「キャリー」
原題:CARRIE
1976年 アメリカ 98分
■監督:
ブライアン・デ・パルマ
■出演:
シシー・スペイセク
パイパー・ローリー
ウィリアム・カット
ジョン・トラヴォルタ
エイミー・アーヴィング
●あらすじ
超能力少女を描いたS・キングのベストセラーを映画化。
友人からも嫌われ、母親からも疎まれている、さえない容姿の女子高生キャリー。
だが彼女には怒りを引き金として念動力を発揮する力があった。
プロムの夜、悪質ないたずらとも知らずクィーンに選ばれたキャリーの頭上に、
ブタの血が降り注ぐとき、惨劇が幕を開けた……。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
これまた古典的と言うには新しいけど、1970年代に流行したオカルト映画と呼ばれるジャンルの名作の一つ。
ストーリーの方は二転三転せず、基本的にはプロムでキャリーにブタの血を頭からかけてやろうの一つと言ってもよい。
だがこのワンエピソードのみを話にしているのに、飽きることなく最後まで観ることができる。
それは一重に主役のキャリーを演じたシシー・スペイセクの演技によるところが大きい。
彼女の演技が実に見事で、キャリーの細かな喜怒哀楽を見事に演じ分けている。
実に演技が素晴らしいなあと思っていたら、シシー・スペイセクは本作の演技でアカデミー主演女優賞にノミネートされていたんだね。
それも多いに納得できるほどの名演技でした。
基本的キャリーと言う役は、可哀想なくらいに救いがない人生なのだが、その悲哀が物凄く感じられて
最後の方ではキャリーに同情してしまうくらいに、観ていて感情移入してしまっていたよ。
他にもオカルト映画特有とも言える重厚且つ荘厳なBGMに、ブライアン・デ・パルマの映像センスが加わり
正に名作の評価に恥じない傑作に仕上がっている。
あとそれ以外に驚いたのが、以外と監督がエロ目線で女の子たちを撮っているところ。
何せ冒頭からシャワールームで物語が始めるもんだから、大勢の女の子たちが全裸で登場し
ヘアまでばっちり映しているところが続くと、一体これは何ジャンルの映画だっけと勘違いしてしまうようなシーンだった。
それ以外にもあの体育のシーンも完全にエロ目線にしか見えなかったし。
まあそういった点について着目してみても面白いかも。