プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

池内豊

2024-11-02 12:21:51 | 日記
1983年
下降線をたどっていた男が、中継ぎのキリ札として新境地を開いた。池内の役目は中盤から後半にかけて福間、山本和への橋渡し。登板イニングはせいぜい1回か2回だが、阪神のようにリレー策に頼って戦うチームではまさに貴重な存在だ。昨年は全試合ベンチ入り。130ゲームのうち半数以上の73試合にマウンドへあがり、ついにリリーフ最多登板をマークした。時には失敗もあったが、成功率は5割以上。中継ぎエースという新しい称号をもらっている。これが認められて年棒も大幅アップ。「ことしはもっと内容のいい投球で」と意欲満々。池内の身上は打者の胸元をえぐるシュート。これが生命線だ。いきおい死球になるケースも多いが、それを恐れずに投げるのは池内にとっては投球術の一つなのである。「意識して当てるわけじゃない。スピード不足を補うにはコーナーいっぱいを狙うしか方法がないんですよ。昨年の復活の自信がもてたので、ことしは全試合でも出陣の覚悟でやる」と13年目を迎えて意欲もすごい。昨年のオフは巨人と帯同した松山のオープン戦で故郷に錦を飾った。久々の郷里で高校時代(志度商)の恩師や友人が最多リリーフ登板の活躍を祝って、歓迎会を開いてくれた。感激も新たに今季の活躍を誓ったという。「望みは優勝だけ。ことしこそ監督を胴上げして美酒にひたりたい」とベテランは燃えている。

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米村明

2024-11-02 12:10:36 | 日記
1989年
小柄なサウスポーだが、その粘り腰は天下一品だ。昨シーズンの大洋16回戦(8月3日)では毎回安打(10安打)されながら、完投勝ちをやってのけたのは、ファンの記憶にも新しい。入団当初は左のワンポイント・リリーフぐらいに見られていたのだが、いまや先発でよし、中継ぎのリリーフだって、何でもこい…の貴重な戦力に浮上した。1球ごとに自分の全力をこめる。その気力が、米村の大きな支えになっている。昨季は自己最高の7勝をマークした。ただ、米村は体力的に無理がきかない。しかも、ヒジ痛という爆弾をつねにかかえこんでいる。昨年も、大洋相手に奇跡的な勝星を手に入れたが、そのあとしばらくして戦列から消えた。いうなればヒジ痛との獲得に明け暮れたという一面を持つ。だが、今季も持ち前の意地で第一線の登場を約束してくれるに違いない。

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サンチェ

2024-11-02 12:06:52 | 日記
1987年
「7回以降サンチェがマウンドに上がれば、巨人は負けない。これが守護神への合言葉になった。故国のベネズエラというより、同じ南米なら古代インカ帝国の石像の巨人のような印象を与えるのがサンチェだ。150㌔近いスライダーをまともに打ち返せる打者はいなかった。「たまには打たれることがあるかもしれないが、期待された仕事はやれる自信はある」と豪語する。昨年は、日本式の調整投げ込みの失敗で故障、40日のブランクを作った。そして後半の大切な期間に調子を狂わせてしまった。「打者がコツコツと当ててくる打法に変えてきた。この対策も考えないと」という。大リーグのエンジェルス時代はクロウと同じ地区優勝までで、ペナントにはニアミス。「巨人で優勝」が夢だ。フルシーズンやってくれたら昨年も勝てたーとファンを悔しがらせた故障。大敵は、そんなアクシデントだろう。今季は「やるぞ」

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ガリクソン

2024-11-02 11:39:38 | 日記
1989年
来日1年目で14勝9敗。普通の大リーガーなら、文句なしの合格点だ。だが、ガリーの実力からするならば、かろうじて合格というところだった。ガリーに疲れが出はじめ、相手打者がガリーの研究が終わるころの5月から6月にかけてつまづいたのが20勝ペースを狂わせた。「まるで鉛の球を打っているようだ」と打者が舌を巻いた重い速球、攻撃的なピッチングのお手本になる内角攻め、そして鋭いスライダーはさらに磨きがかかった。「2年目を迎えて生活はもちろん、日本野球の考え方もよくわかった。間違いなく昨年以上の成績を上げてみせる」という。自分が糖尿病と戦っているため、大リーグ時代から続けているチャリティ活動も日本で続行した。そんな人柄そのままの、ひたむきなマウンド態度は巨人投手陣の大黒柱にふさわしい。今季の目標はずばり20勝、最多投手賞のタイトルに最短距離がガリーだ。

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佐伯和司

2024-11-02 11:28:04 | 日記
1974年
「エースの条件は最低3年間は連続20勝すること。ピンチを切りぬけ、押さえることができる投手」と彼は言い切る。甲子園をわかせ、大リーグにも誘われ、ビッグ3の一人として入団して、3年目が昨年。彼というエースの条件へ一歩ふみだした。そして、オールスター戦も初出場。着々と、大きさを増してきた。昨年の勝負球フォークに加えて、今年は更にピッチングの幅を広げるチェンジアップの修得をした。落ち着いたマウンドさばきと、勝つことへの過程の大切さを身をもって会得している佐伯はカープ21歳カルテットの一番手、いやカープのエースとして、優勝にむかってダッシュしている。

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松本豊

2024-11-02 11:23:08 | 日記
1988年
たった一つの白星が、人間をこうも変えてしまうものだるか。昨年7月12日、中日戦で初勝利を挙げた後の松本は、自信にあふれていた。伸びのある直球、そして微妙に変化するスライダー。かつてみちのく江川と言われた松本にふさわしい怪腕ぶりだ。「今年は白星を倍増やしたい」ずばり14勝。昨オフには秋田経大付高時代以来、七年越しの恋を実らせて宏子さんとゴールイン。松本は今、心身ともに充実している。


1990年


年齢的にはホエールズ投手陣の中堅となった。「主力投手になれる素材」と評価されるわりにはここ2シーズン停滞ぎみか。「信頼される投手になる」以上の活躍が松本には期待される。プロ2年目の87年、中日キラーの異名を得、鋭いシュートとスライダーは落合を18打数3安打とキリキリ舞いさせたほどの右腕なのだから。

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田辺学

2024-11-02 11:19:32 | 日記
1989年


勤務先の都合で入団が1年遅れた田辺は、社会人を代表する左腕。速球と大きなカーブが武器で、新浦に次ぐ二人目の先発左腕としての可能性も。

87年に大洋が6位指名をしていなければ、昨年のドラフト会議でも大型左腕ゆえに間違いなく1位指名されていた逸材だ。1年遅れのプロ入りとなったが、田辺の実力ならすぐ取り戻せるはずだ。直球の速さが売り物のサウスポーは、「先発でも抑えでも、早く一軍で投げたい」と腕ぷしている。


1990年


三振が取れることが最大の魅力だ。昨季の奪取率が8・54。39イニングと投球回数は少なかったがチーム内ではダントツの数字。その一方で目立ったのが四球の多さだ。コントロールが課題となるプロ2年目の今シーズン。目標とする「一軍定着」が達成できれば、サウスポーからの豪球は相手打者を震えあがらせるはずだ。


1991年


速球でグイグイ押すダイナミックな投球が魅力だ。昨年6月30日にプロ初完投(6回途中コールド)を飾った直後に利き腕のヒジを痛めリタイア。須藤監督が「夏場に向かう時期に大きな戦力ダウン」と嘆いた。それほど期待大。8月下旬に左ヒジ軟骨摘出手術を行った。「今シーズン途中には一軍復帰」を目指す田辺だ。


1992年


左腕投手王国のホエールズにあって球威は№1の田辺学だ。左のヒジの故障から復帰した昨年はほぼフルシーズン、マウンドに上がった。「肩のスタミナ、コントロール、変化球とまだまだ課題ばかり」とは本人の弁。課題が多いということはそれだけ伸びる要素をもっているということだ。今季は昨シーズン6勝以上が期待されている。威力のあるストレートとフォークボールで2ケタを狙う。


1993年


田辺の直球は149㌔を記録するほど速い。その中にフォーク、スライダーをまぜられ「つい、ボール球に手が出てしまった」(松井)


潜在能力と残している成績の間に差がありすぎる選手だ。あり余る球威が、逆に力み、ばらつき、四球連発につながってしまうことが多かった。しかし昨季後半からセルフコントロールを身につけ、安定した投球を披露。今季への期待は高まる。田辺の二ケタ勝利が横浜V1のカギを握る。


1994年


「期待に応えられず責任を感じている」という本人の一言が、不調だった昨季を現わしている。10勝級の素質を持ちながらファーム落ち、中継ぎショートリリーフ格下げも味わった。プロ2~3年目を中心に後輩投手たちのメジロ押しの台頭で「影」が薄くなりかねないが、速球の威力で彼らに負けちゃいない。危機感をバネに二ケタ勝利にチャレンジだ。


1995年


制球力アップで安定度もアップ。左のエースの座へ挑む。


1997年


恵まれた体力、そして140㌔以上を常時出せる抜群の球威。まだまだ2ケタを勝利を十分に狙えるベテランは、メンタル面の更なる強化を追求しながら、貪欲に投球技術を磨く。田辺が先発ローテーションに加われば、チームにとっても心強い。ハマの超特急サウスポーは、まだまだやれるはずだ!

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