イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

五月蝿い

2009-08-18 23:31:13 | CM

先週ぐらいから、当地だけでしょうか、1330~の『夏の秘密』CMスポンサーにエバーライフ皇潤(こうじゅん)が加わりました。

昼間のTVではNHK以外チャンネルを問わずCM出稿し倒している皇潤、ついに東海テレビ昼帯枠にまで侵…進出か。どこか既存のスポンサーが降りたのかしら。SKⅡもドモホルンリンクルもファブリーズも、ジョイくんもアリエールもボールドもヘッドスパも依然流れているけれど、そう言えば虫コナーズや、一度で二度効くコンバットや、便器のベンちゃんサンポールの金鳥を最近見かけないかな。夏真っ盛り、虫さんのシーズンなのにね。♪イッチロレニロきくコンバット~ と、舞闘冠の歌踊りが気に入って毎日ママとやっていると言っていた幼稚園坊主、夏休みだけど寂しがっているんじゃないかな。

それはそうと三國連太郎さん。「ボクは、まだまだやりますよ。」の86歳スマイルが不気味に色っぽいですね。「…まだまだやりますヨン?」と語尾、微量粘っこい半疑問形になってませんか。

しかもアナタ、皇潤パッケにチュッ!ですよ。何度も悪いけど御年86歳ですぞ。チュッ。反則にもほどがありすぎて、もう脱帽平伏です。。

失礼ながらこのご高齢、かつ数々の大役クセ役をこなしてこられた赫赫たる演技キャリアで、これだけ危うい、敢えて言わせていただければ妖しい色っぽさに満ちておられるのはまことにもって稀有な俳優さんだと言うしかない。

映像作品を見ていて、みくにれんたろうさんという個性的なベテラン俳優さんがいるんだなぁと顔と名前が一致したのは、従兄か叔父かに連れられて観た1975年の石川達三原作『金環蝕』だったかしら。政界の爆弾男。その前後TVで放送された65年の『飢餓海峡』だったかな。いちばん長く、台詞も場面も多くお顔を拝見したのは76年の大映ドラマ『赤い運命』ですね。満蒙開拓少年団。ずっと後で知ったのですがご自身の苦い戦争体験も相俟ってか、少女漫画チックなドラマの中で峻然と屹立するが如きお芝居だったと記憶しています。

もっと後の8090年代前半、個人的にレンタルビデオ盛りの頃、レオス・カラックス監督『汚れた血』やジャック・リヴェット監督『美しき諍い女』辺りでぽつぽつ見知った名優ミシェル・ピコリを、「これはフランスの三國連太郎さんだな」と自己流翻訳納得したりもしました。知的ではあるんだけど、いかがわしい油断ならない色気とでも言うか、何か相互に思い出させるところがあるんですよね。三國さんをカフェオレ煮にして地中海の風に当ててオペラ聴かせて育てればピコリさんになるし、ピコリさんを高温多湿日本の瓦屋根と畳の家で、蝉時雨の中梅干煮干しご飯と豆腐の味噌汁で年経させれば三國さんが出来上がる感じ。

どちらも末永く一線でご活躍いただきたいもの。『任侠ヘルパー』にゲストインなんかないかな。いやどちらでも。フランスから来た要介護老人なんていいじゃないですか。ハートフルバードなら会社的に広告塔にしそう。彦一より六車の出番かシルヴプレ。

それにしても皇潤のCMは最近めっきりくどいですね。オンエア頻度も、語り口も。特に島田洋七さん婆…じゃなくヴァージョンがね。

本編『夏の秘密』のほうは第57話。昨日からオーラスひとつ前の週に突入しました。ヒロイン紀保(山田麻衣子さん)と伊織(瀬川亮さん)の間に、せからしい説明描写はなくてもしっかり“相思”の通い合う地合いを作ってから、じんわり龍一(内浦純一さん)の怪しさをこぼれ出させる、このタイミングとテンポがなかなかいいですよ。龍一がフィアンセとしてあらかじめ問題ありな人物では、紀保が伊織に静かに惹かれて行く動機も過程も形骸化してしまう。

龍一を演じる内浦さんの演技も、演出も、非の打ちどころない誠実で優しい敏腕弁護士が突然手のうらを返す様に豹変するのではなく、「確かにこういうしつこいところ、わざとらしいところ、前からあった」と納得させる絶妙の匙加減です。恋愛から謎究明へ、謎にいったん答えが出るとまた恋愛へ、恋愛が一服すると同時にふたたび謎再燃と、うねるストーリー起伏も手堅い。

今日57話では紀保のアトリエに、フランスでの交通事故で急ぎ予定の特注レース生地が納品不能になるアクシデントが降りかかりましたが、それで思い出したわけじゃないけれど先日当地で再放送されていた渡辺謙さん主演の火曜サスペンス劇場『指名手配2』で、アトリエスタッフのチーフ格・マリ子役の赤間麻里子さんのお顔が見えました。

偽名で逃走し造船所工員となっていた凶悪犯(松澤一之さん)と、正体を知らず結婚した妻の役。渡辺さん扮する本庁刑事の覆面捜査(実は狙いは他の情報、他の人物だったのですが)で、買い物かごを提げて帰宅した目の前で夫がまさかの手錠連行され、「そんなはずはない、何かの間違いです」と長崎の坂道を延々パトカーを追って走る姿が、1話の紀保そっくりでした。『夏秘』では髪をワンテールに結んで白シャツブラウスのキリッとした感じですが、当時(本放送998月)はもう少しふっくらされて素朴なイメージだったかな。内浦さんと同じ無名塾出身で、結構芸歴も長く、脚本演出もこなされる才女のようですね。思いがけないところで会えてちょっと嬉しかった。

今日は杏子(松田沙紀さん)も傷心休暇?から戦列復帰しましたが、どうなるアトリエK

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大損芸

2009-08-17 00:25:33 | スポーツ

昨日深夜まで放送していた世界陸上で、男子100㍍のタイソン・ゲイ選手を初めてバストアップで見ましたが、なんだか昔の4コマ漫画に出てくる、唐草模様の風呂敷包み背負ったドロボウが頭巾剥がされたみたいな、なかなかアイキョーのあるお顔の27歳ですな。褐色お肌と、ヒゲでごまかしているけど、つるっと剃ったらむちゃくちゃ童顔そう。

それにしても名前が“タイソン”で、名字が“ゲイ”とは大きく出たものだ。名前は親の趣味だろうし、名字は先祖伝来だからご本人の責任はどこにもないわけだけど、日本で言えばさしずめ“大鵬タケルノミコト”でしょうか。それとも“源(みなもとの)イチロー”かな。“双葉山蘭丸”かしら。

………喩えれば喩えるほど意味不になっていくな。他にも、「終わったらクラブ行こうぜ」「ベルリンってマブい女いねーよな」か何かニコニコ世間話しながら(←想像)1003でゴールするウサイン・ボルト選手とダニエル・ベイリー選手など、興趣尽きない深夜の世陸でした。

さて、今日も在宅時間の合い間を拾ってはデジタルオーディオにCDを移していますが、『炎神戦隊ゴーオンジャー全曲集ソンググランプリ』をPC取り込んだら、disc 2の名曲『君ギュッと♪』のタイトルが『君ギュッと♪』に微妙なシフトチェンジ。チェンジしたままデジタルオーディオにも転送されてしまいました。これは如何に。CD上のデータミスプリントかしら。

おもしろいので手訂正せずそのままにしておきましたが、たかが“と”と“に”の違いでも、ニュアンスがね。『君“に”ギュッと♪』だと、なんか賄賂でもニギらせたみたいじゃないですか。

ゴーオンのラストアルバム『スペシャルラップ』にはこの君ギュの、抱腹絶倒熱烈歓迎、男子メンバー個人戦の5ヴァージョンが収録されているのですが、こちらを取り込み転送したらどう出るかな。いまから楽しみです。

帰りがけセブンイレブンで、セブン&アイホールディングスとSUNTORY共同開発の新ジャンルTHE BREWを見つけました。7月下旬に発売になっていたはずですが、近隣の店でなかなかケースに並ばなかったんです。

350ml123円也。帰宅まで時間がかかったので、再度冷やし直して深夜、試飲しましたが、うーん。同じSUNTORY金麦より甘めで、Asahiクリアアサヒに近いかな。オリオンリッチとクリアアサヒの中間ぐらいの甘さかも。お値段の敷居低さ、セブンプレミアムらしい実用本位なパッケージデザインのわりには、後味に麦の味がしっかりあるのは好感が持てますね。ただ、SUNTORYの誇る、原料天然水の良さは金麦ほどは感じられないように思います。

セブンイレブンでは金麦350ml缶が139円。差し引き16円。1ダース飲んで192円の違い。これはもう、本当に好みの世界でしょう。ビールっぽいボディをしっかり求める向きには金麦、より甘口で軽い飲みやすさを重視する人にはこちらをおすすめ。つまりTHE BREWすぐれて“主婦向き”の新ジャンルってことですかね。

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冷蔵庫に入ってたり

2009-08-16 01:00:22 | デジタル・インターネット

デジタルオーディオへのCD転送、在宅時間の合い間を縫ってどうやら380曲ほど移し終えました。いいペースではないでしょうか。PCへのCD取り込みの際、ジャンル名や、コンピ盤の楽曲ごとのアーティスト名などを、読み込みママでなく、転送後探しやすいように手入力でちょっと手直しするのが、積もり積もると結構な手間ですが、取り込み→転送作業そのものはまことにそれこそデジタルに、さくさく進んでおります。

ただ機体の小ささ薄さ軽量さに、使うほうがまだ慣れてないため、ケーブルもヘッドフォンも付けずに液晶画面にらんで転送内容確認操作や、壁紙張り替えとかしている最中に、電話がかかってきたりピンポーン来訪者があったり、鍋やケトルが煮立ってきたりすると、面白いように置き忘れて、その都度置いた場所がわからなくなります。玄関の靴脱ぎか?固定電話台か?はたまた最もタブーとすべきキッチン水まわり近辺か?延々探し回って、ふと気がつくとエプロンのポケットに入ってたり、取り説小冊子の間に挟まってたり。だってカード電卓より小さいんだもの。

クビからぶら下げとくか。別売りでストラップか何かなかったかな。

あと、PCでコピーして落とし込む式のこういう機材を持ってみて、数年前まったく意味のわからなかったCCCD(=コピーコントロールCD)”の不都合さが初めてわかりました。遅いか

CDラジカセかコンポで再生できれば何の問題もないじゃないかと思っていたのですが。当時はカセットウォークマンも修理後まだ元気で、『仮面ライダー龍騎』のソンコレなどシャッフルで録音しては、ずいぶん歩きながら聴いたものです。

なぜ0204年の『龍騎』『555』『剣(ブレイド)』、個人的には特撮黄金期だった3作のライダーミュージックだけがCCCDになったのか、よくわかりませんね。そういう時代だったのかな。国内外の一部アーティストが、音のクォリティ、クラリティより権利保護を優先するレコード会社の姿勢に反発していろんな発言をしたり、もっと過激にレーベル脱退独立した人もいたと仄聞します。まさかレコード各社も、ここまで音楽のデジタル複製消費が一般化するとは思わなかったのでしょう。

噂ではコピーガードをくぐり抜けてまんまとPCコピーするソフトも出回っているらしいですが、自己責任で自宅PCCDドライブをどうにかさせちゃったらえらいことですからね。

デジタルオーディオ、水没さえさせなければ、テープのたるみや残量を気にせずどこでも何十枚分ものCD相当コンテンツを持ち運びできる。いまさらながら優れものだと思います。軽く心配なのは、充電池の寿命だけですね。滅多にかけもかかりもしないのに、携帯のバッテリーはものすごく減りが速いのですが。

70年代初期、アナログレコードプレイヤーから始まった音響機器遍歴の旅ももうここらへんで終着にしたいもの。録音方式や媒体の変遷に振り回されるのはいい加減たくさんです。

…って、今後PCOSが切り替わったら、またそれ対応のプレイヤー探さなきゃならないのかな。音響とIT、もう切っても切り離せないものなのか。そうしてみると CCCDなんて、ほとんど中世の、天動説時代の思想だったことになりますね。

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sかinか

2009-08-14 22:04:50 | 昼ドラマ

先日予約していた『夏の秘密』サウンドトラックCDを受け取りに立ち寄ったついでに、同じ店内のオーディオフロアで、念願のデジタル音楽プレイヤーを購入。トヨタのこども店長じゃないけど「今日の給食はカレーだ!と喜んでいたら、揚げパンもついてきた!」ぐらいの感じで浮き浮き帰宅。

iPodはビスタ専用、XPならSONY」と店員さんがアドバイス誘導してくれたので、まったく迷う余地なく決定。デジタルオーディオって、てっきりメモリーカードみたいなやつに“ふぁいるへんかん”とか“でぇたてんそう”とかして、機体に挿し込んでやらなきゃいけないもんだと思ったら、好みのCDPCに取り込ませれば、同梱のケーブルで直行、“中”の記憶装置にコピーできるんですね。こちとら80年代のカセットウォークマン時代で思考が止まっているので、曲の“持ち運び”にはテープなりディスクなり“媒体”が無くちゃできないと思い込んでいたのです。時代は変わった。

 早速まず『夏の秘密』CDPCに取り込んで転送を試みたら、うっかりAUTOPC内のミュージックをぜんぶごちゃっと転送してしまい(また速い速い!)いったんぜんぶ手で削除して、アルバム名・曲名から手入力して無事作業完了。

これは昨年の『白と黒』をも凌ぐ岩本正樹さんの傑作アルバムですよ。ドラマ劇中では概ねどの曲も、甘いムードや、緊迫感演出で使用されることが多い(←ドラマ劇伴の宿命)ため、「きれいなメロディーではあるけど、きれいなだけ」とスルーされがちなのではないでしょうか。それは惜しい、惜しすぎる。アルバム全曲通して聴くと、TV視聴の印象よりずっとドラマティックでダイナミックで、かつラージスケールです。まずはだまされたと思って1曲め『群青のシルエット』のうねる波濤に翻弄され、返す刀で2曲め『星屑と夜空』の哀切に身を切り刻まれてみたまえ。もう抜けられなくなるから。

月河がいちばん待望していたフォークダンス調の、明るい長調の曲も『午後の日差し』のタイトルで6曲めに収録されていました。決してシャンデリアの下のセレブなパーティーでも、銀橋つき歌劇の麗々しいステージでもなく、幼稚園のお遊戯会でママ友たちも談笑…のような、おシャマな中にも庶民的な空気感がいいんですよね。ドレスアップしたオトナ淑女ではなく、紅夏ちゃん(名波海紅さん)がヒロインのダンス。

今作は紀保(山田麻衣子さん)にしても伊織(瀬川亮さん)にしても、恋愛経験があまりなく、そもそも基本的に恋愛体質濃厚なほうとは思えない男女が主人公です。何もなければ周囲に勧められるまま、あるいは学生時代の交流の延長で、“なんとなく安心で無難そう”“信頼し合って堅実に暮らしていけそう”ぐらいの動機で、散文的な納得ずくの結婚をして、ほかの異性を意識することもなく人生を全うしていたであろう若者たちです。

それが心ならずも巻き込まれた状況の副産物として“惹かれても何の安心も安泰も得られないであろう人に、なぜか惹かれてしまう”という感覚に目覚めていく。この“心ならずも”の感覚がとても巧みに、上品に音楽化されていると思います。

『夏の秘密』の後、『白と黒』サウンドトラックも転送しましたが、『夏の秘密』の26曲めと『白と黒』の13曲めに、同じ『朝露』というタイトルの曲があるんですよね。偶然か遭えてか、これは面白い。

『白と黒』のそれが、夏緑の林の中を自転車で走るような、さわやかに浮き立つ動感を湛えているのに対し、『夏の秘密』での『朝露』はアットホームな“庭先感”とともに、初々しいカップルの後朝(きぬぎぬ)のような、ときめきと含羞を秘めた、静的な哀傷にさそわれる曲調です。“朝”で“露”という同じワードを冠されていても、喚起される感興、描出される情景はこんなに違う。改めて音楽の力の底知れなさを感じます。

ドラマ本体は55話、残り2週まで詰まりました。昨日54話での、加賀診療所の診察室着替えコーナーを見かけて杏子(松田沙紀さん)の魂胆を紀保に知らしめる策(←紀保をアトリエ更衣室に潜ませた上で杏子に本音を言わせる)を思いついた龍一(内浦純一さん)、やっと敏腕弁護士らしい機転が(ほとんど劇中初めて?)見られたと思ったら、途端に今日の55話で来ました“一事不再理”

ドラマの中で、浅い段階で、プロであれシロウトであれ法律に長けた人物が“無罪判決”ときたら、大体後半でコレが出てくるものです。ドラマにおける“司法判決”は、大詰めで出されるもの以外は、劇中何らかのクツガエリがあると見るのが自然。しかし加賀医師(五代高之さん)も、紀保の婚約者にしてみのり事件被告だった龍一が弁護士なのは、逮捕直後の週刊誌ネタにもなっていたぐらいなんだから、もうちょっと早く指摘してほしかったね。

あと、このところめっきり味出しキャラになった柏木(坂田俊さん)が、専門は理工学のはずなのに法律にも詳しい詳しい。企業技術者なら知的所有権関係法令などにはかなり精通している人は多いですけどね。伊織の回想内での柏木さん、すっかり仮想フィアンセにしている「…杏子さんが(アガサ・クリスティ『検察側の証人』を映画化した『情婦』でのマレーネ・ディートリッヒに)似てるんですよねぇ」とニヤけたとき、回想を示すソフトフォーカスが消えてまっさらになったりしたらおもしろかったのに。なんだか『みごろ!食べごろ!』時代の小松政夫さんの「悪りいね、わりいね、わりーねディートリッヒ」を思い出してしまいました。

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朝食は王のように

2009-08-12 22:41:09 | お笑い

10日(月)夜、どうも出会いがしらに『お試しかっ!』を視聴すると、2回に1回はAniコレをやっている気がするのですが気のせいかな。気のせいだな。

とっぱじめに登場の、付けボクロのぶりっ子ちゃんは誰だ?と思ったらオリエンタルラジオ藤森。ピン参加はずるいね。中田敦っちゃんのほうを見たかったんだけど。

全員Aniコレ初参加でかためた今回の白眉は、「似合うはず、ぜひ見たい」の声が内外から高かったらしいAAA(トリプルエー)西島隆弘さんで、予想通り、殿堂入りの杉浦太陽さんを1点上回る98点で堂々の優勝でしたが、「やってみると意外となんてことないな」という印象。西島さん、リップやグロスなしの素顔でもクチもと、笑ったときのホウレイ線など“女の子仕様”だし、顔の輪郭も体格も小作りめですからね。きれいはきれいだけど、意外性がないんだな。

MCタカトシを始めコメンテーターのたかの友梨さん、シェイラさんともに、ベルトでマークして強調したウエストの細さを絶賛していましたが、腕の付け根、腋・肩周りのラインもほとんど川島なお美さん級。もともと女の子顔の西島さんのメイクポイントは、そのまま普通の女の子も使えますね。アイプチかぁ。いまのは性能いいのね。『美味(デリシャス)學院』の録画久しぶりにまた見たくなりました。

月河はむしろ、ラストにさらっと登場した載寧龍二さんの退廃的なアイラインにドキッとしましたね。細くて撫で肩めなこと意外女装映えする要素はないんだけど、なんかとにかく妖艶なのよ。『富豪刑事』でワンシーン、メイド服になってくれましたっけ(しかもメイク無しで)。

ただいかにも長身(プロフィール181センチ)なので、エプロンステージでウォーキングしてるときはきれいなんだけど、結果待ちでMC席後ろに並ぶと、シャクレの女子バレー選手が気合い入れて着飾ったみたいでした。でも、化粧してああいう目つきが披露できるのはやはり役者さんでしょうね。収録後、楽屋で「テツが出ればもっと上にいけたのに」と吉田友一さんにメールしたりしてないかな。『デカレンジャー』愛好者としては、しててほしいな。

あと、今回は芸人勢が結構頑張ったじゃないですか。U字工事とか。益子の“ぶん殴ったスザンヌ”だか“栃木のビヨンセ”だか、いつもの丸刈りアタマに髪がふんわりあって、眉があるだけでもこんなに女っぽくなるもんなんだなと、月河は西島さんのパーフェクトモデルより感動しましたね。福田は地がタレ目なので、太アイライン描くと、性格のいい歯科受付おねえさんみたい。

美しさを競うという観点だとだいぶずっこけるけど、女性だって、美しい人、可愛い子ばっかりでは当然ないわけですよ。流行りのファッションアイテム、アイドルメイク、女優ヘアで決めてはいるけど細々残念な「こういうおネエちゃん、おばちゃん、おミズさん、普通にいるよね」と思える傑作秀作、今回多かったですよ。勇気ある全員参加をとげた我が家なんか、大方の予想通り“いちばんマシ”な坪倉の微妙な似合い方を含めて、全員「いるいる」。杉山はいいヤツだね。

コメンテーター諸姉も言っていたようにいままでのAniコレでいちばんハイレベルでした。次回は芸人勢でアームストロングマシンガンズをひとつよろしく。

『夏の秘密』12日に第53話を放送。杏子(松田沙紀さん)の狂言で紀保(山田麻衣子さん)の不信を買ってしまった龍一(←ガードがスーパースイート。内浦純一さん)、尋常でない荒れ方になんと伊織(瀬川亮さん)がひと晩マンションに泊まり込んで、朝食(もちろん納豆つき)まで作ってくれましたよ。

伊織が龍一の精神安定剤常用に気づくために設けられたエピソードかもしれませんが、紀保を挟んでドラマ上は恋敵になるはずの男ふたりの、“お互い、イイやつだよね?そうだよね?と念押し合っている”不思議な空気感のシーンでした。昼帯の場合、すべての場面、あらゆる台詞が“状況をドロドロさせる”ためにしか発せられない、人物が“ドロドロさせるための言動”しかしない(設定上の生業たる仕事や、学業もろくにしない)という展開にたまさかなりがちなのですが、このドラマはいい意味で“これ何のため?”と思わせる場面が差し挟まれていて、結果的に風通しのいい世界になっていると思う。

今話の白眉はフキ(小橋めぐみさん)のアトリエでのウェディングドレス仮縫いに同行し、紀保のプロデザイナーらしいあざやかな手並みに感嘆する素振りをしながら、秘密メモを渡す伊織…のシークエンスでしょうね。依頼主のフキの要望で背部に大きな飾り帯を付けたものの「バランスが?」と納得していなかった紀保が、裁ち鋏を持ってフキに近づき、フキ「何をする気?」と一瞬、その場の全員に緊張がはしります。

その瞬間の表情でわかるのですが、フキって本当に“ここまでずっと勝ち組人生になったことがない”女の子なんですね。ドラマ見ていて、どうしてもフキの心情に深入り深読みしたくなってしまう要因はここかも。仮想恋敵であれ金貸しであれ、“ワタシのほうが一枚ウワテよ”という表情になったことがない。いつも“ウワテからの攻勢を警戒し怯えている”守勢一方なんです。

ドラマは紀保をヒロインに、紀保視点で語り伝えられていますが、フキ主体の話法でもおもしろいドラマになったかも。

斜陽の工場を支える、勝ち気で男勝り、でも情のこわい跡取り娘、どんな出自とも知れない流れ者腕利き工員に好意を持つが、彼には親密な看護師が…ところが彼女が謎の死を遂げ、これで私が彼を支える出番!と思いきや別の高慢な女が「真相を究明する」と割って入って…という具合に。

人に羨まれる財力と地位ある生まれ育ち、美貌と才能に恵まれた紀保とは対極に、この世のすべてが“ゼロから仰ぎ、憧れ見る地平”であるフキの視点から出発すると、また違う物語になった気がします。

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