湯河原町商工会から「地域商品券」の利用実態に関するアンケート調査が郵送されてきた。調査の目的は「地域商品券」が地域経済に対してどの程度の影響・効果があったのかを把握すること、であるという。
設問はいくつかあるが、調査の目的に沿う設問は、次の二つである。
(1) 商品券の利用によって、従来は大型店(ショッピングセンターなど)で購入・利用していた商品・サービスを地域の商店で購入・利用したことがありますか。
(2) 商品券を使った店舗では、実際にどのような目的で商品・サービスを購入されましたか。
A.普段の買い物を商品券で支払った。
B.商品券の入手がきっかけとなった商品・サービスの購入
さて、この商品券は全国チェーンの小売店(例えばヤマダ電機)では使えないから、商工会は同種商品を取り扱う地元の個人商店の売り上げが伸びることを期待したと思われる。そして、商品券が新規需要の開拓につながることも期待しただろう。
設問(1)に関しては、そもそも値が張る家電製品とか高級ブランドの衣料・装飾品などを売っている個人商店は湯河原には存在しない。だから、設問(1)では、回答者は皆「いいえ」と選択したはずである。
設問(2)については、Bを選択した回答者はゼロとは言わぬが、ほとんどの回答者はAを選択したのではないか。私自身について申せば、私は5万5千円に使える商品券を5万円で購入し、行きつけの飲食店での支払いと、アルコール飲料の購入に使用した。つまり、支出額を10%削減できただけで、普段の消費行動を変えることはなかった。
地域商品券は全国の多くの自治体が実施していると理解しているが、湯河原町と同様、経済効果はほとんどないと推測する。国から地域振興の予算をもらったものの、使い道の案が貧困で、やむをえず地域商品券になったのだろう。
こんな馬鹿げたことに血税を使ってほしくないが、私は自分が納めた税金を少しでも取り戻そうと、やむをえずゲームに参加したまでである。
アンケート調査の結果、地域商品券が地域経済活性化に効果がないとわかれば、やめるだろうと期待する。