G20が終わった。韓国メディアは韓国(実際には文在寅大統領)が国際社会で孤立していることを、まるで大韓帝国末期のような状況だと嘆いている。この社説(「朝鮮日報」6月29日付)に登場している高宗とは、大韓帝国が日本・清(中国)、ロシアの間でなすすべがなく、国を抛り出した時の愚鈍な王である。
下線を施した部分に注目されたい。“外国勢力の侵入”とは日本と清国が朝鮮で戦い、ついに1900年における日韓併合に至ったことを指すものと思われるが、要するに“日韓併合”は自らの怠慢が招いた自壊作用だったと指摘しているのである。
~旧韓末の激動期、指導者の力量の差が朝鮮と日本の運命を分けた。伊藤博文をはじめとする日本のリーダーは外に耳目を開いていた。国際情勢に機敏に対応し、力を蓄え、近代化を成し遂げた。韓国にはそういう指導者がいなかった。大韓帝国の皇帝、高宗(コジョン)は帝国主義の侵奪を乗り越えるような力を持つ統治者ではなかった。改革の君主を名乗ったが、実情は封建君主の限界を超えられなかった。高宗の狭い世界観と貧弱な国家ビジョンが亡国を呼び込んだ。朝鮮は外国勢力の侵入以前に指導者の無能、無気力、無戦略のせいで自ら崩壊した。
中略
高宗は力がなければ国を守ることはできないという実力主義の原理を理解できなかった。改革の熱情はあったが、観念にとどまり、その意志も努力も弱かった。文政権の国政も富国強兵とは異なる方向へと向かっている。国力を高めることよりも経済を弱体化させ、軍事力を低下させる方向へと国政を導いている。現実ではなく理念にこだわり、縮小と文弱の道を歩んでいる。~
社説の全文はこのURLを開けて頂く。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/06/28/2019062880151.html
韓国は、“日韓併合は日本に強制されたものだから無効である。従って、日本は当時の徴用工に慰謝料を払うべきだ”と主張しているのだが、この社説の筆者は日韓併合は自業自得だったと述べているのだ。言い換えると、日韓併合は日本が強制したものではないということだ。韓国でも有識者は真実の歴史を知っているのである。
さらに頑固爺が付け加えると、
(1)当時、大韓帝国は財政的にも行き詰まっていた。
(2)無能だったのは指導者ばかりでなく、国民全員が儒教思想のために旧来の慣習を変えようとしなかった、つまり近代化を拒んだのである。指導者だけに罪を着せるのは適切ではないと考える。
韓国人はわかっていながら都合の悪いことは知らないふりをして、日本を悪者に仕立て、自分たちの気分を高揚させている。これは精神的マスタベーションである。
一方、日本政府は韓国と北朝鮮に対し、これまで植民地支配に関して「痛切な反省と心からのお詫び」を表明してきたが(例えば、2002年の小泉首相による「日朝平壌宣言」)、謝罪の必要はなかった。今さら謝罪を撤回するわけにはいかないが・・・(笑)。
日韓併合に対する歴史認識では、どっちもどっち、ということである。