ここ数年、道教に関する本を読んでいると、渡来人が日本に伝えたものに大乗仏教(加えて密教)や儒教のみならず、(教団化されたものではないが)道教信仰もあって、その影響は思う以上に大きいことに驚く。
昨日は七夕だが、七夕信仰がすでに7世紀後半に入ってきていたことを知ったのは先月のことだった。それは昔の宮廷で七月七日の宴が行われていたことから分かるそうだ。
七夕の話のもとねたの一つとして中国の道教の西王母伝説がある。西王母とは陰の気の精である仙女のことで、仙女というぐらいだから西王母は道教の神仙思想に基づいている存在である。
日本の歴史教育は政治史に重きを置きすぎて、一般には神話の起源についての様々な説や考え方について学ぶことはほぼないといっていいだろう。七夕信仰が古来からあったことを知ったときそのことを痛感した。
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