CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

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ポールとジョージ

2015年04月21日 | BEATLES-BADFINGER関連
以前、ポールのソロアルバム第2作ラムを紹介した時、数曲の歌詞の中に元ビートルズのメンバーを揶揄するように取れる部分があり、それに 反応したジョンが、イマジンのアルバムにわざわざHOW DO YOU SLEEPでポールを揶揄し、パロディーとして豚の耳を持った写真をアルバムに封入したと書きました。この件に関しては、後にポールが次作のワイルド・ライフに収録された DEAR FRIENDという曲を書きジョンと仲直りしたと聞いた事があります。

先日、たまたま本屋さんに寄った時、ポール特集のレコ・コレ増刊を発見し、来日する事もあってつい買ってしまいました。

これを読むと、ポールとジョージも結構やり合っていたみたいですね~ 

レット・イット・ビーでは、ポールとジョージの険悪な場面がありましたが、ビートルズの解散後も、どれだけシリアスだったかはわかりませんが、ジョークなどを含めてお互い結構やり合っていたみたいです。

ビートル・マニアの方ならよくご存知と思いますが、私としては初耳だった事柄もありますので、下記に紹介します。

オール・シングス・マスト・パスでのジョージの反撃?:WAH-WAH、ISN’T IT A PITY、RUN OF THE MILLなんかは、歌詞を読むとなんとなく誰かに対しての当て付けみたいですね~

リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールドでのジョージのジョーク?:日本盤のLPしか持っていなかったので、全く気がつかなかったのですが、手元にある最新リマスターCDを改めて見てみると、ジャケ裏の下にJIM KELTNERのファンクラブのアドレスの記載部分に、JIM KELTNERを挟んでウィングスの羽のマークが二つ割になっているのがオリジナルプレスの英盤LPと同様に見られます。羽のマークを二つに分けるってどういう意味かな? セッション・ドラマーであるJIM KELTNERのファンクラブって存在するのかな?

ポールの仕返し?:ビーナス・アンド・マースに収録された“あの子におせっかい”という曲で、サックス奏者のトム・スコットをポールのアルバムに初めて起用、トムはジョージが先に出したダーク・ホースに客演していることから、暗にセッション・プレーヤーの使い方でどちらがうまくやっているか比較させようとしているのでは?

ポールの仕返し?その2:ジョージのDING DONGのチャイム音と同じようなチャイム音が、ポールの幸せのノック(LET’ EM IN)の冒頭で使われている。また歌詞には、BROTHER JOHN(ジョンのこと)は出てくるが、ジョージの名前は出てこない。そしてPHIL AND DON(エバリー・ブラザーズのこと)が唐突に出てくるのは、ジョージがダーク・ホースでカバーしたエバリー・ブラザーズのBYE BYE LOVEに対して出来が良くないと言っているのかな?

などなど、さすが天下のビートルですね。それらが真実なのかどうかは別にして、空想を掻き立てる興味深い小ネタがいっぱい。

また、ジョンはジョンで、ジョージが1979年 I ME MINEという自伝を出した時、ジョンのことがほとんど書かれていなかったことから、”俺を軽く扱っている”なんて激怒したという話もあります。

まあ、それらの真相は当人に確かめないとはっきりしませんが、要するに、ジョンやポールはジョージが年下だったため、バンド結成時からずっと弟分として扱い、ジョージとしてはいつまでたっても兄貴ヅラされるのはごめんだということではないでしょうか。どちらかといえば、単なる兄弟喧嘩のようですね。

しかし、ジョージの才能に関しては、アビー・ロードでのSOMETHING やHERE COMES SUNの出来や、シタールやシンセサイザーの導入の実績などから、ポールは口には出さないけど、ジョージに対して一目置いていたのではないかと想像します。なぜかっていいますと、ジョージの実験アルバムELECTRONIC SOUNDの制作現場にポールもきていて、ジョージのお手並み拝見という感じに写っている印象的な写真があります。ジョンとリンゴはそこには写ってないみたいです。

まあ、いろいろ不満は言い合ったりするけれど、ビートルズ解散後も彼らはお互いにずっと気にはかけあっていたのでしょう。

それでは、ポールの幸せのノック(LET’ EM IN)聴いてください。

Paul McCartney & Wings - Let 'Em In



リビング・イン・ザ・マテリアル・ワールドの裏ジャケ、JIM KELTNERを挟んでウィングスの羽のマークが二つ割になっています。


ゲストとしてサックス奏者のトム・スコットとオール・シングス・マスト・パスにゲストで出ていたデイブ・メイソンがビーナス・アンド・マースに参加


ELECTRONIC SOUNDの制作現場のジョージとポール


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