1960年
パ・リーグの大毎入りに内定していた倉敷工の中村邦弘右翼手(17)は、二十五日夜、倉敷市旭町のダイヤ旅館で大毎オリオンズと正式契約した。同夜、中村選手の父朋一さん(44)をはじめ球団側から三宅宅三専任スコアラー、藤原同校野球部長、小沢監督、同選手の育ての親、田中徳三郎、三並弘文両氏が立ち会った。中村選手は身長1㍍73、体重73㌔、右投げ左打ち、走、投、打ともバランスのとれた好選手。とくに昨年のハワイ遠征でホームランを打ち、つねに三番を打ち続けたという強打の持ち主。今シーズンは四割二分四厘という高打率を残している。
中村選手の話 大学への進学も考えたが、同じ野球をやるなら思い切ってプロでやりたかった。大毎入りは先輩の三宅さんもおられるし、山内などよい選手のいる恵まれた打撃チームで自分を磨いてもらいたいと思い入団を決めた。
小沢監督の話 東京六大学で活躍して、母校の名誉を上げてほしいと思っていたが、先輩の三宅さんの要望もあり、また本人も大毎入りを希望するので任せた。打撃の天性を存分に発揮してもらいたいと思っている。
三宅スコアラーの話 ハワイで猛打をふるった選手が郷土におり、将来有望だという話を聞いた。自分の目で一度本人の技術を見てからと、二回ほど試合や練習ぶりを見た。左バッターという利のあるうえに、球にさからわず、バッティングのくせがないので、よいバッターになると思っている。
パ・リーグの大毎入りに内定していた倉敷工の中村邦弘右翼手(17)は、二十五日夜、倉敷市旭町のダイヤ旅館で大毎オリオンズと正式契約した。同夜、中村選手の父朋一さん(44)をはじめ球団側から三宅宅三専任スコアラー、藤原同校野球部長、小沢監督、同選手の育ての親、田中徳三郎、三並弘文両氏が立ち会った。中村選手は身長1㍍73、体重73㌔、右投げ左打ち、走、投、打ともバランスのとれた好選手。とくに昨年のハワイ遠征でホームランを打ち、つねに三番を打ち続けたという強打の持ち主。今シーズンは四割二分四厘という高打率を残している。
中村選手の話 大学への進学も考えたが、同じ野球をやるなら思い切ってプロでやりたかった。大毎入りは先輩の三宅さんもおられるし、山内などよい選手のいる恵まれた打撃チームで自分を磨いてもらいたいと思い入団を決めた。
小沢監督の話 東京六大学で活躍して、母校の名誉を上げてほしいと思っていたが、先輩の三宅さんの要望もあり、また本人も大毎入りを希望するので任せた。打撃の天性を存分に発揮してもらいたいと思っている。
三宅スコアラーの話 ハワイで猛打をふるった選手が郷土におり、将来有望だという話を聞いた。自分の目で一度本人の技術を見てからと、二回ほど試合や練習ぶりを見た。左バッターという利のあるうえに、球にさからわず、バッティングのくせがないので、よいバッターになると思っている。