ピーター・ガブリエルが抜け4人編成で活動を続けたジェネシスだったが、バンドの方向性が異なると感じたギタリストのスティーブ・ハケットがバンドから脱退。
新たなギタリストを補充せず、3人でバンド活動を継続する事に決定した彼らが1978年に9枚目のオリジナル・アルバム、… And Then There Were Three…を出した。
そのためマイク・ラザフォードがベースとギターの両方の担当で対応するも、今回専任のギタリストがいた頃と同様にギターのパートを演奏することもなく必要最低限の演奏に留め、どちらかと言えば、トニー・バンクスが演奏するキーボードが少々前に出た形。
またプログレ路線は継続するも、曲のコンパクト化を図りさらによりポップさも増した事から、割と耳に馴染みやすいアルバムとなった。そのためUKとUSAでのチャート・アクションはそれぞれ3位と14位とアップし、更にシングル・カットされたFollow You Follow Meもヒットしたことから、アメリカでより認知されるようになった。
ただ、それまでのジェネシスを愛でてきたプログレ原理主義者の方々にとっては、何コレ?ってなったかも知れないけれど…
プロのミュージシャンとして生計を立てていくなら、少なくとも出した作品は一定数売って利益を出さねばならないし、またコンサートにも時々出かけて貰わねば。
自分達が時代を作るって意識で時流に対して完全に迎合する必要はないかも知れないけれど、ある程度は一般リスナーに対しての親和性は必要かな。
オイラを含むプログレのライトなファンとしてはこのアルバムの方向性はウェルカム。
そうでなければ、次作のタイトルは ”そして誰も残らなかった” ってなっていたかも….
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