ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

高校生のための書道パフォーマンス講習会

2012年08月09日 | インポート

Pafokoushuu2 8月8日(水)、四国大学書道文化館1Fで、標記の講習会を実施しました。これは、昨年から、徳島県内の3校の書道部生徒を招いて行なっている書道パフォーマンスの講習会です。今年で第2回となりますが、昨年とは異なる3校を招きました。今年は、名西高校・富岡東高校・城ノ内高校です。

互いに簡単な自己紹介を行なったあと、書道パフォーマンスが書道史の中でどんな位置づけにあるのか、そしてその意味は何かを説明しました。次に、昨年、NHK徳島で放映された本学書道クラブのパフォーマンス映像を見せました。右の写真はその映像です。さらに書道文化学科の2年生4名によるサンプルのパフォーマンスを見せ、高校生から技術的な質問をとり、大学生が答えます。この後は3校に分かれ、事前に用意してきた題材を練習します。この時に、大学生が1~2名分かれて指導に入ります。

Pafokoushuu1 右の写真は、各高校を大学生が指導をしている場面です。これによって1時間ほど練習し、出来あがったものを、この後、順番に全員の前で披露してもらいます。

高校生たちは時間を忘れて、書道パフォーマンスを楽しみ、発表もそれぞれ個性的で魅力的でした。

筆の使い方は今後、各校に分かれて個別に練習することが必要ですが、文化祭で、発表することで、また書道を楽しむ人たちが増えることでしょう。

指導した大学生にとっても、教え方の研究になりました。彼らは4年生になって教育実習もあり、将来教員を目指している学生も多いからです。

充実した企画となりました。また来年は異なる3校を招く予定です。


第26回四国大学教員展

2012年08月04日 | インポート

Kyouinntenn1 8月4日(土)、標記の教員展は明日、5日まで徳島駅前の四国大学交流プラザ3Fのギャラリーで行われています。

昨日は、一日受付をしていましたが、知人の方もたくさん来て頂き、ありがとうございました。

この教員展は毎年テーマを決めて、各教員が必ず1点以上のテーマ作品を展示しています。今年のテーマは「阿波」です。

私は今年は4点の作品を出しました。

Kyouinjntenn2 1.「全臨 松浦七橋行状」・・・長尾雨山が昭和7年に書いた「松浦七橋行状」の軸を臨書して6曲半双の屏風に仕立てたものです。松浦七橋は名は徳次郎。明治から昭和初期にかけて活躍した徳島の有名な政治家・実業家であり、漢詩・短歌・俳句・華道・茶道などに秀でた文人でもあった人です。8月8日に徳島市寺町の源久寺で行なわれる松浦家法要で展示させて頂く予定です。

2.阿波言葉「やるでないで」・・・今年の4月に行なわれた徳島マラソンの標語を作品化しました。

3.眉山詩書画・・・初めて水墨画作品に挑戦しました。上部には、新居水竹が大滝山を題材に詠んだ漢詩を雲に見たてて書いてみました。

Kyouinntenn3 4.幸福論(ハングル版本体)・・・数年前に韓国から買ってきた筆筒に書いてあったハングルの詩を作品化しました。言葉の内容がすごくいいのです。

「幸福な人は希望と喜びと愛に生きる。不幸な人は憤怒と嫉妬と絶望に生きる。」

逆説的ですが、どんな状況の中でも、希望と喜びと愛を抱いて生きるならば、人は幸福になれるのだと思います。

あと1日だけ交流プラザに展示し、全作品の半分ほどは、8月8日午後からしばらくの間、四国大学の書道文化館1Fに展示いたします。

お時間のある方は明日、交流プラザへどうぞ。

これを見た後は、ぜひ籠屋町商店街アーケードの横断幕も一緒にご覧ください。

なお、明日5日は、四国大学のオープンキャンパス、全国高等学校書道展の表彰式が予定されていて、多忙な一日です。展覧会場には行けませんのであしからず。


商店街での他の掲示作品

2012年08月04日 | インポート

Obakerasiki 8月4日(土)、横断幕を掲示した籠屋町商店街だけでなく、隣接する東新町商店街・銀座商店街でも、学生の書を展示しました。

まず、右は、東新町商店街で、7月下旬に開催されたお化け屋敷の看板。3年生で、書道クラブ部長の末廣智也君が、商店街の依頼で書きました。怖さを表現するために、墨を適度に垂らし一文字だけ赤を使うなど工夫しています。表現としてはかなり成功していますね。彼はいつも古典で書の技術を磨いていて、特に楷書を得意としていて技量もすばらしいです。お化け屋敷は7月31日で終了しましたので、現在は実物は見ることができません。実は私はこの写真は撮れなかったので、料理人・陶芸家・写真家など多才人である八寸先生からデータを頂きました。八寸先生、ありがとうございます。

Ketsu_2 もう一点。 これは、徳島商工会議所の出先機関である「中心市街地活性化対策室」の室内に展示しています。まちづくり支援員の高田真希さんと私が話していて、室内の藍染めの壁が空いているので、書を飾るといいですね、、商店街の活性化を祈って「活」の字がいいのでは、ということで、私のゼミ生で4年生の岡加奈枝さんに書いてもらったものです。

彼女は、今回、阿波踊り横断幕のメインである「ようこそ阿波おどり」の標語と、対策室の看板も担当しました。この「活」の書は、縦1.5m、横2mの大字です。実は、彼女は今、卒業論文として、書を生活の中の様々なデザインに生かす研究をしていまして、これらはそのための実験的作品でもあります。直径10cmほどの大筆にたっぷり墨を付けて書いた一筆目の墨の飛沫が美しいです。この作品は銀座通り商店街のステンレスの阿波踊り人形の後ろにある「中心市街地活性化対策室」に行けば、当分の間、見ることができます。阿波踊りの際に、こちらも是非ご覧ください。