10月27日(日)、徳島城公園で、徳島彫刻集団の野外彫刻展が行なわれています。すでに51回目となるのがすごいです。10月13日~11月29日(金)、1か月半も展示されています。
仲が良い井下俊作先生の作品を捜すと、今年は2作品が出ていました。まずは「A MESSAGE TO THE EARTH」と題した金属のドームです。内部にも金属の円盤がたくさんぶら下がっていて、風に揺れてそれらがぶつかって涼やかな音を立てていました。この題名は、何年もにわたる連作で、昨年の作品もこのブログで紹介したと思います。彫刻を作るときにいつも地球を意識されているのですね。
またもう一つも同じ題名ですが、こちらは大木の根がロープでくくりつけられている作品です。これは数年前の台風の後に吉野川の岸辺に漂着していた、巨木の根で、大きさは軽トラックの荷台ほどです。
普通は、ごみと認識されるものかもしれませんが、先生はこれを見たときに地球からのメッセージを感じて、重機で運んで作品化に踏み切ったとおっしゃていました。時間がたって、一部には雑草が芽を出していますが、それも作品の一部だそうです。いわば成長し変化する彫刻作品です。
書道の作品にも通じる考え方だと、いつも感心しています。先生の目の付け所はちょっと変わっていますが、深いところをついていると思います。
このほか、ユニークな作品がたくさんあります。右は、北川雅佳さんの「熱チュウ症」という作品です。
傘の中に男女がいるように見えて、ちょっとドキッとしました。
大規模な作品が多く、準備がたいへんだと思いますが、永く続いているので、ファンも多いようです。徳島の文化を作り上げてきた展覧会の一つだと思います。