世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

頂点に達した

2011年03月16日 | Weblog
「いい加減にしろよ!地震のバカ!!!!!!!!!!」
…そう怒鳴っていた。
昨夜の大きい地震。
その僅かな初期微動継続時間に、私の地震への憎しみや苛立ちは頂点に達した。
次の瞬間。
ぐらっぐらぐら…!

職場でも、疲労が蓄積しているせいか、余震に怯えつつも地震への苛立ちを露わにしている人が多い。
誰も怨めない、はけ口がないので、鬱憤は溜まる一方だ。



今朝も早くから大地が揺れた。
再び眠ることもできず、起きて、身支度。
この地震で弁当屋の営業状況があてにならないので、会社に行く前にコンビニでおにぎりやパンを購入するのが最近の日課になっている。
地震後、初めてパンを見たときは感動した。
なんだかひどく懐かしいものを見たような不思議な気分になった。
一週間前は気にも止めなかった菓子パンやサンドイッチが棚の上で神々しく輝いて見えた。
今日のお昼ごはんは、オニギリ2個と玉子スープ。
いつもより少な目だが、空腹を感じられないぐらい忙しかった。

2月の経費分析がまだ終わっていない。
分析した数字で資料を作る後輩男子タイスケくんに早くしてくださいと言われている。

夕方、力尽きそうになるが、定時後の一服で復活。
ヤニ臭を漂わせ、机に着くなり、
「待っている人がいるんだー!」
と、「海猿」みたいなことを呟き、周囲の失笑をかう。


母ヨーコたんからのメールで、実家が「停電なう」な状態だということを知る。
私の住む地域は計画停電がないのでまだ良いのかもしれない。

明かり、食べ物…普段、当たり前だと感じているものが、ありがたいものへと変貌を遂げた。
非常事態だからといって良い子ぶるわけはないが、本当にそう思う。


頑張っているっぽい自分にご褒美。
ファーファのエアーフレッシュナー(オリエンタルウッディの香り)
嗚呼、なんて可愛いんだろう~。


明日も頑張れそうだ。


ファーファムービーvol.2


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痛み

2011年03月16日 | Weblog
歯医者デー。

右下の縁下歯石除去。真田広之似の真田先生に麻酔を打たれ、歯科衛生士さんに針で歯肉に隠れている歯石を除去してもらう。
今日は個室に通され、いつもの歯科衛生士さんとは違った子にお世話になった。
個室ということもあり、ぶっちゃけトーク炸裂。
私の歯石を取りながら、彼女の身の上話を聞く。
その都度、
「ぐぁ…おうあんれうあ(うわあ…そうなんですか)」
と相づちを打つ私。

もうね、「ザ・ノンフェクション」を凝縮したかのような彼女の話に、私は魂消た。
頭の中であのテーマソングが巡回した。
開いた口が塞がらなかった。…状況的にっつーのもあるんだが。


病的なギャンブラーの父と質素な母が離婚。
父の借金を負いたくなかったので母の方に付く。
その際、裁判所のおじさんに「君のお父さんは最低だな」と言われてショックを受けた。
彼女自身重々承知のこと。でも他人に言われて悲しかったそうな。
母に迷惑をかけまいと、単身で上京。
一回りも年上の男性と同棲したが、別れ話をした翌日、彼は家具共々消えた…。

「もう男なんて信じませんよー!わっはっは!一人最高!一人やっほー!風呂上がりの真っ裸はやめられませんよね~」
と豪快に笑っていた。
彼女は私よりも5つも年下で別嬪である。
逞しいなと思った。
しかし、その笑顔の裏で、彼女がたくさん泣いたと推測するのは容易である。

もうちょっと語りたかったのだが、タイムオーバー。
血まみれのガーゼの上。
取れたて縁下歯石は、ヘソのゴマのようだった。
これを除去すると歯肉が元気になるらしい。

15分後、麻酔が切れ、歯肉が疼きはじめた。
もらったロキソニン投入。
10分後、痛みがなくなった。

心に負った彼女の痛みも、いつか癒えますように。


画像は、歯医者さんの待合室にある絵。
渡辺宏の「空からのおくりもの」