★昨日はいろんな大手企業の株主総会が重なった。
社長解任と言うクーデターの起こった川重の株主総会も昨日だったが何とか無事収まったようである。
どんな事態になるのかと心配された川重の株主総会も、時間は少し掛ったようだが、
何とか無事株主総会を乗り切れたようである。
今回の騒動にはみんなビックリしたと思う。
こんなクーデターなどなかなか起こり難いそんな体質の企業だとばかり思っていた。
三井造船との統合は、大方の人が反対というか、反対でなくても?だと思っていたのだろう。
日経のスクープがあった時には、賛成、反対はあったにせよこんな乱暴な形にはなるとは思っていなかった予想外の展開なのである。
この問題を取材していろんな意見がある。
関係者によると、三井造船、川崎重工両社の取引銀行が主導する形で、経営統合を画策する動きは7~8年前からあったという。ただ、川重は一貫して「メリットがない」と消極的で、今年4月に統合交渉入りが報じられるまで統合が具体化することはなかった。そうした中で急遽(きゅうきょ)明るみに出た統合交渉と、その後に敢行された川重のクーデター。東京-神戸の意思疎通が十分図られなかったのも一因といえそうだ。
ただ、金融関係者は川崎重工のガバナンス(企業統治)体制がしっかり働いた結果だとみる。「関西には実力のあるトップが経営を実質的に仕切る“ワンマン”経営の優良企業が少なくない。しかし、川重の場合、少数意見を押し通そうとする社長の『暴走』を止めることができたと社内外にアピールできる」というのだ。
一方で、次期社長レースが引き金になったという、うがった見方もある。川崎重工は代々、収益性や成長性が最も高いカンパニーから社長が誕生してきた。長谷川氏は高収益を上げるガスタービン・機械部門の出身だ。新たに社長に就いた村山滋氏は、日系メーカーの炭素繊維を使った飛行機胴体などが好調な航空宇宙部門を率いてきた。
「明るくてオープン」と評される村山氏は自他ともに認める社長候補だった。しかし、三井造船との経営統合が実現すれば状況は変わってくる。川重の造船事業は規模が社内最小のカンパニー。それが統合により、2社を合計した造船事業が一気に最大部門に躍り出ることへの抵抗感が、他のカンパニープレジデントにあったとしても不思議ではない。26日の株主総会で大橋忠晴会長は退任する。村山社長の真の経営手腕が問われそうだ。
とこんな意見もある。
「内輪の論理が優先される土壌」
6月26日に予定される株主総会では、大橋会長や元副社長の瀬川雅司氏(車両出身)、元船舶海洋プレジデントの神林伸光氏らが取締役を退任する予定になっていたからだ。3人とも統合に反対しており、長谷川前社長としては、総会後なら、取締役会をまとめ統合を進めやすくなるとみていたフシがある。
今回の解任劇が総会まで2週間を切ったタイミングで起きた理由はそこにある。逆に、大橋会長ら反対派としては、総会前に何としても決着をつける必要があった。
オリンパスの損失隠し事件などで経営をチェックする社外取締役の必要性が指摘されて久しいが、川崎重工は社外取締役を置いたことがない。業界関係者は「内輪の論理が優先される土壌があった」とコーポレートガバナンス(企業統治)のもろさを指摘する。
最終的に長谷川前社長は大橋会長や各カンパニープレジデントらが反対する中で、外堀を埋められた。他人に頼らず自分の力で行い、尊厳を保つ「独立自尊」が座右の銘だった長谷川前社長の胸中は、これまでのところ明かされていない。
大体、このような話は、真相があってないみたいなことが多くて、あとで理由が付けられることがことが殆どなのである。
既に起こってしまったことを、あとからいろいろ言ってみても仕方がナイ。
今から約1ヶ月後の7月29日は相信会と言うOB会がある。
そこでは新社長からも何らかの説明があるだろうし、OBたちもいろいろと話題にするだろうと思う。
どんなことだったのか、新社長は全然存じ上げないが、松岡、高田新副社長は話しやすい関係にあるので聞いてみたいが、本音の答えが頂けるかどうかは、よく解らない。
解任された長谷川さんや高尾さんは、相信会のメンバーにはならないのだろうか?
まあ、なる権利があったとしても、その席に顔を見せることはないとは思うが、全然知らぬ方でもないので、ちょっと複雑である。
確かに、伝統ある川崎重工業としては、ちょっとみっともなかったのだが、起こってしまったので仕方がないと思う。
株主総会だけでも、何とか無事済んだのでよかったと言うべきなのだろうか。
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