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この歌を聴くといつも思い出されるのが、大昔にアメリカに行った時の記憶です。
当時短期間でしたが、サンタモニカの東隣に位置したウエスト・ロサンジェルスの下宿屋に住んでいました。そこから、オンボロのレンタカーで隣町のカルバー・シティーにある語学教室に通っていたのです。
日本の小型のカローラが運転しやすくよかったのですが、生憎大型のアメ車しかなく、短期でそれを借りて通っていました。
しかしながら、昔のアメ車の特徴である柔らかなサスペンションのためデコボコの道を走ると体がふわっと浮く感じで、舗装された平坦な直線道路を長距離走るには適しているものの、混み入った街中を走るには不向きだと感じました。また、アメ車の場合、ハイ・ビームの切り替えもハンドル横のワイパー・レバーを操作するのではなく、ブレーキ・ペダルの横にあるノブを足で押して切り替える仕組みでした。初めて夜に運転した乗った時、ハイ・ビームの設定になっていて、その切り替え方がわからず、対向車より何度もパッシング・ライトを浴び警告を受けました。
語学教室が終了し、友人とラスベガスに車で行ってキャンブルでもやってみようじゃないかとなり、今回は、大型車は扱いずらいということで、小型のフォード・フィエスタってやつを借りました。
信頼のフォード・フィエスタ
ラスベガスに行った後、“どうしようか?” という話になり、“それじゃフーバー・ダム経由でグランド・キャニオンに行こう”と行き当たりばったりの計画となりました。
ところがグランド・キャニオンから街に戻る田舎道を走っている時にラジエーターの温度が急に上がり始めました。もしエンジンが止まってしまえば、夕刻に近い雪道でしかもほとんど車が走っていいない田舎道に取り残されたら大事になっていたかもしれません。幸いにも、下り坂の道が続きだましだましの運転で、なんとか街にたどり着きことなき得ました。応急処置の後、フェニックス、サンディエゴを経由し、なんとかロスにたどり着きました。
チェーンの装備もなく、裸のタイヤで雪道をフォード・フィエスタ行く。まさか、雪が降っていたとは!本当に危険。
車の返却時に、レンタカー屋のおっさんが走行距離の多さにびっくりしていました。
走行ルート
TAKE IT EASYの2番の歌詞に"WINSLOW, ARIZONA IT'S SUCH FINE A SIGHT TO SEE"とあったので、一度WINSLOWに行ってみたいと思ったのですが、車の故障があり行くことは出来ませんでした。しかし、この歌の雰囲気を現地でなんとなく体感できたのではないかと思います。(WINSLOWは通過したFLAGSTAFFの西にある町)
真直ぐ続くアメリカの田舎道
この曲が収録されているイーグルスのファーストは、1972年にあのGETBACKセッションやその他ストーズ、ハンブル・パイなど大物アーチストとの仕事で有名なグリン・ジョンズによってプロデュースされました。そして、録音はロスではなく、なんとロンドンで行われました。
当時、メンバーはロンドンでの録音に納得がいかないと言っていたようですが、ロスで当たり前に録音するよりは、イーグルスの作る楽曲が、単にウエスト・コースト系の爽やかさだけでなく翳りのある楽曲などもあり、英国のスタイルでそれらの特徴を出せるのではないかとレコード会社は考えたのではないかと思います。
結果としてアルバムは全米21位となり、またシングル、TAKE IT EASY 12位、WITCHY WOMAN9位そして PEACEFUL EASY FEELING22位と3曲ともヒットし、上々の滑り出しとなりました。
博士:彼らはロンドンでの録音が気に入らなかったようじゃが、少なくともロスでそれまで音楽活動でしてきたこととは異なる手法を用いたプロデュースを試みたのじゃから、その手法をその後のアルバム制作に生かしたかどうかは別として、良い経験をしたと言えるじゃろう。しかもアルバムはヒットしたから、自信はついたのじゃないかのう。
私:そうですね。今思うと、私も行き当たりばったりで計画性がなかった海外での生活でしたが、 短期だったにも拘わらずカルチャー・ショックを受け、その後の人生方向を決定するのに大きく影響を与えましたね。
それから、最近日本から海外に留学する人は減ってきているみたいですね。中韓の学生がアメリカでは、かなり増えているみたいです。
博士:そうじゃのう~ 日本に住むと何をするにも非常に便利じゃからのう。街中で数分歩けばコンビニにぶつかるが、アメリカじゃそうはいかん。車で行かねなければ、何も買えん。
私:わざわざ海外に行って、面倒な生活を送りたくないのかな?
博士:日本での教育システムが、平均的な人物を生み出すように設計されているので、個々の実力は大体均衡しているように思えるのじゃ。その中で同じ実力の者同士で競争させると、やはり最終的に個々の経験値が物を言うと思うのじゃ。別に海外に行って何かを学んで来いとは言わんが、色々なことを面倒とは思わず経験もしくは体験してほしいものじゃのう~
まあ、お主みたいに、整備不良の車で長距離を走るのは経験を積むというよりは、無謀と言うものじゃ。
Take It Easy Lyrics
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