水無月試演会

2002年02月24日 | 演劇

今日は、大宮(今は、さいたま市)の、
水無月稽古場に行った。
「演劇集団 水無月」の試演会を観てきた。
以前にも書いたけど、
この劇団の前身のとき、私も参加していた。

やったのは、
「中原中也を巡って」
別役 実 作「太郎の屋根に雪降りつむ」より
構成:菅谷 弘
というものだった。

昨日行こうと思っていたのだが、
九想話を書いていて遅れてしまい、
そのうち所沢の友人から電話で誘いがあったので、
飲みに行ってしまった。
芝居が終わってからの飲み会が楽しいのです。
残念。

むかし、私が聴いていた友川かずきの曲が、
“主役”といっていい芝居だった。
私が独身だった20代の前半の頃、
中原中也の詩に、
友川かずきが曲をつけたレコードをよく聴いていた。
それを劇団主宰者の菅谷さんが覚えていて、
こんどの芝居にうまくつかった。
私は正直、芝居よりも、
友川かずきの音楽が流れてきて、
涙がとまらなかった。
独身時代、東京駒込でのアパート暮らしを、
いろいろ思い出してしまったからです。
いや、別役実の戯曲もよかった。
役者もいい演技をしていた。
いい時間を過ごしました。

芝居がはねてから、男1をやったNが、
「こんど営業に回されたんです。
 夜10時過ぎまで毎日仕事です。
 もう、会社を辞めたくてしょうがない」
と私にいう。
彼はそれまで、トラックで配送の仕事をしていた。
Nの会社に対する想いが私は分かる。
辛いだろうな。
今日の彼はいい役作りをしていた。
会社に行けなくて、
毎日軍隊の行軍の練習をしているという男1に、
Nはなりきっていた。
そうか、そういう背景があったのかと思った。

コメント
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