6月3日(水)~6日(土)、1人で自家用車を運転して大分県と福岡県に出張してきました。途中撮影した、いくつかの景色や施設をご紹介します。九州自動車道のSAで見た由布岳です。この日は梅雨の晴れ間で美しい青空に山が映えていました。
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大分キリシタン殉教記念碑です。1970年に建設されたもので、北村西望の作品です。大分は戦国時代、大友宗麟の支配下で、1551年にザビエルを招き、キリスト教の布教の中心地のひとつになりました。しかし、西洋からの侵略を怖れるために、慶長17年(1612)に幕府直轄領にキリシタン禁教令が出され、翌年に全国に拡大されると、キリシタンの中心地のひとつであった豊後国でも厳しい取締りが行われました。万治2年(1659)からは豊後国内で一説には1,000人を超える殉教者が出ました。中でも、現在、キリシタン殉教記念公園があるここでは、約200名が殉教したとされます。壮観の作品でした。この歴史は極めて哀しい出来事ではありますが、これがなければ、日本は今頃南米と同様にポルトガル語やスペイン語を話している国だったかもしれません。
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大分県竹田市の歴史資料館では、田能村竹田と帆足杏雨の作品展が開催中でしたので、この日の仕事の終わった後にちょっと立ち寄りました。田能村竹田は文人画家、書家として有名です。頼山陽や篠崎小竹とも交流が多かった人です。作品はお洒落でした。
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仕事が全部終わり徳島に帰る途中に、岡山県津山市の洋学資料館に立ち寄りました。近世末期から近代へ向かう動きを理解するために、この資料館はぜひ見ておくべきだと思います。今まで行きたかったのですが、なかなか機会がなくて行けず、この日はちょうど帰り道だったのでちょっと立ち寄れました。津山出身の有名な洋学者の銅像がたくさん飾られていました。その多くは宇田川家と箕作家の人々の銅像です。内部の展示はたいへんわかり易くなされています。しばらく前に知り合った医学史の権威、順天堂大学の酒井シズ先生が展示に関わったとお聞きし、納得しました。
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4日間で1800㎞ほど運転して、少し疲労しました。でも移動によって人間の視野は確実に拡大するように思います。