たまたま書庫を整理していたら、朝日新聞の「声」欄担当者から来たメール(2011年8月23日付)のプリントアウトがでてきた。その内容は、爺の「声」欄への投稿を手直しして次のようにしたい、というものだった。(赤字)
2年前の衆院選では、私は民主党に投票した。理由は自民党の政治に失望したからである。民主党のマニフェストには、実行不可能と思われる政策も盛り込まれていたが、与党になれば修正するだろうと思っていた。
しかし、現実には政策はあまり修正されず、政権運営は混乱し、迷走した。民主党の議員たちも与党となって、マニフェストは実現可能なものでなくてはならないことを痛感したことだろう。
今回の代表選ではその苦い経験を踏まえ、財源の裏付けがあり、実現までのロードマップが描ける政策を、先頭に立って実行する代表を選んでほしい。2年前のマニフェストは忘れても構わないし、次の衆院選で勝つためには誰がいいか、などという姑息な考えは捨ててもらいたい。
私は、新政権の運営の結果を吟味して、次の衆院選における判断材料にするつもりである。
もう9年も昔のことで記憶が薄れているが、この文面から察するに、爺は2009年における鳩山内閣成立に手を貸したらしい(今から数えて11年前)。多分、当時購読していた朝日新聞に洗脳されたのだと思う。
投稿の文中に「政権運営は混乱し、迷走した」とあるが、それは鳩山由紀夫首相(当時)が沖縄問題に関し「最低でも県外だ」と言ったにもかかわらず、結局辺野古に戻ったこと、東北大震災での菅直人首相(当時)の不手際、はては尖閣諸島海域で海保の船に衝突してきた中国漁船の船長を無条件釈放した事件などを意味するのだろう。
この投稿の文面では、それでも爺は民主党政権に未練があったように受け取れるが、今にして思えば汗顔の至りである。その時爺はすでに75歳だったから(投稿に年齢の記載がある)、“若気の過ち”ということでもない。いい年こいてよくもまぁバカげた判断をしたものだと、自分ながら呆れる。
ともあれ、爺はその次の衆議院選挙(2012年)では自民党に投票し、購読紙も朝日から読売に変えた(2014年)。80歳台も半ばになって、やっとまともな日本人になった気がする(笑)。