金銀山の分布状況を詳細に説明し佐渡金銀山の価値はどこに在るかについて述べ、締めくくった。

北村新潟県教育庁世界遺産登録推進室長の講演。

スライド状況。
しばらく休憩ののち、篠笛奏者 狩野 泰一さんのミニコンサートが始まる。
狩野さんは、東京生まれの東京育ちであるが、佐渡に移住。娘さんは、お能を習っているとか。20年ほど前に鼓童に入ったが独立(14年前)して篠笛奏者として活動。CDは5~6枚程発行しているとか。
自作「朱鷺の舞」から童謡「七つの子」、そして佐渡のために作った金山節を披露。出席者全員手拍子で“金銀ザクザク、ザックザク”を合唱して約40分のコンサートが終了。
この金山節は調子がよく親しみやすい。今後とも盛りたてて行きたいと思う。

狩野さんの篠笛の熱演。
午後2時40分から下記先生たちによるトークショウが始まった。
「佐渡金銀山と佐渡小判」
○ 宮田 亮平氏(東京芸術大学学長)
○ 南 加乃子氏(新潟放送報道制作局専門局次長)
○ 余湖 明彦氏(新潟県教育庁文化行政課世界遺産登録推進室副参事)
石塚さんが司会者となって、1月に新潟地区で放映された“佐渡ゴールデンロード、世界をめぐった佐渡小判”の一部を南次長が紹介。
通常、金が採れる場所と小判が作られる所とは異なっているが、佐渡の小判は、金を産出してその場で小判が作られたという特徴あるものであること、実際に小判作りを佐渡高校で体験実験した録画を映し説明、その体験実物小判をロビーに展示していることを述べられた。
佐渡の小判は、当時長崎からオランダ東インド会社によってインド、オランダに運ばれたことから、佐渡小判との関係を探るためアムステルダムの旧オランダ東インド会社本社の訪問状況を放映。佐渡小判はここにはなかったが、オランダのユトレヒト貨幣博物館で見つかったこと等について紹介。
1600年代の世界地図には、佐渡ガ島が大きく描かれていることから、佐渡が重要視されていたことを示している証ではないかとのこと。
最後に先生方の一言があった。その中で、宮田先生の笑わせる話術に皆吸い込まれていた。

トークショウの全景。

宮田先生と石塚司会者

南先生と余湖推進室副参事
最後に本田新潟県教育庁文化行政課長の閉会の辞。
最後に佐渡の心を表現している「金銀ザクザク、ザックザク」を歌わせ、29年度の世界遺産登録を目指し脇を固めたい旨を述べ、協力を呼びかけた。

本田課長の閉会の辞。
今回の講演とトークショウは、前2回に比べ、内容が充実していたように思う。記憶に残るものが多かった。
私どもにお手伝いできるものがあれば大いに協力してゆきたいと思う。
私どもの郷土会からの出席者は、判明しただけでも15名を超えていた。
出席者の皆さんありがとうございました。