北海道を襲った胆振東部地震。
現在も被害のあった各所では復旧作業等が続いていますが、
札幌市内はほぼ停電が解消され、交通も復旧しつつあります。
ひと段落ついたので忘れないうちに覚書です。
●水、食料の備蓄はやっぱり基本
やはり水は基本。飲料水だけではなく、料理等にも使うので。
飲料水とは別に、トイレの水洗用の水も必要。
時間がたてば、給水所でもらえるけれど、その準備が
整うまでの間の分は確保しておきたい。
我が家では、飲料水とお茶(2リットルのペット
ボトルの箱)を毎月、ネットスーパーで購入。
今回は水がもうなくなるな~と思ってネットスーパーで注文して、
商品が到着する日に地震が起こっちゃったのでその点は
タイミングがあわず、でしたがトイレ水洗用の水(18リットル×2)が
あったこと、お茶2リットル×8本、炭酸水スパークリングレモン500mlが
20本ほどあった(毎月、Amazon定期便で箱買いしてる)があったため、
とりあえず、飲料水は心配ない、という安心感があった。
食料も、レトルトカレーやカップ麺、そうめんなどもあり、
幸いガスも使えたので2日程度ならなんとかなるかな、と思いました。
非常食用に買ってあったレトルト赤飯は賞味期限が過ぎてて、
食べられなかったけど。
やはり定期的に、チェックは必要ですね。
●紙皿、紙コップ、割りばしなど
水が使えないので使い捨てのものが便利。
ラジオで、ふつうのお皿にサランラップをかぶせて、
使い終わったら、ラップの部分だけを捨てるというのも
言っていたのでそれもアリかも。
●ウェットティッシュ、アルコール消毒、ボディ用さらさらシート
手が洗えない、お風呂に入れないのでこういったものも必須。
●クレジット、電子マネーより現金!
生活費としての現金をいくばくか持っていたので、
これも助かりました。
電気が使えないと、お店があいていても、
クレジットカード不可で支払いが現金のみ、という
ところが結構あるので。
ちなみに地震発生から5時間後に行った近所の
セブンイレブンでは、
ナナコが使えてチャージもできました。
本日(8日)、スーパーで買い物をしたときは、
クレジットカードを使えました。
●ガソリンも入れておこう!
ガソリンスタンドも、50台、100台と並んでいたところがあったみたいです。
これも、我が家はたまたまラッキーで地震前にガソリンを入れて
あまり乗っていなかったので、3分の2程度は残ってました。
車内でもスマホ充電できる(※車種による)&
テレビを見られるので、緊急時には車を活用するのもアリです。
ただし、エコノミー症候群等、注意が必要。
今日(8日)、ガソリンスタンドもだいぶすいていたので
念のため、給油しましたが、うちがよくいくスタンドでは、
1台につき20リットルの制限がかかってました。
●マンションの高層に住んでる人は・・・
我が家は、マンションの10階に住んでいるのですが、
これが災害時のときにはなかなかツライ。
買い物、給水に行くにも、エレベーターが使えず、毎回、
10階の階段を上り下り。
若いうちはいいかもしれないけど、歳をとったら、無理かも。
また、うちの区は断水ではない(水が使える)でしたが、
マンションで水道の水を電動ポンプでくみ上げているため、
水道は使えなかったです。
ちなみに、給水所には水を入れる容器が基本、ありません。
自分でバケツなり、ペットボトルなり、水を入れる容器が
必要です。
給水も、戸建てに住んでる人はだいじょうぶだと思いますが、
ウチのようなマンション住まいで高層の場合は、水を入れるタンクも、
大きいものより、小さいものを用意した方がいいかも。
2リットルペットボトルのものがおすすめ。
これなら、子供でも1本くらいは持てそうだし、
女性でも自分の体力に合わせて本数調整できるので。
水を使うときも、ペットボトルだと使いやすい。
私の体力で10階まで運ぶとなると、2リットル×3本くらいが
限界かなぁ~・・・
お友だちから聞いたところによると、高層階に住んでて、
階段の上り下りが大変なので、戸建てである実家に避難した、
という方もいらっしゃしました。
また、自転車の使用も高層階だと大変!
自転車、室内に保管してますが、クロスバイクかついで10階の
上り下りは絶対ムリ
カーボンの8kgくらいのロードバイクなら、ホントの非常時、
死ぬ気になれば可能かもしれませんが・・・
●オール電化住宅の弱点
我が家はふつうの住宅なのでガスは使えましたが、
オール電化住宅に住んでる方は、ガスが使えなかったようです。
なので、オール電化住宅に住んでる方は備品として、
カセットコンロは必須。
もちろん、電化住宅に住んでなくても、ガスが使えないケースが
あるので、備品としてカセットコンロを持っていた方が
絶対に安心だと思います。
●情報は、信頼できるソースで確認。SNSで安易に流さない
いわゆる「デマ」ですね。
今回も、いくつかデマが流れたようです。しかし、デマを流してる人も、
悪気があって流してるわけではなくて、本当だと思い、親切心で流してるケースが
ほとんど。
SNSで見かけたら、それをそのままうのみにして流すのではなく、
必ず信頼できるサイト(オフィシャルサイトや自治体、NHKなど)に
自分でアクセスして確認してください。
●本当に役にたったグッズ
今回の震災ではなんと! 自転車のために買ったグッズが役に立った(爆)
まずは、自転車用ライト。灯はこちらのライトと、
通常の乾電池式の懐中電灯を併用していましたが、
このライトをメインとして使用。
ATARAXIA 自転車ライト ブラック 【改良版】 1200ルーメン 2000mah IP65防水 テールライト付き USB充電式
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春にクロスバイクを買って、夜は基本乗らないのだけど、
やはり明るいものがいいと思い、こちらのタイプを
購入。
これが、明るいのなんのって。
これひとつでうちの狭いリビングでは十分でした。
(しかも、家人の分と2個、あった)
実は最初はローソクに火をつけたのですが、
危ないし現実的じゃないと思ってすぐ却下。
地震直後、ネットでもすぐ「ローソク使用しないで」との
記事がアップされていたので、まあ、冷静に考えれば
余震がくることを考えたら、ローソクなんて危なくて
使ってられないですよね。
けれど、停電=ローソクっていう刷り込みがあると、
何の疑問も持たずに使ってしまうかもです。
もうひとつ、絶対に絶対に持っていた方がいいものが
モバイルバッテリー
Anker PowerCore 10000 (10000mAh 世界最小最軽量* 大容量 コンパクト モバイルバッテリー) iPhone / iPad / Xperia / Android各種スマホ対応 【急速充電技術PowerIQ搭載】2.4A出力 充電器
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これもですね、クロスバイク用に購入したんですよ。
自転車の記録をRuntasticでとってる&ナビを使うと、
大量にバッテリー食うので、それで購入していたものです。
私が購入した上記バッテリータイプだとスマホでだいたい4回は充電できる。
ほぼ満タン状態にしてあったので、これ、本当に助かりました。
今や、スマホは災害時の生命線です。
外部連絡、情報収集、ライトととしても使えるので
スマホの電源確保が、緊急時対応の大きなカギの一つとなります。
今回の地震でも、充電できない人は、充電スポットにいって、何時間も並んで待って
充電していたようなので。
ただでさえ、非常時で気力も体力も消耗するときに並んで待つのは
大変です。
こうしたバッテリーをがひとつあれば、それだけでも
全然違います。
今後のこともかんがみて、もう1個、追加で購入しました。
大容量のモバイルバッテリーを持っておくことは、
本当に強く強くオススメします。
●情報はスマホとラジオをうまく併用
モバイルバッテリーがあるとはいえ、油断するとあっというまに
電池が減っていくので節目の時間帯(たとえば朝7時、正午、夜7時)の
ニュースはスマホ(またはタブレット)でライブで見て、その他は
携帯ラジオで確認というように使い分けていました。
●防災アプリを使う
上記にもちょっとふれましたが、デマに惑わされないためにも、
各自治体の防災ツイッターアカウントをフォローする、
NHKの災害サイトより確認するのが確実でおすすめです。
給水場所や、オープンしているスーパーの情報など、
掲載されているので役に立ちます。
●雑感など
★マスコミとの温度差っていうのも、感じましたね。
札幌では液状化があった清田区がものすごくクローズアップされて
ニュースに流れていましたが、それ以外は札幌市内は大きな
被害はなかったです。
なので、電気さえ復旧して、交通が正常に動けば、
わりとすぐもとの生活に戻れるだろうという推測はつきました。
マスコミはセンセーショナルなニュースが好きなので、
被害が大きかったことばかりとりあげますが、
そうした報道以外(札幌は清田区以外、大きな
被害はなかったということ)の情報も、
必要な人たちがたくさんいることも忘れないでほしいと
思います。
★北電の復旧対応
なかなか、難しかったと思います。
イロイロなご意見があるのは重々承知していますが、
結論を述べるとするなら、泊原発を稼働していたら
ここまで停電の被害が広がらなかったということです。
今回の震災を機会に、電気が止まるのはどれほど不便なことか
道民身をもって痛感したであろうし、現実的な選択として
原発再稼働の議論が活発になることを望みます。
さて、話は戻って今回の停電ですが、同じ区なのに、
電気が復旧しているところと、してないところが
あって、その時間差が結構ある。
うちの道路をはさんで向かいの区画は、地震発生日当日には
もう復旧していた。
うちの方は、次の日の午後6時40分頃。
まる1日、ちがうわけです。
こういった災害時はストレスがたまるので、復旧の
数時間の差がとんでもなく、長く感じます。
重要施設があるところが優先というのも、よくわかるけど、
もう少し、どこで復旧してて、どこに行けば電気が使えるのか
(充電できるのかとか)情報が発信してもらえれば、
いいのかなと思いました。もちろん防災サイトには充電スポットの
案内が出てたけど、充電で長蛇の列ができていたことを考えると、
充電箇所が足りてないのはあきらかで、もうちょっと緊急時に
充電できる場所があればな~と思いました。
先に復旧した区(エリア)が、積極的に充電場所を
提供するなどのしくみを希望します。
今回、自分が被災してみて、いろんな防災の常識が
アップデートされました。
単純に、防災グッズを用意するというだけではなくて、
自分が住んでいる住宅のスタイル(戸建てか、マンション高層か、
オール電化か等)から想像して、どういうことが起きうるのか、
シミュレーションしてみるのがコツと思いました。
今回は札幌の多くの地区は停電だけで、水道、
ガスが使えるところが多かったので、なんとか
乗り切れましたが、災害レベルがもっと深刻で、
ライフラインが壊滅的な状態も起きうるので、
それを見越した防災準備もある程度、考えた方が
いいなと思いました。
まだまだ北海道、被災されている方がたくさん
いらっしゃいます。
1日も早い復興を、心より祈念いたします。
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