ぱたぱた仙鳩ブログ

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6月の植物

2021年06月13日 | 日記
6月13日(日)です。公園に散歩に行きました。
途中の家の庭に、凌霄(りょうしょう)が咲き始めていました。ノウゼンカズラです。米芾の『蜀素帖』の最初の行に登場する植物です。つる植物なので、大木に巻き付いて上に上がります。


トラノオです。虎の尾のような形で、命名者の想像力に感心します。


アジサイが本格的に青くなりました。


側溝の岸辺で咲いているアジサイの色は異なります。アルカリ土壌の場所では花が赤くなります。pH試験紙の反応と逆です。アジサイに含まれるアントシアニンが、土壌の中にあるアルミニウムイオンと結合すると青くなります。アルミニウムは酸性土壌ではよく溶け、アルカリ土壌では溶けないからだそうです。地域の人々が年に1度、側溝にたまった泥を引き上げ、におい消しに石灰を大量にまいているのを見たことがあります。そのためにここだけは土壌がアルカリ性に変化しているようです。


ツユクサが咲き始めました。


苔のような小さな植物に黄色い花がたくさん咲いていました。名前はわかりません。



ヤマモモの実が赤く色づき、道にたくさん落ちていました。酸っぱいので鳥も食べません。


クチナシの花が咲き始めました。さわやかな香りがしています。これはもともと日本の山野にも自生する植物でしたが、現在は八重咲の園芸品種が多く、公園等によく植えられています。



公園にはゲッケイジュが植えられています。クスノキ科 の樹木で、この葉もとても良い香りがします。ローリエと言う名の香辛料 としても有名です。古代ギリシアでは葉のついた若枝を編んで「月桂冠」とし、勝利と栄光のシンボルとして勝者や優秀な者達、そして大詩人の頭にかぶせたそうです。月桂冠という名の日本酒がありますが、その題字は日下部鳴鶴 が書いています。

漢文に出てくる「月桂」はキンモクセイのことです。この香りも東洋の人々の心をとらえましたが、葉の形状は良く似ています。中国には「中秋の名月頃、月に生える桂花の巨木が花をつけその花色が月を金色に染める」という伝説があります。月桂という言葉自体は、本来は中国の桂林にたくさん生えていたキンモクセイを指すのですが、西洋にも葉の香りを楽しむ似た葉の植物があったので、名が混同したものと思われます。



今日は、オープンキャンパスで、高校生のために模擬授業をします。