ユダヤ人だったディランが1978年突如クリスチャンに宗旨替えした、そしてその翌年からゴスペル・アルバムを制作が開始していく。
後にゴスペル三部作と呼ばれたその第一弾が本日の1979年作Slow Train Coming。
ゴスペルと聞いて戸惑いディランから離れていったそれまでのファンもいたが、信仰心の熱い彼の地では新たなファンを獲得し、アルバムもチャートのトップを窺うほどの大ヒットとなった。
今回はマッスル・ショールズ・スタジオでジェリー・ウィスクラーとバリー・ベケットによるプロデュースの下、腕利のセッション・ミュージシャンに囲まれたレコーディングはそれまでの行き当たりばったりではなくかなりプロフェショナルに満ち溢れた作品になったのではないだろうか?
ギターにはダイヤー・ストレイツのマーク・ノップラーが主人公を喰わない様に控え目のながらもツボを押さえたプレイである。
移民大国アメリカでは、ヨーロッパの国々と比較すると信仰心は強いと感じられる。住み慣れた祖国を離れ新たな希望に満ちあふれプロミスランドに到着した移民者達を結びつけるのは祖国の政治的なイデオロギーではなくやっぱり宗教で現在に至るも生活の一部となり結構強固な結び付きを維持している。
片や、全国各地寺社仏閣に溢れた我が祖国日本では、一部の熱心な信者を除けば手当たり次第お願いすると言う少々薄~い繋がりですかね。
果たして、我々に未来の希望に満ちたSlow Trainが将来やってくるのだろうか?
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