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たまには映画でも その2、インターステラーとQueen の’39

2016年02月07日 | BRITISH ROCK
先日SF新作のODYSSEY(オデッセイ)についてちらっと書いてみたが、宇宙物のSFとなると、この映画も個人的には外すことはできない。

2014年に公開されたインターステラー(惑星間)である。3時間弱の超大作で、この映画も機内で見たので、長い搭乗時間を短く感じさせ非常に楽しめた。しかし、少しストーリーを端折って短縮した方が個人的には見やすかったのではと後になって思う。

近未来の話で、植物の枯死と異常気象により地球が滅亡する運命と成り、第二の地球を探すために、ワーム・ホールを経由し別の銀河に惑星間航行を行うストーリーだった。

ワーム・ホールを経由し別の銀河に移動するという話は、前回触れた1997年のコンタクトというSF映画でも描かれていた。調べてみると、インターステラーの元ネタは同じ映画プロデューサーと理論物理学者によって構築されたものだった。

道理で、突拍子もない設定の所謂スーパーSFの映画とは異なり、4次元の世界、ワーム・ホールやブラック・ホールや特殊相対性理論などなど、最新の物理学の理論を用いた科学的考証によるストーリーの設定で、映画を見た人も“なるほど”となる。

SFの場合リアリティーを持って映像で再現するには非常にお金がかかるが、出来るだけ映像や構成を現実に近づければストーリーに入っていきやすい利点がある。最新映画オデッセイでも、火星の重力は地球よりも弱いという事象の表現は映像では見られなかったが、概ね現実に近い形で火星の状況を再現していたのが印象的であった。

とここまで書くと、その遥か昔に映画と同様なストーリーを歌にしていた先見の明を持った人がいたのを思い出した。

'39

In the year of '39 assembled here the volunteers
In the days when the lands were few
Here the ship sailed out into the blue and sunny morn
The sweetest sight ever seen
年はXX39年、ここに志願者たちが結集された。
土地が少なくなった日々、
ついにその船は朝の輝きの中、青い宇宙へと船出した。
見たことのない美しい光景!

And the night followed day
And the story tellers say
That the score brave souls inside
For many a lonely day sailed across the milky seas
Ne'er looked back, never feared, never cried
その日の晩のこと、
語り部たちは語る。
勇敢な魂を心に刻み、
長い孤独な日々、乳白色の大海を航海した彼らのことを、
決して振り返らず、恐れず、そして泣き叫ぶこともせず。

Don't you hear my call though you're many years away
Don't you hear me calling you
Write your letters in the sand
For the day I take your hand
In the land that our grandchildren knew
長い年月が経ったけど、私の声は聞こえてはいないかい?
君を呼んでいる声が聞こえないかい?
じゃあ、砂の上に手紙を書いておいてよ。
君の手を握りしめるその日のために、
私たちの孫たちが暮らすその土地で。

In the year of '39 came a ship in from the blue
The Volunteers came home that day
And they bring good news of a world so newly born
Though their hearts so heavily weigh
年はXX39年、青い宇宙から船が帰還した。
志願者たちがその日に地球に帰ってきた。
そして、新しく生まれる世界についての素晴らしいニュースを持ち帰る。
ただ彼らの心境はずっしり重いものだったのだが、

For the earth is old and grey,
Little darlin’ we'll away (To a new home we'll awayとアルバムのインナーの歌詞には書いてあるが、ブライアンは Little darlin’と歌っている。)
But my love this cannot be
For so many years have gone though I'm older but a year
Your mother's eyes from your eyes cry to me
地球は年老いて灰色となり、
君!、私たちは旅立つだろう。
だけど、私の愛はそうはさせない…
一つ歳をとるだけなのに、多くの年月が過ぎ去った
君の目と通して君の母の涙が見て取れる

Don't you hear my call though you're many years away
Don't you hear me calling you
Write your letters in the sand
For the day I take your hand
In the land that our grandchildren knew
長い年月が経ったけど、私の声は聞こえてはいないかい?
君を呼んでいる声が聞こえないかい?
じゃあ、砂の上に手紙を書いておいてよ。
君の手を握りしめるその日のために、
私たちの孫たちが暮らすその土地で。

Don't you hear my call though you're many years away
Don't you hear me calling you
All your letters in the sand cannot heal me like your hand
長い年月が経ったけど、私の声は聞こえてはいないかい?
君を呼んでいる声が聞こえないかい?
砂の上に書いた手紙だけじゃ、君の手のように私を癒すことは出来ない。

For my life
Still ahead
Pity me
私の人生
それはまだ続く
憐れんでくれ

QUEENのブライアン・メイが書いた’39という曲で、1975年のアルバムA NIGHT AT THE OPERAに収録されている。


下手くそな和訳で申し訳ないが、新たな地球を探しに行く志願者の悲しみが歌われているように読み取れる。

別の銀河に惑星間航行を行うことは、地球に残った愛する人と同じスパンの時間を共有出来ない、しかし人類全体のために任務は遂行しなければならない。

インターステラーでも歳を殆どとらなかった主人公が元の世界に戻ってくると、自分の娘が既に高齢の老人へと化していて、浦島太郎的な時代に取り残されるという悲哀溢れるものだった。

ネット・サーフィンでの通りすがりの人:そこのあなた!

私:えっ! 私のことですか?

ネット・サーフィンでの通りすがりの人:そう!

あなたが今消費している1秒という時間は、宇宙の彼方ではもっと長い時間のスパンの概念になっているかもしれないのだよ。つまらないブログを書くのに多くの時間を費やすなら、もう少し世のためになる事に時間を費やしなさい。それとも、屁でもこいで、寝てなさい!

私:ハハッー、仰せの通りに。

アコースティック・ギターとベースを用いたトラッド・フォーク薫る曲調から想像できないまさかの惑星間航行の悲哀に満ちたストーリーが歌われているとは!
Queen - '39


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