プロ野球 OB投手資料ブログ

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依田栄二

2018-06-16 19:33:56 | 日記
1979年

(甲府商時代)

依田は右の本格派。二年生だが一年の時からマウンドを踏んでいるだけに駆け引きがうまい。

第一商は依田の速球、カーブにバットが合わず散発2安打。これといった反撃のチャンスもなく終わった。

1980年

ピカ一の本格派右腕・依田を中軸に、投打のバランスがとれた強豪。県大会優勝の最短距離にいる。本大会へ進出しても通用するだけの実力を備えた、数少ないチームの一つ。エース依田は181㌢、76㌔の恵まれた体を生かし、上手から伸びのあるストレートを投げ込む。手もとで伸びるカーブもコントロールがついた。気をぬく悪いくせも直り始めている。

必死に粘る甲府商。九回裏、二死ながら、走者を二塁に置き一打同点の好機に、期待の打者加勢の打球は平凡なライトフライ。巨摩樋口右翼手のグラブにこの打球がすっぽりと収まった瞬間、三塁側の巨摩応援席はまるで優勝したような大歓声がこだました。勝った巨摩ベンチはレギュラー、控え選手が抱き合って飛びはね、負けた甲府商ナインはただただ涙のシーンがしばらく続いた。互いに初戦同氏の対決だったが、両チームともそれほど勝ちたい一戦だった。大会前の組み合わせ抽選会では例年、初戦での話題の対決が生まれるが、ことしの抽選会の最大の話題となったのが、この日の甲府商ー巨摩の対決。巨摩は春の大会準優勝の第二シード。一方の甲府商はシードこそされないものの、チーム力では今大会随一の評判が高く、大会関係者のなかには「事実上の決勝戦」と話す人もいたほど。試合前、秋山嘉昭巨摩監督は「勝負は3点勝負、3点取れれば勝てるし、3点取られれば負ける」、渡辺和夫甲府商監督も「3、4点の勝負」と語り「二試合目以降のことはまったく考えていません。ことしは初戦にすべてをぶつけたい」と異口同音の決意を語った。その両チームの決意がそのまま試合内容にも現れ、今大会最高の応援団、高校野球ファンで埋まったスタンドは初回から熱狂した。巨摩が先制、すぐに甲府商が逆転、さらに巨摩が劣勢を逆転、九回裏に甲府商が同点機をつくる試合経過は前評判通りの好試合。豪腕エース甲府商依田の速球、それに食らいつく巨摩打線、甲府商小沢中堅手のファインプレーなど、ネット裏でも「これまで十四試合のなかで文句なく最高のゲーム」で一致した。惜しくも敗れた甲府商のエース依田は群を抜く速球を持ちながら悲劇のエースとも一部で語られていた。昨年秋の県大会、決勝で敗退、ことしの春の県大会、決勝で敗退。ことしの春の県大会では初戦で伏兵甲府南に屈するなど、初戦からのシード校との対決に不安を持つファンもいたが、その不安が本物になってしまった。三年生の依田投手はこの試合で高校での野球生活を終えた。敗戦が決まった瞬間、悔し涙が顔にあふれ「そんなことはできないけど、もう一回やりたい。やれば勝てる」と泣き崩れたが、しばらくして「きょうの調子は最高によかった。仕方がありません」と胸を張った。渡辺監督も「選手は精いっぱいやってくれた。なにも言うことはありません」と全力を出し切った選手をねぎらっていた。序盤戦としてはまれに見る好試合だった。

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