旧ソ崩壊直前の90年代のとある日、ロシア人と仕事の打ち合わせをする機会があった。
相手の人も少しは英語を話す事が出来るようだし、また通訳もその場にいたので私の下手な英語でも意思の疎通は出来ると思ったが、場をちょっと和ませようと簡単なロシア語を覚えて喋ってみようと思った。
ちょっと古いロシア語入門なんて本を持ち出し、そこで出てきたのがこの単語、Товарищ(タバーリッシュと発音)。
同志という意味で、このТоварищを名前の前に付けて、同志誰某と言う感じで使う。
ところが、そんな堅苦しい単語なんて今時使わないよと苦笑いされた。
確かに、ロシア革命の時代ではないから、通常の会話では登場しない言葉だった。
しかし、プログレ・ロック・ファンとしては、この言葉を聞くと思い起こす曲が。
そう、1972年にイエスが出したアルバム、Close to The Edge(危機)に収録されたAnd You And I(同志)である。
10分強の組曲スタイルの楽曲で、Cord of Life(人生の絆)、 Eclipse(失墜)、The Preacher The Teacher(牧師と教師)そしてThe Apocalypse(黙示)と言う4部の構成から成り立っている。
And You And Iなら、“そして、あなたと私”と直訳されるのだが、ここではそんな単純な和訳ではなく同志と言う言葉が用いられた。
当時、プログレ・バンドの連中はちょっと尖っていた印象があって、それまでのラブ・ソングに使用されていた単純な歌詞はほとんど見受けられなかった。
日本のレコード会社の宣伝部もその様な風潮に従ったのかどうか、日本独自の小難しい邦題を付け、結果的にプログレ聴くなら覚悟してかかって来なさいというイメージが植えつけられたのではないかと。
それが原因で当時各地でプログレ苦手病が流行したとかしないとか。
この曲の歌詞の主題パート(締めのThe Apocalypseに登場する)を抜粋すると、
And you and I climb, crossing the shapes of the morning
And you and I reach over the sun for the river
And you and I climb, clearer, towards the movement
And you and I called over valleys of endless seas
と普段の会話で使わないような文学的な表現となると私の英語力では翻訳に困る。
これだとお笑いのサンドイッチマンがよく使うギャグのように“ちょっと、何を言ってるのか分からない”でなことに…
せっかくの美しいメロディーを伴った素晴らしい構成を持つこの楽曲、わざわざ小難しい歌詞の意味をあまり意識しないほうが良いと個人的に思う。
かってあのポール・サイモン先生も作詞よりも作曲の方に時間を割いていたと仰っていた様な。
そう!“同志”ではなく“あなたと私”と言うイメージを持って歌詞の内容にあまりこだわらないで聴くほうが楽しめるのではないかと。
クラッシック・ロックを愛する同志諸君! 今こそ立ち上がりクラッシック・ロックの復権を!
シ~ン
同志諸君、革命だぁ~!なんて、今時人集まらないよ!
こじんまりと“あなたと私”だけの軽~いほうがいいんじゃねぇの~
相手の人も少しは英語を話す事が出来るようだし、また通訳もその場にいたので私の下手な英語でも意思の疎通は出来ると思ったが、場をちょっと和ませようと簡単なロシア語を覚えて喋ってみようと思った。
ちょっと古いロシア語入門なんて本を持ち出し、そこで出てきたのがこの単語、Товарищ(タバーリッシュと発音)。
同志という意味で、このТоварищを名前の前に付けて、同志誰某と言う感じで使う。
ところが、そんな堅苦しい単語なんて今時使わないよと苦笑いされた。
確かに、ロシア革命の時代ではないから、通常の会話では登場しない言葉だった。
しかし、プログレ・ロック・ファンとしては、この言葉を聞くと思い起こす曲が。
そう、1972年にイエスが出したアルバム、Close to The Edge(危機)に収録されたAnd You And I(同志)である。
10分強の組曲スタイルの楽曲で、Cord of Life(人生の絆)、 Eclipse(失墜)、The Preacher The Teacher(牧師と教師)そしてThe Apocalypse(黙示)と言う4部の構成から成り立っている。
And You And Iなら、“そして、あなたと私”と直訳されるのだが、ここではそんな単純な和訳ではなく同志と言う言葉が用いられた。
当時、プログレ・バンドの連中はちょっと尖っていた印象があって、それまでのラブ・ソングに使用されていた単純な歌詞はほとんど見受けられなかった。
日本のレコード会社の宣伝部もその様な風潮に従ったのかどうか、日本独自の小難しい邦題を付け、結果的にプログレ聴くなら覚悟してかかって来なさいというイメージが植えつけられたのではないかと。
それが原因で当時各地でプログレ苦手病が流行したとかしないとか。
この曲の歌詞の主題パート(締めのThe Apocalypseに登場する)を抜粋すると、
And you and I climb, crossing the shapes of the morning
And you and I reach over the sun for the river
And you and I climb, clearer, towards the movement
And you and I called over valleys of endless seas
と普段の会話で使わないような文学的な表現となると私の英語力では翻訳に困る。
これだとお笑いのサンドイッチマンがよく使うギャグのように“ちょっと、何を言ってるのか分からない”でなことに…
せっかくの美しいメロディーを伴った素晴らしい構成を持つこの楽曲、わざわざ小難しい歌詞の意味をあまり意識しないほうが良いと個人的に思う。
かってあのポール・サイモン先生も作詞よりも作曲の方に時間を割いていたと仰っていた様な。
そう!“同志”ではなく“あなたと私”と言うイメージを持って歌詞の内容にあまりこだわらないで聴くほうが楽しめるのではないかと。
クラッシック・ロックを愛する同志諸君! 今こそ立ち上がりクラッシック・ロックの復権を!
シ~ン
同志諸君、革命だぁ~!なんて、今時人集まらないよ!
こじんまりと“あなたと私”だけの軽~いほうがいいんじゃねぇの~