前後しますが、11月20日(金)に行なった美馬市脇町での学外授業について報告します。1月~2月に行なわれる「うだつをいける」のイベントに今年も書道文化学科の学生が協力します。4年生の「実用書法」の授業のメンバーのうち、この日は9名が参加しました。このイベントは昨年から協力しています。COC事業の一部です。マイクロバスで50分ほどで脇町の吉田家住宅に到着しました。ここが主会場です。
美馬市観光課の職員のお二人が既に待機しておられて、昨年度のイベントの様子を記録したDVDを30分ほど視聴して説明を受けました。その映像の中では昨年のイベントで活躍した仲道裕馬君のインタビューも紹介されていました。昨年は彼がメインの看板を書き、書道パフォーマンスも行ないました。彼は現在は大分県の中学校で教員をしています。
その後、吉田家住宅の内部を案内していただき、土蔵の2階の部屋を見学しました。学生が説明を受けているところです。昨年はここを作品展示に使いましたが、今年も展示会場として使うことになりました。昔は、従業員が夜に寝る部屋として使われていたそうです。部屋の壁には、江戸時代から明治時代にかけての従業員の落書きが墨でびっしりと書かれています。ここは俗にいう「たこ部屋」で、きつい労働から従業員が逃亡しないように、窓には格子が付けられて、夜には階段が外されていたそうです。土蔵は鍵をしてしまえば、逃亡することはできません。ですから窓はほとんどありません。穴倉のような感じです。藍玉を作る労働はたいへんきついので、当時は全国各地からの季節労働者がここに押し込められていたようで、つらい仕事が終わってここを出る時は、記念に自分の名前や思いなどを書いていったようです。高校の運動部の部室の落書きのような感じです。これもいずれは翻訳して紹介すれば観光資源になると思います。